【画像】世界の凄い高層ビルトップ10
http://blog.livedoor.jp/chihhylove/archives/7107605.html
↑これを見て思ったのだが。
回りになにもないくせに1本だけ超高層ビルが建っているパターンが多すぎる!
それが何を意味するかというと・・・
立体化して少ない土地を有効に使おうとする本来の高層ビルの経済的な要求から外れて、超高層ビルが欲しいから建てるというようなオーナーの物欲だとか国家の威信だとかの別の方向の要求によって建てられているようにしか見えないということだ。
じゃあ日本はどうなのか?
超高層マンションがガンガン建ってる港区の海よりのエリアは、たしかに超高層ビルが有効に機能しているように見える。
しかし!
1本内側に入ってみるといきなりみすぼらしくなって、本当にここは億ションが立つ地域なのかと思うようなところも実はある。
横浜のみなとみらいにある超高層ビル群が立ち並ぶエリアも、たしかに超高層ビルが有効に機能しているように見える。
しかし!
とある超高層マンションあるところを通りすぎると、いきなり30年前の漁港だったころの横浜そのままになっているかのような場所に出る。
大宮は駅から徒歩圏というこれ以上ないほどにベストなロケーションのところに超高層マンションがある。
しかし!
実はその超高層マンションのすぐ隣はふつうの戸建の民家がずらりと並ぶ。
福岡にも超高層マンションはある。
しかし!
香椎やももちなど、職住一体の一等地とはいえない若干微妙なエリアにしか立っていない。
福岡の場合は空港が近すぎるので天神に超高層ビルを建てられないという別の制約もあるのだが。
つまり日本もそれほど事情は変わらないわけだ。
これは何を意味するのか?
経済的に最も合理的な状況にはなっていないと言うべきではなかろうか。
超高層ビル群が本当の意味で有効に機能しているところはマンハッタンや新宿駅西口など僅かしかないような気がする。
上海も有効に機能しているようにも見える。
しかし政府の強権発動で住民を強制退去させて建てる開発がいいかというと、それも少々議論の余地がある。
ドバイも有効に機能しているようにも見える。
しかしブルジュ・ハリファは高さ世界一というプレミアムがなければ高さ1/3のほうが経済的なはずだ。
韓国にいたってはさらに酷く、大通り以外は貧民街みたいなソウルの街並みは絶対に避けるべきものだ。
その最たるものはといえば、聖帝十字陵などとバカにされている北朝鮮の超高層ホテルおよびその周辺であろう。(金正日の剥製がここに展示してあればカンペキだと思うんだがね)
ちなみにわたしは超高層ビル開発反対でこんなことを言ってるわけではない。
六本木ヒルズみたいなのをガンガン建てれば経済効果が見込めるわけで、あれだけの価値を新たに創造できるならぜひもっとやるべきだと思うわけだ。
しかし今の日本にはあまりにもしがらみが多い。
超高層ビルを建てられるだけの敷地を確保するための地上げは気が遠くなるほど時間がかかるし、
鉄道建設に代表されるように地元住民が間違った反対をした結果頓挫して地域がさびれて全員が損することもあるし、
容積率の制限やら何やらで都市計画法の中で超高層ビルを建てられる条件は極めて限られるしで、
日本に超高層ビルは向かないのではないかと思うこともしばしばある。
これは日本だけでなくてたぶん先進国ならどこもそんなもんじゃなかろうか。
そう考えると、超高層ビル開発の主戦場が先進国から発展途上国に移った理由も何となくわからんでもない。