昨日3月26日は65年前に慶良間諸島の阿嘉島などに米軍が上陸し、沖縄戦が本格的に始まった日である。そして、慶留間島、座間味島で「集団自決」(強制集団死)が起こった日でもある。戦争の犠牲になった人たちの冥福を祈りたい。
千葉県にある国立歴史民俗博物館(以下歴博と略す)の第6展示室「現代」で、沖縄戦における「集団自決」(強制集団死)の解説文から日本軍の関与を削除したことが問題になっている。沖縄では今、普天間基地の「移設」をめぐる問題が大きな焦点になっていて、さらに米兵による事故も相次いでいる。基地問題への対応に力が割かれてしまい、日本軍関与削除問題への対応が弱くなってしまっている点は否めない。
問題は「集団自決」(強制集団死)に関する記述だけではない。「戦場の民間人」としながら沖縄戦の特色である日本軍による住民虐殺や壕追い出し、略奪行為などにも触れておらず、日本軍が沖縄住民に対して働いた蛮行を隠蔽しようという意図が見て取れる。これを歴史修正主義者たちを意識した事なかれ主義からくる対応とだけとらえてすまされるものだろうか。解説文を検討したヤマトゥの歴史研究者たちの中に、中立性や客観性をタテにしながら、日本軍の否定面を隠そうという意図や沖縄に丁寧に向き合おうとしない侮りがありはしなかったか。
できることならすぐにでも千葉県に行って、歴博の沖縄に関する展示内容や解説文を自分の目で確かめたいのだが、沖縄からだと時間も旅費もかかり、そう簡単に行くことはできない。歴博側には、沖縄は遠いから見に来る人は少ないし、簡単に抗議に来られないだろう、という意識もあったのではないか。
26日付の琉球新報には歴博の安田恒雄副館長が〈沖縄戦展示を全面的に刷新する考えを示した〉という記事が載っている。どういう内容で〈刷新〉されるか注目したいが、その前にこの問題を経緯を含めて検証し、沖縄からもっと抗議の声を上げていく必要がある。
参考までに
http://susumerukai.web.fc2.com/
千葉県にある国立歴史民俗博物館(以下歴博と略す)の第6展示室「現代」で、沖縄戦における「集団自決」(強制集団死)の解説文から日本軍の関与を削除したことが問題になっている。沖縄では今、普天間基地の「移設」をめぐる問題が大きな焦点になっていて、さらに米兵による事故も相次いでいる。基地問題への対応に力が割かれてしまい、日本軍関与削除問題への対応が弱くなってしまっている点は否めない。
問題は「集団自決」(強制集団死)に関する記述だけではない。「戦場の民間人」としながら沖縄戦の特色である日本軍による住民虐殺や壕追い出し、略奪行為などにも触れておらず、日本軍が沖縄住民に対して働いた蛮行を隠蔽しようという意図が見て取れる。これを歴史修正主義者たちを意識した事なかれ主義からくる対応とだけとらえてすまされるものだろうか。解説文を検討したヤマトゥの歴史研究者たちの中に、中立性や客観性をタテにしながら、日本軍の否定面を隠そうという意図や沖縄に丁寧に向き合おうとしない侮りがありはしなかったか。
できることならすぐにでも千葉県に行って、歴博の沖縄に関する展示内容や解説文を自分の目で確かめたいのだが、沖縄からだと時間も旅費もかかり、そう簡単に行くことはできない。歴博側には、沖縄は遠いから見に来る人は少ないし、簡単に抗議に来られないだろう、という意識もあったのではないか。
26日付の琉球新報には歴博の安田恒雄副館長が〈沖縄戦展示を全面的に刷新する考えを示した〉という記事が載っている。どういう内容で〈刷新〉されるか注目したいが、その前にこの問題を経緯を含めて検証し、沖縄からもっと抗議の声を上げていく必要がある。
参考までに
http://susumerukai.web.fc2.com/
一番充実した展示は、陸軍佐倉歩兵連隊に関することで、これはこの博物館がかつて佐倉連隊のあったところに立地しており、数年前にこのテーマで企画展を行ったことによるものと思われます。企画展の時はよかったと思いましたが、唯一の国立「歴史博物館」の常設展示としては、残念な内容です。