気がついたら 大学は秋の気配だった
歩いていても 汗をかくのが 少ない
心地よい季節が また廻ってきた
こんな 四季折々の風情を感じると
この国の自然が うれしくなる
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「自然」は一つの宮殿
そこに生ある柱
時おり
捉えにくい言葉を語り
行く人は踏み分ける象徴の森
森の親しげなまなざしに送られながら
ボードレール
万物照応
私という「内宇宙」と世界という「外宇宙」が相互に呼応しあうという出合い、その神秘を解き明かすことに、フランス象徴派の詩人は精力を注いだ。
そこには、「詩の音楽化」という試みもなされていた。
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おそらく
もっと内在的な「自己」の発露なのだろう
それが自然と触れ合う微妙な時間を
詩の世界では大切にしてきた
”古池や かわず飛び込む 水の音”
の俳句によく表れている
何のことはない
しかし
満ち足りた時空だ