海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

大浦湾でA護岸建設に抗議

2025-02-17 22:12:40 | 米軍・自衛隊・基地問題

 17日(月)はカヌー4艇と平和丸1隻で海上行動を行った。

 月曜日は午後からの行動なので、カヌーチームは午後1時ちょうどに松田ぬ浜を出発した。

 K3護岸の角近くで平和丸に乗り込み、大浦湾に向かった。

 途中、辺野古崎ではK5護岸でL字型擁壁の建設が進められ、型枠に生コンを打設していた。

 長島の間から大浦湾に出ると、すぐ左手にトレミー船や浚渫船が見える。

 3枚目の写真で左側の船はトレミー船で、軟弱地盤への砂杭打設に向け、汚濁防止のため海底に砂を撒く作業を行っている。

 右側の赤白のクレーンが上がっている船は、海底の浚渫を行っていた。

 大浦湾に張り巡らされたオイルフェンスやフロート沿いにK9護岸の方に移動した。 

 途中、湾内の状況を確認したが、カヌチャリゾート沖では海砂採取・運搬船の第一〇八金栄丸がバージ船に砂を移し替えていた。

 トレミー船やサンドコンパクションパイル(SCP)船で使用する砂を運ぶため、現在5隻の海砂採取・運搬船(第一〇八金栄丸、太海丸、marumasa1号、marumasa2号、第十八沖翔丸)が大浦湾に出入りしている。

 この日はほかに土砂を運ぶガット船3隻(憲洋、聖嘉、美鍛丸)が大浦湾に入り、ランプウェイ台船に土砂を積み替えていた。

 K8護岸では仮置き用土砂の陸揚げが行われ、辺野古側埋め立て工区に運ばれていた。

 5隻目のSCP船(第一光号)はK9護岸側に移動し、ケーシングパイプ(中空管)の取り付けを行っていた。

 すでに取り付けは終わり、海底への砂撒き作業が終われば、移動する準備が整えられているようだ。

 先週の土曜日(15日)午後3時頃から3隻目のSCP船が作業を開始し、サンドコンパクションパイル工法での砂杭打設を行っている。

 砂を圧縮する音なのか、ジェット機が飛ぶ際の空気を切り裂くような音が繰り返し聞こえていた。

 NHKのテレビニュースの映像を見れば分かるように、辺野古弾薬庫側の歩道から撮影できる海域でSCP工法を開始している。

 90メートルの海底まで軟弱地盤が広がっているB27は長島側なので、陸からは撮影しにくい。

 工事のやりやすさもあるのだろうが、テレビカメラで撮影しやすい位置を選び、工事の進行を印象付ける意図もあるのだろう。

 だが、海から見れば大型のSCP船が5隻も大浦湾に入っている光景は異様で、この工事の困難さを示している。

 莫大な予算と年月をかけて新基地を造るというが、その間、十数年にわたって普天間基地の危険は放置されるのだ。

 さらに滑走路の短い新基地は、完成してもすぐに普天間基地が返還されるわけではない。

 仮に敵国からミサイルが打ち込まれたら、砂杭が崩れて軟弱地盤もろとも滑走路が大浦湾に崩れ落ちていくのではないか。

 完成するかどうかも分からず、構造的にも脆弱な、まさに砂上の楼閣だ。

 オイルフェンスやフロートが張り巡らされ、カヌーで抗議できる場所は限られている。

 なおかつ、海保のゴムボートに追い回されて拘束されるので、海での抗議行動は厳しいものだが、現場で新基地反対の意思を示す必要がある。

 A護岸の鋼管矢板の打ち込み作業が行われていたので、カヌーでオイルフェンスを越え工事に抗議した。

 陸地側の鋼管矢板は49本が打ち込まれているようだ。反対側も同じくらい打ち込まれているなら、フロート側の12本と合わせて、百十数本が打ち込まれているかもしれない。

 海上ヤードは砕石が切れ、残りクズらしい細かい石や粉末が残っていたが、作業は行われていなかった。

 大浦湾に出ると北風が強く、カヌーでの行動は厳しかったので、1回の抗議で切り上げて松田ぬ浜に戻った。

 


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