図書館まつり

　先週の土曜日、ふと何かでみかけた地元の図書館の３日連続のイベント「図書館まつり」へ、夫と行った。他の用事がメインで、図書館には「ちょっと立ち寄る」だけにしようとおもっていたのに。図書館にいったら「ちょっと」は無理なんだよねえ、やっぱり。

　目的は「本や雑誌のリサイクル」。廃棄図書を利用者に提供しますよ～という、粋な税金還元イベントである。すでに２日目だったので、「めぼしいもの」はたぶん消えているとは思うが、私達のそれぞれの「めぼしいもの」は明確に自分の中にあるので、的確に探す事が出来る。自分の本を探す横目でH氏を伺う。彼の的確かつ素早いチョイスに「できる！」と感心する。

　お互いに「これ、ええやん！」
「これ、あんた好きそうやで」
「これ、Tくん欲しいで、きっと」とか、なかなかエキサイトする。
ふたりでそれぞれ抱える程に、いただいちゃう。
私は抜かり無く大風呂敷を持参して、包んで帰った。

　こういう場では、必要以上にエキサイトしないことも重要だ。欲張って「あれもこれも」と不要なものまでいただくと、結局ゴミ化する危険がある。経験者は語るのである。

　H氏は過去に欲しくても高価で買えなかった本や、昔古本屋を駆け回って探しても見つからなかった本に弱い。「読まないけど欲しい」という物件である。気持はよ～くわかる。

　私だって古いよれよれのハトロン紙のカバーがかかった末ｬ説を２点、装丁のデザインがシンプルながら惹かれて、たぶん読まないだろうけどもらってしまった。
　あとは「件p新潮」のBNと岩波の「図書」の山口晃さんの絵が表紙のもの。Tくんには、彼が現在興味を持っているジャーナリズムやメディアに関する評論が載っている雑誌をおみやげにする。

　話は変わるが、何人かの方のブログで、大量の本が資源ゴミに出されている現場に遭遇した記事を読んだことがある。いろんな意味でたまらない光景だが、そういう時に限って「山のような荷物を持っていた」り、「時間がなくて急いでいる」ときだったりするようだ。なんという恐ろしい状況であろう。ほとんど責め苦というか、拷問である。
　
　そんなシチュエーションで私が資源ゴミ寸前の本の山に遭遇したら。しかも大変気になる本や全集なんかの背表紙がみえたら。

　もう、パニックになるのでは（汗）　正気を保てるかどうか、正直、自信が無い。

　火事場のバカ力というくらいだから、パニックのあまり、ありえない力が出て、なにもかも後回しにしてしまうかも！？　H氏に「軽トラで来て！すぐに！！」と電話したりして。

　そんなうれしいような、恐ろしいような状況が、現れてほしくないような、ほしいような。