紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ゲド、ゲット

2007-06-09 20:51:08 | 読書
 数日前、お兄ちゃんが文庫本を2冊もって帰ってきた。黄色のと黒のと2冊。それぞれ内容はまったく同じ。彼が大学より帰宅途中、大阪の町中でティッシュを配るように手渡し配布されていたとか。都会にいるといいことがあるねえ!と羨ましがっていたら、「2冊とも、あげるよ」と。キャー、ラッキー♪ 

 タイトルは『ゲドを読む。』。糸井重里がプロデュース、岩波書店、スタジオジブリが編集協力、ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメントが発行する非売品の文庫なのだ。内容はもちろんル=グウィンの『ゲド戦記』についての評論や対談である。

 まず糸井重里さんのまえがきがあり、この本の趣獅ネんかが説明されている。三部構成になっており、第1部は中沢新一さんによる『ゲド戦記』への水先案内。優れたファンタジーが持つ文化人類学的叡智についても触れておられる。第2部はいわゆる『ゲド戦記名言集』。最後は錚々たるメンバーによる『ゲド戦記小論集』。宮崎駿さん、河合隼雄さん、清水真砂子さん、上橋菜穂子さん、中村うさぎさん、佐藤忠男さん、そして河合隼雄×宮崎吾朗さんの対談。フリーペーパーというには贅沢すぎる。

 翌日、非売品のこの本を入手するにはどこにいけばいいのか検索してみた。私の行ける範囲では、書店、ツタヤ、ローソン、西友など。それに合わせて昨日のお買い物は西友に決め、知り合いに配布を目論んでいる都合上、2冊追加で『ゲド』をゲット。

 たぶん『ゲド戦記』DVD発売の促販事業の一環でもあるんだろうけど、とても素敵なプレゼントに感激。私は『ゲド』の文章にどうしても入り込めなくて早々に退敗してしまったけれど、中沢さんの『ゲド戦記の愉しみ方』は面白かった。ってまだ途中だけど。

 こんなプロデュースを思いつくなんて、糸井さんはやっぱり、すごいわー。と、つくづく。こんな素敵な人と同時代を生きる事ができるなんて、どうにもうれしく思う。