昨日の続きである。
個展会場を後にするにあたって、重大な質問をダモンテさんにする。それは「この辺でお昼ご飯を食べるなら、どこがおすすめか?」
間髪を入れず即答で返って来た。「松尾」と。
「松尾」!? それはあのお蕎麦屋さんでは!?
このブログを始めた頃、伊賀上野のおいしいお蕎麦屋さんにKちゃんと行った話をした。おばあちゃんがとりしきる、自称、日本一の蕎麦がきが食べられるというこだわりの、しかしいまは無きお蕎麦屋さんである。
そのおばあちゃんの息子さんがされているという『松尾』というお蕎麦屋さんが、ちょっと離れた場所に2号店として存在していて、たいへん人気がある、というところまで情報を得ていたのだが、ついにその『松尾』に潜入!?できる日が来たのだ!
場所がわからないので、ダモンテさんとY君が先導してくれ、彼らの車の後を追いかけて行く。着けばなるほど大人気で、入店待ちのイスと机があり、そこに数名お待ちである。いわゆる「行列のできるお店」らしい。
待っている間、このお店の看板なり暖簾なり外観なりを写真に収めればいいものを、私は何を思ったか、厨房の裏にある陶器でできた芭蕉座像を写真に収めていた。そこに近づいて来たのが、Yくん(働きながらの高校1年生)である。
「これ、やきもの?」と人なつこく、でもはにかみつつ尋ねる。
「うん、そうやね」。
しげしげとその像をみたあとの彼の言葉に驚愕する。
「でもこれって手抜き、ズルしてる。膝の所に笠があるやんか? これでむずい(難しい)とこつくらんかてもええように、笠で隠してるねん」
おお~そういえば。
手とか座った足の様子とか、省略できるな、たしかに。
「ぼくの作った仏像、見た?」
あ、みたみた、陶撃ナ作ったの、イエローハウスのHPにアップされてたな。なんか、独特やった。あれ、よかったよね。
ここから一気に仏像話題が盛り上がる。お互い仏像好きだったことが判明したのだ。
「仏像はな、口が一番難しいねん。ちょっと笑ってる口元つくるんが。唇はすぐタラコ唇になってしまうし、ほんま、難しい」
「目も難しいンと違うん?」
「目はな、ふつう閉じてるから、線にしたらええねん。開いてたらきっと難しいけどな」
そうなんや~。
「好きな仏像って、ある? 一番好きな仏像って、何?」
「いっぱいみたから・・・そやけど三十三間堂の」
でたーーー! というか、きたーーー!と、心中叫ぶ。いや、ほんまに叫んだ。
「ええーーっ!? 三十三間堂!! こないだ行って来たばっかりや!」
「三十三間堂の、迦楼羅(かるら)像」
もう、気分はハイタッチである! 私はつい10日前、5月10日のブログで「私はなぜかカラス天狗に影響を与えたという鳥神、迦楼羅(かるら)さんが好き」と書いたばかりであるのだ。
思わず握手の右手を出したが、Y君には気付かれなかったので、何気なく引っ込める。思わずハグとかした方がわかりやすかったかも。
他にも、美味しい天ぷらの揚げ方、エビ天を大きく見せる方法、天ぷら油の温度などを教えてもらい、ほうほうと感心する。年若い人たちから、いろんな話を聞くのは、面白いので大好きである。ホントは年長者は年若い人たちに、教えたり諭したりしなきゃいけないんだけど、私はごく素直に質問したり話を聞いたりする方が性に会っているみたいだ。
彼独自のファッションも、私はわりかしお気に入り。野球帽型キャップはひさしが長めでかっこいい。空中浮遊しているような、どうしてずり落ちないのか不思議でたまらなかったズボンの履き方も、「履きこなしている感」があり、これは彼の絶妙なセンスの賜物なのかも。しかもズボンの裾を片方まくり上げていて、その様が意表を突いて面白い。お金をかけずテクニックだけで人目を引ける手段を思いついたり実行できるなんて。昔トレーナーを逆さに着たり裏向けに着たりするのが流行ったことがあったけど、ああいうのはよほどセンスがなければ、ただの「うっかりもの」でしかない。
いや=Aいろんなものを内包している少年である。角度によって違う光を放つ。彼に比べたら私はアマアマなおばちゃんにしかすぎない。
そんなに独特なもの、もってるんだもの、人生まだまだこれから、早々と決めずにゆっくり行こうぜ。雪だるまみたいにころがっていくうち大きくなっていくものもあるしさ。また会おうよね、Yくん。

個展会場を後にするにあたって、重大な質問をダモンテさんにする。それは「この辺でお昼ご飯を食べるなら、どこがおすすめか?」
間髪を入れず即答で返って来た。「松尾」と。
「松尾」!? それはあのお蕎麦屋さんでは!?
このブログを始めた頃、伊賀上野のおいしいお蕎麦屋さんにKちゃんと行った話をした。おばあちゃんがとりしきる、自称、日本一の蕎麦がきが食べられるというこだわりの、しかしいまは無きお蕎麦屋さんである。
そのおばあちゃんの息子さんがされているという『松尾』というお蕎麦屋さんが、ちょっと離れた場所に2号店として存在していて、たいへん人気がある、というところまで情報を得ていたのだが、ついにその『松尾』に潜入!?できる日が来たのだ!
場所がわからないので、ダモンテさんとY君が先導してくれ、彼らの車の後を追いかけて行く。着けばなるほど大人気で、入店待ちのイスと机があり、そこに数名お待ちである。いわゆる「行列のできるお店」らしい。
待っている間、このお店の看板なり暖簾なり外観なりを写真に収めればいいものを、私は何を思ったか、厨房の裏にある陶器でできた芭蕉座像を写真に収めていた。そこに近づいて来たのが、Yくん(働きながらの高校1年生)である。
「これ、やきもの?」と人なつこく、でもはにかみつつ尋ねる。
「うん、そうやね」。
しげしげとその像をみたあとの彼の言葉に驚愕する。
「でもこれって手抜き、ズルしてる。膝の所に笠があるやんか? これでむずい(難しい)とこつくらんかてもええように、笠で隠してるねん」
おお~そういえば。
手とか座った足の様子とか、省略できるな、たしかに。
「ぼくの作った仏像、見た?」
あ、みたみた、陶撃ナ作ったの、イエローハウスのHPにアップされてたな。なんか、独特やった。あれ、よかったよね。
ここから一気に仏像話題が盛り上がる。お互い仏像好きだったことが判明したのだ。
「仏像はな、口が一番難しいねん。ちょっと笑ってる口元つくるんが。唇はすぐタラコ唇になってしまうし、ほんま、難しい」
「目も難しいンと違うん?」
「目はな、ふつう閉じてるから、線にしたらええねん。開いてたらきっと難しいけどな」
そうなんや~。
「好きな仏像って、ある? 一番好きな仏像って、何?」
「いっぱいみたから・・・そやけど三十三間堂の」
でたーーー! というか、きたーーー!と、心中叫ぶ。いや、ほんまに叫んだ。
「ええーーっ!? 三十三間堂!! こないだ行って来たばっかりや!」
「三十三間堂の、迦楼羅(かるら)像」
もう、気分はハイタッチである! 私はつい10日前、5月10日のブログで「私はなぜかカラス天狗に影響を与えたという鳥神、迦楼羅(かるら)さんが好き」と書いたばかりであるのだ。
思わず握手の右手を出したが、Y君には気付かれなかったので、何気なく引っ込める。思わずハグとかした方がわかりやすかったかも。
他にも、美味しい天ぷらの揚げ方、エビ天を大きく見せる方法、天ぷら油の温度などを教えてもらい、ほうほうと感心する。年若い人たちから、いろんな話を聞くのは、面白いので大好きである。ホントは年長者は年若い人たちに、教えたり諭したりしなきゃいけないんだけど、私はごく素直に質問したり話を聞いたりする方が性に会っているみたいだ。
彼独自のファッションも、私はわりかしお気に入り。野球帽型キャップはひさしが長めでかっこいい。空中浮遊しているような、どうしてずり落ちないのか不思議でたまらなかったズボンの履き方も、「履きこなしている感」があり、これは彼の絶妙なセンスの賜物なのかも。しかもズボンの裾を片方まくり上げていて、その様が意表を突いて面白い。お金をかけずテクニックだけで人目を引ける手段を思いついたり実行できるなんて。昔トレーナーを逆さに着たり裏向けに着たりするのが流行ったことがあったけど、ああいうのはよほどセンスがなければ、ただの「うっかりもの」でしかない。
いや=Aいろんなものを内包している少年である。角度によって違う光を放つ。彼に比べたら私はアマアマなおばちゃんにしかすぎない。
そんなに独特なもの、もってるんだもの、人生まだまだこれから、早々と決めずにゆっくり行こうぜ。雪だるまみたいにころがっていくうち大きくなっていくものもあるしさ。また会おうよね、Yくん。

実はこの間、彼は夜間学校が終わってからクラスメートと一緒にカラオケへ行って、帰りが12:00すぎになりました。帰ってきた時に「遅い!」と怒鳴りたおして、「ごめんなさい」と言わせました。しばらくして彼の部屋へ行って説明しました。
「遊びにいったらあかんと言うてへん。遅くなるときは心配するから連絡ぐらいしろって言うてねん!分かった?」
「うん」
「じゃぁ、握手」
握手をすーっとしてくれました。
「じゃぁ、ハグ」
ハグもすーっとしてくれました。
「じゃぁキッス」
ほっぺにキッスも抵抗なく受けてくれました。
こんどYくんに会ったとき、ご遠慮なく試してみて下さい。
ダモ
そうか、ツメ甘かったんですね(笑) 手を出した時に、もうひとツッコミすべきだったのかも。
いや初対面でそれは・・・という、彼のいささかオトナの判断(人との距離感においてはとてもオトナな気遣いをされるので)かも。次回はは初対面じゃないし、ためしてみます。でも、キッスは遠慮しときます、彼のために(笑)