年長7月頃、受験を決意しました。
情報を集めている中で開智という学校に出会い、準備を本格化しました。
~開智について~
子どもの好奇心を刺激し向上心を育み、個性を伸ばしながら専門分野を自分で選択する教育環境を提供している。
日本の伝統的な「平均点が取れる、底上げ重視」とは全く違う教育方針。
こんな期待を抱く説明を聞き、強い興味を持ちました。
それまで勉強と言えばひらがなや数字の読み書きとお絵描きくらい。
数字の勉強が好きで自分は得意だと思い込んでくれていたことが強み、といった程度でした。
受験勉強なんて、過去問を繰り返せば十分だろう。
そう思い、本屋で見付けた10年分の過去問題集で家庭学習を始めました。
すると、次第にそれが誤算だということに気付き始めました。
開智の過去問の一部は模型などの道具が必要だったり、ここ数年のものは難度がかなり高く、しかも毎年問題の系統が全然違う。
さらに試験は筆記の他に運動や面接だけではなく、これら以外の科目があるらしい。
今のまま続けても、きっと大した実力がつかずに試験当日を迎えることになる。
仮にご縁があったとしても、入学後にものすごく苦労するはず。
勉強についていけるか不安ばかりで始める小学校生活が良いとは決して思えませんでした。
何のための受験なのか?改めて考えました。
合格することが受験勉強のゴールなのか?
いや、合格は「目標」であって「目的」ではない。
目指すのは、学ぶ習慣を身に付け、考える力を養い、願わくば合格出来るだけの実力を持つこと。
「幼稚園児のお受験」にはかなり抵抗がありましたが、そのために塾に行くことを考え始めました。
~アヤアカデミーについて~
開智への高い合格率でかなり有名。
ブログに限らず、OBや現役の方々の評判もとても良い。
実際に先生にお会いしてみると、真剣さと教えることへの自信、そして子どもに対する誠実さを強烈に感じました。
1クラスの人数が少ないため、授業密度は相当濃い。
幼児期の数ヶ月の差は大きく、半年以上の差がある子どもを同時にみるのは相当やりにくいはず。
それなのに、先生からは力強い言葉をいただきました。
「相当の覚悟が必要ですが、やるからには絶対に合格しましょうね!」
アヤアカ夏期講習の2週目、8月の入塾でした。
~アヤアカでの勉強~
初日は先生の迫力に戸惑っていた娘ですが、数回目からはアヤアカを楽しみにするようになりました。
わからない・できないことばかりだったはずなのに、娘にとってアヤアカは楽しい時間だったようです。
それは、先生独自の工夫が授業の各所に効いていたからだと思います。
問題が解けたら大きなハナマルとシール。
シールが貯まれば恐竜カプセルや消しゴムなどのご褒美。
もしかしたら、授業と様々な工夫のウラにある、先生のブレない真剣さが娘の心に伝わったのかもしれません。
頭の柔らかい今の娘には、問題のバリエーションをどれだけこなすかで成長が決まる。
夏期講習中から、自宅ではアヤアカからいただく大量の類題に取り組みました。
受験当日まで毎日、数時間×数回の勉強を繰り返しました。
もちろん、娘が勉強を楽しむことができるよう遊びの時間を毎日取り入れるなど、考えうる限りの工夫もしました。
受験日が迫るにつれ、最初の面談での先生の言葉が頭をよぎるようになりました。
「受験失敗は幼稚園生でも大きなショックを受けますよ。」
娘はコンスタントに勉強を続けており、力もついてきている。
模擬試験も、受ける毎に点数が上がっている。
でも、もし受験に失敗して、底抜けに明るい性格が一転してしまったらどうしよう…
日に日に増す焦りを振り払いながら勉強のペースを維持しました。
9月の受験当日。
会場にはガチガチに緊張した子どもの姿も見られました。
娘と言えば…至って平常心。
先生からもらったお薬(お菓子)を嬉しそうに食べながらニコニコ。
ちょっと複雑ではありましたが、何はともあれ良いコンディションのようで一安心。
あとは娘に頑張ってもらうだけ。
そして試験終了。
娘は楽しんでくれたようです。
二回目入試も覚悟していましたが、やっぱり一発で受かってて欲しい。
結果発表当日。
娘を幼稚園に送り届けた後、合格発表の時間。
あった!無事合格!良かった~!!
午後、幼稚園に迎えにいって娘に合格を伝えました。
すると娘からは「だめだと思ってた!」と、意外な反応。
驚きました。
親だけだと思っていましたが、心配していたようです。
もう、こういうことは分かるんだね。
本当に合格して良かった。
先生には大感謝です。
約2ヶ月という超短期間でもキチンと合格できるまで仕上げて下さいました。
大変お世話になりました。
このたびの受験は、私たち親にとっても勉強になりました。
子どもの教育や将来について真剣に考え、家族揃って本気で取り組む機会など、そんなに多くはありません。
「合格」という一つの目標をクリアしましたが、これがゴールではありません。
これからも娘と一緒に勉強を続けていきたいと思っています。
(Kパパ・ママ)