☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

日輪の遺産・・・

2011-09-04 22:48:59 | 徒然

  映画「日論の遺産」(浅田次郎原作)を見た
  原作ははるか以前に読んだ
 

 「ハルキスト」ではあるが、浅田次郎は別の意味で好きな作家だ
 幼い頃から面白いと思った作家は次々作品を読み込んでいく

 「作家読み」のタイプなので
 長編「中原の虹」は残しているが、それ以外はかなり読んでいる
 浅田作品にはさまざまなジャンルがあることも特徴の一つだが
 エッセイをはじめどのジャンルもシッカリと網羅している
 

 どのジャンルも見事に書き分け、スートリーの構成が非常に巧みだ
 何と言って「文章がうまい!」
 
文章の上手さではこのジャンルの文学の中では
 ワタシ的には伊集院静と並んで最高ランクに位置する
 リズムや流れがよく日本語が美しい・・・
 
 「鉄道員(ぽっぽや)」時代の作品にはよく泣かされた・・・
 「鉄道員」もしかりだが「ラブ・レター」!

  何回読んでも涙・涙・・・だったなあ
 それに浅田作品には、とってもいい、あくまでもいい、

 日本人(限らないのかも)の
 奥底に深く眠っているよう良さを持った男の人や女の人が出てくる。

 そこがまたいい・・・
 その人物の描き方に「くささ」がないのもいい
 
 
  「日輪の遺産」は「シェエラザード」等と並ぶ戦争ものだが

 何分前のことなので内容をはっきり
 覚えていたわけではないが、読後感の良さは感覚的に良く覚えていて、
 映画になると知った時から「絶対見に行こう」と思っていた

 シネコンは平日の夕方近くと言うこともあって10人くらい・・・

 そんな人が少いのは初めてだ
 外枠の設定は小説とは違っていたが、映画としては「あり」だろう・・・
 主役の3人(少佐・中尉・軍曹)ははまり役と言う感じ、

 堺正人はもちろんのことそれぞれの
 人物設定にもよく持ち味が発揮され説得力があった
 日本人の土壇場・正念場におけるこれも一つの理想形とも・・・

 何と言っても20人の少女の健気さ、一途さ、爽やかさ・・・
 それが終末へ向かう悲しさ・哀しさとなるのだが、

 悲惨さや愚かしさに至らないのは、
 「明日・未来」への強い思いと希望

    少女たち一人一人の強い意志が感じられるからだろう・・・
 原作のもつ力や映画としての前向きな描き方にもあるのだろう
 観客が少ない会場ながら、すすり泣きの声が聞こえていた
 とっても「いい」見ごたえもある映画なのに、

    観客が少ないのがとってももったいないと感じた

 復旧・復興・再生の今、この国について明日への希望と勇気を
 ベクトルを間違えずに持ちたいと思う・・・ 

                                      

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