教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

農地を買おうとした話

2013-06-05 00:10:34 | 経済/経済/社会
我が家から徒歩15分のところで農地が売りに出されているのを見かけた。

区分は畑。
広さ800平米。
お値段100万円。

もしこれが宅地なら、1桁は安い。

家庭菜園をするんだなどと言い訳して投資目的に持っておくなんてことも十分ありうる。
とはいっても、農産物の世話をする気はほとんどないので、ほったらかしで育つ作物しか植える気はしない。
それでもこの値段ならチャレンジする価値はあるかもしれない。

ただし。
市街化調整区域だ。

これは高いのか? 安いのか?

エイヤでいいから見積もってみよう。



まず収益面。

仮に表面利回り5%が損益分岐点とする。

1つ100円の野菜を収穫するとすれば、500個の収穫が必要な計算となる。
(今回は家庭菜園目的ということで、スーパーの販売価格を想定とした。)
ならば1.26メートル四方で1つ植えればペイする計算になる。

事業用(自分が農家で生計をたてる場合)としてはともかくとして、家庭菜園目的なら買える。
(事業用なら、よほど付加価値の高い農産物を収穫できるのでない限り、この土地1筆だけでは貧困に苛まれよう)

ってか、野菜が年500個も生産できてしまうと、1人暮らしの我が家では1日あたり1.4個も消費しなければならなくなり、明らかに極端といっていいほど生産過剰ではある。
理想的には200平米でお値段25万円というところだが、そこまではぜいたく言うまい。



つぎに近隣の宅地との比較。

我が家から徒歩圏の現在売りだし中の宅地。
180平米で600万円。

高い!
たぶん150~200万円くらいボッている。

とはいっても、想定適正価格の180平米で450万円で見たとしても、その価格差は20倍だ。
同じ徒歩圏とは思えないほどだ。
いくらなんでも極端に高すぎるってぇことはなかろう。



さいごにググる。

畑は1反100万円だとかいうのを見つけた。
それだったら相場より2割高いというくらいか。
わたしにとっては我が家から徒歩圏というアドバンテージがあるため、それくらいは許容範囲だ。



よし、買おう!

・・・と決心したのだが。

どうやら市街化調整区域の農地は、いま現在すでに農業に従事している人でしか取引の許可が下りないのだとか。
国全体の農業の生産高を減少させないようにするために国策で許可が必要になっている(いわゆる3条の許可)というのは知ってはいたが、門前払いだとは思わんかった。

ざんねん。






追伸:

最近はガーデニングがはやっていることもあり、郊外に少し広めの土地を買って家庭菜園をするんだとかいう話もチラホラ聞く。

しかし。

現在の農産物価格を考えるに、(よほどインフレにならなければ)1平米に何万も出して家庭菜園用の土地を確保しても、それは絶対にペイしないのだということが今回の検討でわかった。
1平米数1000円なら家庭菜園用に土地を買い増してもいい、事業用にはそれでもべらぼうに高い、多分それくらいのオーダーだ。

いいか。
いま余った土地を持っている人でないかぎり、家庭菜園は家計の足しにはならない。
わざわざお金を支払ってする道楽である。
野菜はスーパーで買ったほうがいい。