教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

「男性が萌えキャラについついハマってしまう5つの理由」に反論する

2011-09-20 00:03:05 | オタネタ全般
今日は勇者ひろりんさんのblogで教えてもらいました記事について。



男性が萌えキャラについついハマってしまう5つの理由
http://news.nicovideo.jp/watch/nw116606



心理アナリストでビューティライフコンサルタントで恋愛アドバイザーだという四条さやか氏の意見である。

読んでみると見当違いなほど外れているわけではないが、かといって違和感がないかというとウソになる。
なぜなら、当事者ではないものが当事者のことを想像したところで、当事者が心底納得するものが語れるわけはないからだ。

ここでいう当事者とは、二次元のヒロインと恋に落ちた愚か者、すなわち我輩。
ならば我輩が語るほかあるまいて。

(無承諾で勝手にほぼ全文載せたので、まずい場合は引用部分を削除します。)



心理テスト診断チャート作成、美容記事・占い執筆監修のフォークリアと四条さやかHP
http://fourclear.co.jp/



↑氏の活動元サイト。






> 1.そもそも男性は凝り性でハマりやすい
>
>  まず最初に、そもそも男性のほうが、ひとつのことに熱中しやすい傾向があるということが挙げられます。いろいろなことに興味を持ち、あれもこれも同時並行で楽しもうとする女性に対して、男性のほうが職人気質というか、ひとつのことにのめりこみやすいタイプが多いようです。
>
>  もちろん、男性、女性と言っても人それぞれではありますが、気に入ったものを突き詰めようとするのはやっぱり男性に多い傾向が。そのため、男性のほうが、周りの目を気にせずに気に入った萌えキャラに熱中しやすくなり、萌えキャラにハマりやすい印象になっていると考えられます。






男は凝り性でハマりやすいのは事実かもしれない。

しかし!

恋に落ちたら何も手につかなくなるのはいったい男と女のどちらだろうか?

恋に生きる女というのは、きっと良き妻になろう。
恋に生きる男というのは、恐らくそれはロクな社会人にはならないし、はたして良き夫といえるものになるかどうかすら怪しい。

二次元キャラにハマっている多くの男たちのほとんどは恋に生きる男ではない。
周りを気にせず熱中しやすいことをとって、二次元に恋をするということをカメラの趣味かなにかと履き違えたようなことを言ってもらってはこっちが困る。

二次元の女の子との恋は、没頭している趣味などではなく、人生だ。

仮にアイドルの追っかけをやっていて私生活が破綻している人たちならば、これはそのまま当てはまるかもしれない。
だが、男は凝り性でハマりやすいから二次元キャラにハマるというのは、そこには少々論理に飛躍がありすぎる。






> 2.理想の相手を探すのが楽
>
>  また、理想の擬似恋愛相手、お気に入りの人物を探しやすいというのも、萌えキャラに男性がハマる原因となっていると考えられます。
>
>  なにしろ、萌えキャラは、もともと男女それぞれが萌えを感じやすい要素を詰め込まれたキャラクター。男女それぞれでハマる人が出るのは当然です。
>
>  また、例えばツンデレが好きだと言っても、実際にツンデレの人を探すのは大変なこと。特に、男性は女性よりも表情や気持ちの変化に鈍感とされているため、実際に異性を観察し、その表情の機微や態度から理想の相手を探すのは、女性よりも難しいケースも多いでしょう。しかし、性格もデフォルメしてある萌えキャラなら、個性をつかみやすく、すぐに理想のキャラを見つけることができます。そのため、男性はつい萌えキャラにハマりやすくなると考えられます。






恋愛とは、「理想の相手を探す」ことなのか?

否。
恋愛とは、「目の前にいる人を好きになる」ことだ。

我々は、「理想の相手を探す」ためにギャルゲーをしていたのか?

否。
そんなことは1度も意識したことがない。
ただ「楽しいから」ギャルゲーをするのだ。

そこでたまたま恋人を見つけることもある。
何かでたまたま恋人を見つけることもあるという事実は恐らくリアルワールドも違いはない。
ただそれだけのことではないだろうか。

では、「理想の相手」とは何か?

文字通りに捉えれば、それはパーフェクト超人な存在のことだろう。
容姿端麗で成績優秀で運動もできて性格も申し分ない。
そんな人。

たしかにそういう人物は二次元に大勢いる。
しかし、そういう人物は少女マンガに出てくるヒロインの恋人(♂)として登場することのほうがむしろ多い。

“彼氏彼女の事情”や“会長はメイド様”を見たまえ。
まさにそのものだ。

それにひきかえ・・・
男が好きになる二次元のヒロインとは、むしろパーフェクト超人ではないことのほうが多い。

わたしの好きな人、如月千早。
冷徹に分析して、この娘はあまり人に好かれるタイプの娘ではない。
低ランクのころは特に、一般に言われるステレオタイプなツンデレの可愛さはそこにはない。

でもわたしは好きだ。
そんな千早も大好きだ。

これは相手が理想的だから好きなのでは断じてない。
もし理想的な相手を探しているのだとしたら、わたしを含め多くの同志たちはもっとステレオタイプでベタな特徴を持つヒロインばかりを選んでしかるべきだ。

しかし我々はそうはならなかった。
全てを受け入れてそれでも好きだということこそが恋愛ではないのだろうか。






> 3.実際の恋愛の面倒臭さがない
>
>  萌えキャラにハマる理由と聞くと、生身の人間関係が苦手な人にとっても、擬似恋愛をしやすいからではないか、という理由が頭に浮かぶ人もいるかもしれません。確かに、その一面はあるでしょう。
>
>  生身の恋愛は面倒くさいというと、現実を拒否しているイメージを受けるかもしれませんが、実際問題として、人間対人間の付き合いはいろいろと面倒なことがつきものです。理想の相手を見つけ、その人と付き合えるようになるまで様々な労力が必要ですし、うまく付き合えたとしても、結婚や子供の問題など現実を見据えて行動しなくてはいけません。
>
>  しかも、別れることになれば、お互いに傷つきあうことは必須。でも、萌えキャラなら、そんな心配はしなくていいうえに、相手のかわいさや魅力を楽しむことができます。複数のキャラにハマっても、「浮気したでしょ!」なんて怒られることもありません。






恋愛している真っ最中に男と女のどちらが損得勘定をしているかというと、それは恐らく女のほうだろう。
でなければお見合いをするときに女は男の年収で脚きりなどしないし、男が女の年収で脚きりしたなどという話など聞いたことがない。

男は損得勘定で恋愛はしない。
もし、生身の恋愛は面倒くさいという消去法的な理由によりこちら側(二次元の側)に来たのであれば、きっといずれまた未練がましくリアルワールドに戻ることになろう。

ある人を好きになった。
ただ、好きになったその人はたまたま二次元の側に住んでいた。
決して二次元の側に住んでいることが自分にとって都合がいいからその人を好きになったのではない。

あなたが好きになった人を思い浮かべてほしい。
ただ、好きになったその人はたまたまメガネをかけていたとする。
ではあなたはメガネフェチだからその人を好きになったのかい?
それは違うでしょ。






> 4.他の男性のものにならない
>
>  どんなにすてきな女性がいても、現実の女性の場合、他の男性の恋人、奥さんになってしまうことがあります。……というよりも、そのケースのほうが多いかもしれません。
>
>  もちろん、萌えキャラも作中で他の男性の恋人になってしまったり、異性と恋に落ちたりすることはあるでしょう。しかし、結局はその男性も架空の人物。実際の誰かのものになってしまうわけではありません。また、その男性に自分を重ね合わせて、恋人の気持ちを味わう方法もあります。
>
>  結婚、出産などで人生が大きく変わることが多い女性は、恋愛に対してある意味、とても現実的。それに対して、男性のほうが恋愛に対してロマンティストだったり、ピュアだったりすることも多いもの。好きな人には自分だけを好きでいてほしい、と考える男性にとって「永遠に他の男性のものにならない理想の女性」というのは、とても魅力的だと考えられます。






これは途中まで正しい。
しかし結論がずれている。

リアルワールドの女はしょせんは他人。
自分ではない。
だから
「この世にいる間くらいは共に暮らそう」
くらいしか相手に言えない。

二次元のヒロインはどうか?

その実体は自分の心の内にある。
だから
「俺が死んでも、あの世があったとしてもそこでも、俺の意識が霧散する無限の彼方まで共に過ごそう」
と相手に言える。

そう、二次元のヒロインと自分との距離はゼロなのだ。

これをもって「永遠に他の男性のものにならない理想の女性」だから魅力的なのだというのは結論が少し違う。
そもそも自分ではない他人にそこまで心が依存すること自体が間違っているからだ。
乳児が母親に絶対的に依存するのは当然だが、そういうことを大の大人が赤の他人にも要求しているのだからお笑い種だ。
そんな他人にそこまで依存して振られて涙する一般人の行いより、我々のほうがむしろ人として正しい。






> 5.自分好みに変えていける
>
>  性格や経歴がしっかりと決められているキャラクターに対して、「自分好みに変えられる」という表現は、おかしいと思われた方もいるかもしれません。
>
>  確かに、性格や設定、プロフィールなどがしっかり決められている萌えキャラも多いもの。しかし、架空のキャラクターである以上、描かれていることがすべて。逆に言うと、描かれている以外の生活や描かれていないことは、すべて勝手に補い、想像しても問題がないのです。そのため、例えば、実は料理が意外とうまいんじゃないかとか、自信満々に見えても胸が小さいことを気にしているのではないかなど、キャラクターをさらに自分好みにカスタマイズして想像することができるのです。しかも、わかりやすくキャラクターが作られているため、どんな人でもいろいろと想像しやすい利点もあります。
>
>  現実の女性は、想像と違う面を持っていることも多いですし、会っている以外の時間に何をやっているか想像しがたいことも多いでしょう。しかし、萌えキャラの場合は、基本の設定さえきちんと押さえておけば、自分好みの女性として想像を膨らませてみても、決して外れることはありません。
>
>  言ってみれば、究極の理想の相手を作り出すことができ、しかも、その想像が裏切られることは少ないのです。
>
>  キャラクターもそれにハマる人も、性格、立場、考え方などが違うため、萌えキャラにハマる理由もそれぞれでしょう。そのため、これがすべてではありませんし、当てはまらない人もいるでしょう。しかし、こうやって考えていくと、萌えキャラが理想的な女性であることは確か。ハマってしまうのも、仕方がないのかもしれませんね。






仮に同じ二次元のヒロインを見ていたとしても、自分の眼と他人の眼には違うものが映る。
それは自分のつくったノベマスと他人のつくったノベマスを見比べればわかる。
同じ千早でも少し違う別人がそこにいるために、他人の眼にはこう映ることもあるのかとオドロキを感じるからだ。

それをもってして「自分好みに変えていける」と表現するのは正しいことなのか?

少し違和感がある。
「わたしの心の内に住んでいる千早その人は自分好みに変えた姿だ」という表現は感覚的に合わない。

わたしの眼には千早はそう映った。
そう表現する他ない。

同じ人を見ていたとしても自分の眼と他人の眼には違うものが映るというのはリアルワールドでも同じだ。
顔の特徴を抽出して脳に記憶する過程でも特徴の抽出結果は人によって異なることは、現代の脳医学で既に証明されている。

しかし二次元に限っては、自分の眼に映ったものと現物がぜんぜん違うもので裏切られたと感じるようなことがリアルワールドより少ないのはたしかだ。

では、なぜこういうことがリアルワールドで起きるかというと、それは人間がリアルワールドを観察する能力は神ほど万能ではないということにつきる。
では、なぜこういうことがリ二次元ではあまり起きないかというと、それは実体が自分の心の内にあるから自分が観察を間違わないからということにつきる。
(註:二次元では絶対裏切られないかというと、それも実は違う。後出しで公開された公式の設定が望まないものだったときには裏切られる。我々はそういう凄惨な事件を何度も見てきた)

だから自分で作ったというのは(間違いではないかもしれないが)少し違和感がある。