お隣のガレージに今年もやっとツバメが来た
つがいで壊れた巣をせっせと修復していて、さえずりが騒がしい
お隣ではずっと毎年ツバメがヒナをを育てていたのに
今年は巣が半分壊れて、5月に何度か様子を見に来ていたが
住み着くことはなかった
このところ朝や夕方に数羽が騒がしく飛んだりさえずっったりしていたので
半分楽しみで観察していると、きのう2羽のツバメが交互に枝を加えて
軒先に入って巣を直しているのを見た
なんだか安心してちょっと嬉しい
今年4月にオープンしたばかりの「龍谷ミュージアム」を見学した
名古屋の知人が参加している美術史の研究グループの人たちが
ここの管長さんと関わりが深くみんなで見学にみえると言う
管長さんや研究員のお話が聞けたり直接展示物等の説明も受けられるらしい
「ご一緒しませんか?」とお誘いを受けたのでこんな機会がないと
なかなか出向くこともないので
参加させてもらった
堀川通りを隔てて西本願寺の前にある「仏教総合博物館」として
建てられた龍谷大学のミュージアムだ
この辺りは高さの規制があるので1回は地下になっている
「釈尊と親鸞」(今年は親鸞の没後750年にあたるとし
て浄土真宗系の寺院では
大がかりな行事等が組まれている。
これも記念しての展示・ちなみに法然800年忌
でもあり浄土宗も今年は大変、でも3・11で自粛ムードも)
1年間で6期の入れ替えがあるそう
3階はブッダ(釈尊)
ガンダーラ仏が美しく素晴らしい
これだけ並んだガンダーラ仏等を見るのは初めて
見慣れた日本や東洋風の仏像とは雰囲気がまるで違う
釈尊の誕生前から生涯にわたるエピソードがレリーフとして
彫られたもの(仏伝浮彫)が並ぶ
この前アニメ「ブッダ」を見たところなので分かりやすい
ガンダーラ仏は東洋と西洋の融合と言われているが
色濃くギリシャやペルシャの影響を受けているのが分かる
その顔かたち、姿、衣等、骨組みや体の線がはっきりと美しく
人間の美を追求したギリシャ彫刻等に通じる感じがする
インド仏は柔らかい美しさの中に人間とは少し離れた存在感を表している
論理の美と抽象・象徴の美・・・
この展示を通して仏像等を見ていく中で一番感じたことは
東洋と西洋の根本的な感覚・見方や考え方の違いについて・・・
何故か感覚的に強く感じた
・・・次の時代はやはり調和したその融合から生れなければならない・・・
何といってもこのミュージアムの売りはヘゼリスク石窟の復元展示だ
ミュージアムシアターでも見せてもらったがNHKと龍谷大学が共同で
各国の探検隊が剥がして持ち帰り世界中に散らばった石窟の壁画を集めて
壁画全体のデジタル復元に成功した
それが展示室の一角に、何と天井まで見事に「回廊」として復元されているのだ
特に独特の赤が何とも言えずまさしく「美の回廊」
歩いているとちょっと夢に心地になる
デジタル化の今だからこそ実現した「美の回廊」だ・・・
その国の歴史的建造物や美術品を発掘した外国が自国に
持ち帰ったのは如何なものかと
思っていたが、もし持ち帰ってなかったら今頃はなくなっているし
永遠に復元されることもない・・・
難しい問題ではある・・・
もう一つの展示、親鸞や浄土真宗についても少し勉強することができた
近代美術館で開催されている「青木繁展」にも知人たちとご一緒した
関西初の大型回顧展と言うことで「海の幸」「女の顔」等の
代表作からメモ風デッサンや
毛筆手紙の数々〔なかなかいい字だ)、スケッチ等、最晩年の風景画まで
ほんとに数多く作品が集められている
細かいものまで本当によく残して(残って)いたなあとまず感心した
何回か大原美術館等で油絵は見ていたが、
29年の短い生涯で絵画においても生きることにも
いろいろ苦心して一生懸命生き抜いた姿が浮かんできた
学生の頃「青木繁」作品に興味を持ち、
倉敷の「大原美術館」に出かけたりしたことを
思い出したが今は「作品」にはあまり感銘を受けない・・・が
とても見ごたえがあり面白かった
思いもかけず豊かな1日となった・・・