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宮崎駿氏、崇拝対象の風刺画「間違いだと思う」
読売新聞2月17日(火)
仏政治週刊紙「シャルリー・エブド」の本社銃撃事件をめぐる風刺画問題について、アニメーション映画監督の宮崎駿さん(74)は、16日放送されたTBSラジオの番組「荒川強啓デイ・キャッチ!」で、「異質の文明に対して、崇拝しているものをカリカチュア(風刺画)の対象にするのは、僕は間違いだと思う。やめた方がいい」と述べた。
番組内で紹介されたインタビューでの発言で、風刺画は「まずもって自国の政治家に対してやるべきだ」とも指摘した。
17世紀の美術史家フィリッポ・バルディヌッチは、『絵画用語事典』(1681年)において「カリカチュア」を「モデルの全体像の可能なかぎりの類似を目ざしたもので、冗談ないしは嘲笑を目的としてその人物のもつ欠点を故意に強調し、容貌の諸要素がすべて変形されているにもかかわらず、全体としてはその肖像がまさにモデルそのものであるように描かれた肖像画を指す」と定義している。
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私も同感だ。
宗教というのは、生きるための心の拠り所であり、それを風刺するのは良くないと思う。
個人情報の侵害か、またはそれ以上の犯罪的行為だと思う。
確かに表現の自由は存在するが、だからといって他人の心の問題まで土足で踏み込んでよいことにはならない。
キリスト教とイスラム教は、長い年月の確執があり、血で血を争ってきた。
このことについて第三者があまりいい加減なことは言えないが、憎しみの連鎖はどこかで断ち切らないと大変なことになる。
どうしても折り合うことができないのならば、可能な限り干渉しない方がよい。
距離をとれば、あとは時間が解決してくれる。
敢えて火中の栗を拾わない勇気も必要だろう。