教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

ハイパーインフレにはならない

2012-12-03 00:05:40 | 経済/経済/社会
このまえ、とある男とこんな話をした。

男「この前テレビ見てたんだけどさ」
俺「俺はアニメ以外は全くテレビ見ないからテレビネタわからんぞ」
男「まあいいから」
俺「んで?」
男「安倍総理になりそうじゃん」
俺「まあ確定だね」
男「安倍総理になったら日銀が国債の直接引き受けをするんだってさ」
俺「なんかそんな話してるらしいね」
男「それってどうなん?」
俺「なにが?」
男「いやなんかいろいろと」
俺「ああ、えっとね、いつかやらざるを得ないと思っていたけど意外に早かったなという印象だな」
男「なんかテレビではヤバいって言ってたよ?」
俺「俺の印象はそうではないな。日銀が市場を通して国債を買うのと、市場を通さずに国債を買うのとで、そんなに大きな違いが出るとは思えんが。いま日銀がやっていることと実態はそんなに変わらんのだよ実は」
男「それでどうなるわけ?」
俺「教科書的な説明でいうと、まあ、インフレになりやすいわな」
男「テレビでもハイパーインフレになるって言ってた!」
俺「ならねえよ」
男「え??」
俺「ハイパーインフレには絶対ならねえって」
男「なんで?」
俺「ハイパーインフレになる条件には当てはまらないからな」
男「お札をバラ撒いたらハイパーインフレになるんとちゃうの?」
俺「ハイパーインフレになる条件はだな、必要な物資を外国から買うための対価を払えなくなることだ。たとえば、いくら銭を出してもいいから食いもんを売ってくれって状態だな」
男「で、日本は?」
俺「日本は外貨建て資産の保有量が世界一だぞ。そんな国が物資を外国から買うための対価を払えないって状況が起こりうると思うか? そういうのが起こるのはだな、たとえばアジア通貨危機のときの韓国みたいな状況だよ」
男「でもインフレにはなるんでしょ?」
俺「やりすぎたらたぶんなるよ。でも短期的には適当なところで落ち着くんじゃね? いま1ドル80円くらいだとしたら、たとえば1ドル160円くらいでいったん止まるとかさ。それくらいではハイパーインフレではないな」
男「なるほど」
俺「そうすれば外的減価により一時的に食いもんの値段が上がって生活が苦しくなるけど、日本の競争力が上がって給料が増えてそのうち元にもどるはずさ」
男「でもテレビで言ってることと全然違う」
俺「だからどうしたw 俺は一向にかまわん」
男「テレビではさ。戦中戦後でおきたハイパーインフレは国債の発行によるものだって言ってたんだけどさ…」
俺「まー、そうね」
男「実はそうじゃなくて、戦争後の経済の急回復によるものだって言ってたんだけど」
俺「それは俺の見解とは違うな」
男「そうなん?」
俺「戦争中は実はそれほどインフレになっていなくて、戦争が終わった後に急激にインフレが進んだってこと知ってる?」
男「うん」
俺「戦争によって当時の日本はインフラに壊滅的打撃を受けていたし、最高税率90%なんていう資産課税をして、そこでせーのでみんないっせいにチャラにしたんだよ。大日本帝国が発行した国債は新生日本国政府はシラネって言ったとかいう話もあるし。俺はそれが原因だと思っている」
男「そうなん?」
俺「少なくともそのほうがツジツマが合ってると思わんか?」
男「じゃあ俺は何を信じればいいのさ?」
俺「いちばんいいのはだな。自分が経済を理解して、誰がウソ言ってるのかを見抜けるようになることだ」
男「そりゃそうだけどさ」
俺「株でもそうだよ。誰かがこの株が上がるからって言ったから買うヤツはたいがいハマるパターンだな。それと同じさ」
男「ほかにもおもしろいこと言っててさ」
俺「なに?」
男「通貨高で滅んだ国はないんだって」
俺「まあ有名な話だな」
男「そうなんだ」
俺「でもあえてそうではない例を挙げることもできるよ」
男「え?」
俺「オランダ病というものがあってだな。かつてオランダは北海油田の原油か何か(註:いま調べたら天然ガスだった)ですさまじい貿易黒字になったことがあってだな。そのときユーロじゃなかったしあの国は小さいからすごい通貨高になって、ほかの国内産業が壊滅的打撃を受けたという…」
男「へー」
俺「日本もそうならないとはいえない、というかなってるような気もするが」
男「んー」



こんなことを言っては何だが・・・
あなたがか弱い一般庶民を自称するなら、あなたはインフレの心配をする必要などない。
インフレの心配をする必要があるのは、しこたま現金溜め込んでるお金持ちだけであり、自称か弱い一般庶民なら何の問題もないはずなのだ。

でもこの男は独身貴族なくせに借家に住んでいて怖いから投資もしたくないというような人物なので、いくらかインフレの心配をしたほうがいいような気もするが。