種智院大学の最寄り駅、近鉄向島を出て舗装したあぜ道のようなほそーい、ほそーい道を歩いて大学へ向かう。大学は目の前にあるのに、大きく迂回してずいぶんな遠回りをする。私の前を70ばかりのおじいさんが、歩いている。どうやら目的地は同じと見た。
10分ほど歩いて、やっと大学にたどり着き、問題のマンダラのエントランスを写真に収めようとカメラを持ってうろうろしていると、一台タクシーがさーーっと入って来て、学内より(たぶん)学長が走り出て来る。もしや? もしや?!
あの長髪、あのサングラス!! まちがいなく「みうらじゅん」その人であった!!!
とてもカメラを構える度胸はなく、うつむくみうらさんを一目見た後は、どきどきどきどきで私もうつむいてしまう。しかし、まぶたの奥に、しっかりと焼き付けたので、写真はいらない。彼が立ち去った後、もう一度エントランスのマンダラを収めるため、立ち位置を定めてパチリ。ああ、どきどきが止まらないっ!
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←エントランスのマンダラを横から撮影。なんのこっちゃ、なので。
2Fより撮影。わかるひとにはマンダラに見える→
3階の大教室の前で受付をして、大学資料のセットをいただく。中をあけると、なんと大学案内の巻頭対談は、種智院大学学長とみうらじゅん! タイトルは「僕たちはこんな風に“仏教”と出合った。」 学長とツーショット(+仏像)のカラー写真が並び、タイトルではいきなり「僕たち」なのである。この学長さん、もしやただ者ではないのでは・・・。
ほとんどみうらさん、大学のイメージ・キャラクター状態では。彼の大好きな真言密教系大学のイメージ・キャラに大抜擢とは・・・やるやん、みうらじゅん、そして種智院大学!
私が会場の教室に入ったのは、講演20分まえだったが、200人程度の収容人数の大教室には、まだ10人程度の人しかいなかった。教室に足を踏み入れたとたん、隅の中程に座っていた男性とふと目があったが、彼はやたら「いとうせいこう」氏にそっくりだった。もしかして、ホンモノ?
とりあえず、前から2列目の席をゲット! 隣には、みうらファンらしきうら若い女性が、1~2歳児連れで待機されていた。最前列には当然、みうらファンかつ種智院大学生とおぼしき若者達である。
講演開始予定時間に会場を見渡せば、仏像マニアとおぼしき70ばかりのじいさまが三名、みうらファンらしき部外者、内外の学生の皆様、最後列には、輪袈裟と衣姿の種智院大学の先生方が一列に勢揃いされている。このてんでばらばらな衆生を前に、ついに登場するみうらじゅんさま。こころもち緊張の面持ちだったので、「ああ、みうらさんでも、緊張されるんだ」と、妙なところで胸キュンになる。
まずはおじいさまの話から。歴史研究家を自称し、発掘現場で自由にものを持って帰るおじいさまのアウトローぶりに憧れ、彼について休日毎にみうらさんがお寺巡りをしたのが、小学校4年生の時。その(みうらさん個人の)第1期仏像ブームに全8巻の「仏像スクラップ」がスタートするが、その記念すべき第1巻をお持ちになられ、生で「仏像スクラップ」を見せていただいた。いきなり感激である。
ここまでの話は有名なので知っていたけど、第1期仏像ブームの終焉が、京都藤井大丸(?)で開催された「出羽三山秘宝展/即身仏がやってくる!」がきっかけだったのは、初耳。「即身仏」(=生きながら成仏してミイラとなる)のあまりの不気味なインパクトに、繊細な三浦少年は耐えられなかったらしい。
しかし仏教には継続して興味を持ち続けた少年は、ご近所の北野天満宮で毎月25日行われる「天神さん」の市で密教法具の独鈷(とっこ)を発見し、父親に粘り強くねだることになる。根負けしたお父様は「終(しま)い天神」に、独鈷をお買い上げすることになる。すなわち12月25日にクリスマス・プレゼントとして密教法具の独鈷を息子に与えたのであった。ほとんど宗教スクランブルである。
だが三浦少年は孤独であった。仏像や仏教について熱く語れば語る程に、友達を失ってゆくのだ。この状況を打破するため、彼は仏教ミッション系の中高へいこう(=ギョーカイデビューを果たそう!)と決意したのだった。
(明日に続きます)
10分ほど歩いて、やっと大学にたどり着き、問題のマンダラのエントランスを写真に収めようとカメラを持ってうろうろしていると、一台タクシーがさーーっと入って来て、学内より(たぶん)学長が走り出て来る。もしや? もしや?!
あの長髪、あのサングラス!! まちがいなく「みうらじゅん」その人であった!!!
とてもカメラを構える度胸はなく、うつむくみうらさんを一目見た後は、どきどきどきどきで私もうつむいてしまう。しかし、まぶたの奥に、しっかりと焼き付けたので、写真はいらない。彼が立ち去った後、もう一度エントランスのマンダラを収めるため、立ち位置を定めてパチリ。ああ、どきどきが止まらないっ!
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←エントランスのマンダラを横から撮影。なんのこっちゃ、なので。
2Fより撮影。わかるひとにはマンダラに見える→
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3階の大教室の前で受付をして、大学資料のセットをいただく。中をあけると、なんと大学案内の巻頭対談は、種智院大学学長とみうらじゅん! タイトルは「僕たちはこんな風に“仏教”と出合った。」 学長とツーショット(+仏像)のカラー写真が並び、タイトルではいきなり「僕たち」なのである。この学長さん、もしやただ者ではないのでは・・・。
ほとんどみうらさん、大学のイメージ・キャラクター状態では。彼の大好きな真言密教系大学のイメージ・キャラに大抜擢とは・・・やるやん、みうらじゅん、そして種智院大学!
私が会場の教室に入ったのは、講演20分まえだったが、200人程度の収容人数の大教室には、まだ10人程度の人しかいなかった。教室に足を踏み入れたとたん、隅の中程に座っていた男性とふと目があったが、彼はやたら「いとうせいこう」氏にそっくりだった。もしかして、ホンモノ?
とりあえず、前から2列目の席をゲット! 隣には、みうらファンらしきうら若い女性が、1~2歳児連れで待機されていた。最前列には当然、みうらファンかつ種智院大学生とおぼしき若者達である。
講演開始予定時間に会場を見渡せば、仏像マニアとおぼしき70ばかりのじいさまが三名、みうらファンらしき部外者、内外の学生の皆様、最後列には、輪袈裟と衣姿の種智院大学の先生方が一列に勢揃いされている。このてんでばらばらな衆生を前に、ついに登場するみうらじゅんさま。こころもち緊張の面持ちだったので、「ああ、みうらさんでも、緊張されるんだ」と、妙なところで胸キュンになる。
まずはおじいさまの話から。歴史研究家を自称し、発掘現場で自由にものを持って帰るおじいさまのアウトローぶりに憧れ、彼について休日毎にみうらさんがお寺巡りをしたのが、小学校4年生の時。その(みうらさん個人の)第1期仏像ブームに全8巻の「仏像スクラップ」がスタートするが、その記念すべき第1巻をお持ちになられ、生で「仏像スクラップ」を見せていただいた。いきなり感激である。
ここまでの話は有名なので知っていたけど、第1期仏像ブームの終焉が、京都藤井大丸(?)で開催された「出羽三山秘宝展/即身仏がやってくる!」がきっかけだったのは、初耳。「即身仏」(=生きながら成仏してミイラとなる)のあまりの不気味なインパクトに、繊細な三浦少年は耐えられなかったらしい。
しかし仏教には継続して興味を持ち続けた少年は、ご近所の北野天満宮で毎月25日行われる「天神さん」の市で密教法具の独鈷(とっこ)を発見し、父親に粘り強くねだることになる。根負けしたお父様は「終(しま)い天神」に、独鈷をお買い上げすることになる。すなわち12月25日にクリスマス・プレゼントとして密教法具の独鈷を息子に与えたのであった。ほとんど宗教スクランブルである。
だが三浦少年は孤独であった。仏像や仏教について熱く語れば語る程に、友達を失ってゆくのだ。この状況を打破するため、彼は仏教ミッション系の中高へいこう(=ギョーカイデビューを果たそう!)と決意したのだった。
(明日に続きます)
ようこそ、yo-taさま、初めまして。
ぎっしりな2時間でしたよねえ。私の今年の一大イベントとして、必死で2006年の手帳にメモをとっていました。(私もアタマでは内容を覚えていなかったので、メモを取ったのは大正解でした)
ちなみに、他に熱心にメモを取っていたのは、質問コーナーで最初に「仏足石」の質問をされたおじいさまです(笑)
仏教系の大学と言う事もあって、みうらさんの仏教トークで会場が盛り上がって、時間を大幅にオーバーしちゃう位とてもご機嫌な様子でしたね。
あの、いかにも仏像マニアそうなおじいちゃんたちの感想を聞いてみたい!と思ってしまったり。お子さんのお行儀の良さにも脱帽でした。ふつう騒ぐかぐずるかしますよね。
とっても心地よい時間と場所でした。
ちなみに、僕は講演終了後みうらさんを追いかけサインと握手してもらいました。
一足早いクリスマスプレゼントになりました(仏教系大学ですけどね)。