空が変わり始めた。
雲が秋の顔を見せている。
風が通り始めた。
やっとやっと・・・
伊丹のアイフォニックホールで今年生誕200年のショパンを聞く。
ピアノコンサート”田尻洋一のショパン”!!
今回はもちろんオール・ショパン・プログラムだ!
始まりは「華麗なる大円舞曲」!
ショパンの人柄や人生を少し織混ぜて進んでいく。
やさしいでもショパンらしさを出した「子守唄」
バラード、どの曲も耳にしたことがある前奏曲集イ短調、「雨だれ」等々
歯切れ良いリズム、軽やかさと迫力と繊細さ、超絶技巧のピアノが響く・・・
身体に響く、心の深遠に響く・・・
田尻さんらしさ溢れる「別れの曲」
そして大好きな「革命のエチュード」・・・
ショパンの生涯の「ショパンらしさ」は
生来のショパンの気質に負うところが大きいと思っていた。
ポーランド生まれと言うこともそれなりにあるとは思っていたが・・・
ずーっと占領下にあった祖国ポーランド、父は革命軍の大佐だったという。
迫害を受け虐げられて、理不尽なことを強いられる日常・・・
占領軍の兵士に乱暴され、湖に身を投げる少女が後を絶たない・・・
そんな出来事が日常的に身近で起こる・・・
その才能を期待され、名を上げることで「祖国」に
貢献したいと言う切なる想い・・・
貢献したいと言う切なる想い・・・
また多くの人々の期待も背負って・・・
そんな切なる思いが、時を刻む人生が
素晴らしいピアノ曲を生んでいく・・・
素晴らしいピアノ曲を生んでいく・・・
しかし思うように進まない苦悩の生涯
重く苦難に満ちている部分が多くても仕方が無い。
重く苦難に満ちている部分が多くても仕方が無い。
本来軽やかな遊び心が楽しい「スケルツォ」さえも、
ショパンのそれは恐怖や幻覚に満ちた熱情を伴って響く・・・
でも、「ノクターン」はどの曲も何処までも優しく
哀愁に満ちてなお華麗で美しい・・・
哀愁に満ちてなお華麗で美しい・・・
今回は8番を初めて「生演奏」で聞いたが素晴らしかった!!
マズルカやポロネーズは圧巻!!・・・
これこそ「ピアノ」!!これこそ「プロ」、これこそ「ピアニスト」!!
何度もため息・・・
何度も感嘆符!!!
満ち足りたショパンな時間・・・