咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
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映画「許されざる者(1960)」・・・

2015-06-03 23:20:00 | レビュー
 
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 いつものようにNHKBSプレミアムシネマを観賞。
 1960年製作の「許されざる者」、長い間見たいと思っていた作品。
 もっとも、そうであれば、DVDをレンタルすればいい話であるが・・・。

 この題名となるとクリント・イーストウッドが最後の西部劇と称して、監督・主演で製作した「許されざる者」が著名である。
 日本でその映画化権を手に入れてリメイク版として製作の「許されざる者」(主演:渡辺謙)、これは北海道を舞台に米国版と同じ時代設定で製作されている。
 うまくできているが、米国版にはやはりかなわないと思って見た。

 ところで、プレミアムシネマで放映された「許されざる者(1960)」、これも筋立てはクリント・イーストウッド監督作品と同じなのかと思っていた。
 タイトルは同名でも内容は大きく異なる作品であった。

 主演はバート・ランカスター、助演はオードリー・ヘップバーンだから、当方らのような往年の映画ファンにはこたえられない配役陣。

 長男のベン(バート・ランカスター)を中心に母親、次男、3男、妹のレイチェル(オードリー・ヘップバーン)のザカリー家。
 テキサスで順調に牧場を経営していた。
 すると、ある日見知らぬ老年の男が現れ、レイチェルに「お前はザカリー家の人間ではない、カイオワ族(インディアン)の娘だ」と告げる。

 そのうち、カイオワ族(インディアン)の頭目らが、「妹を返せ」とザカリー家の前にやってくる。
 あの老年の男が、カイオワ族に告げたらしい。

 ある事件を切っかけに、忌まわしい過去を知った近隣の牧場主らから見放されるザカリー家。
 次男はカイオワ族の女であるレイチェルとは暮らせないと家を出る。
 その後、ベンをはじめ、母親、3男、レイチェルら4人と襲ってきたカイオワ族との銃撃戦。

 ところが、次男も一家の危機を知って、銃撃戦に駆けつける。
 母親を失いながらも、カイオワ族を倒したザカリー家は、昔のように団結して生計を立て直す。

 ・・・と、云ったような筋立てとなっている。
 野性味たっぷりの活発な女性レイチェル、それを演じている在りし日のオードリー・ヘップバーン。
 最高に素敵である。

 荒々しい中にも優しさを演じている往年のバート・ランカスター、この二大巨頭が出演している、それだけでいい映画なのだ。
 当方がはじめて見た洋画「プロフェッショナル」の主演がバート・ランカスターであった。
 狭い室内で殺陣を演じている勧善懲悪の時代劇を見てきた者にとって、とてつもないスケールの洋画に度肝を抜かれたことが想い出される。

 1960年代のこの西部劇、これも広大なロケ地を背景に当時の日本では考えられないようなアクションシーンの連続。
 映画製作予算の規模、スタッフ、脚本、ありとあらゆるもののスケールが違っている。
 洋画を見た際にいつもそのような感想を抱いていた。

 日本の映画陣の中にも、そのような規模の映画を目指した時代があった。
 まさに、その頃の黒澤明作品が、洋画に敗けない脚本、カメラワーク、スケールであったと思う。
 脚本の面白さ以上に、カット、カットのシーンの1つ、1つの構図が完璧で一服の絵画になっている。
 それゆえに、黒澤作品が世界で認められ、米国などでリメイクされてきたのかも知れない。

 NHKBSプレミアムシネマ、古き良き時代の1つの作品を観賞し・・満足、まんぞく。(夫)



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コメント (6)
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