嵐山でのイベントに参加されていたもう1台のハインケルです。オーナーさんとも少しお話させていただきました。
この手の車にお乗りだと、よく質問を受けるそうで、車内には車の説明書が置かれていました。さすがです。写真から判読できた文面を勝手ながら掲載させていただきます。
「ハインケル・キャビーネ Typ 150」
ハインケル社はメッサーシュミット社と同じく、戦前はドイツの有名な航空機メーカーの1つでした。第二次世界大戦は自動車の汎用エンジンやスクーターを生産。1956年からは当時欧州でのミニカーブームにあわせて、2人乗りの超小型3輪乗用車『ハインケル・キャビーネ』の生産を始めました。
航空機的な技術や発想によるモノコックボディを採用。車体前面が大きく開くドアやシャボン玉のような特異なウィンドウと色んな面で独創的でした。またイセッタより軽量で安定性も優れ、当時は「車輪の付いた航空機」とさえ呼ばれていました。
この『ハインケル・キャビーネ 150型』は初期型で、空冷4サイクル175cc 9.2馬力の単気筒エンジンで、後輪1輪を駆動します。(後期型の153型からは、エンジンが200cc 10馬力に拡大され、さらに154型は安定性や乗り心地向上のため後輪が複輪となる。)
『ハインケル・キャビーネ』は、ドイツ国内では1958年まで生産され、後に英国のトロージャン社で『トロージャン・キャビン』の名前で1966年まで生産・販売が続けられました。
緒元表
Heinkel・kabine Typ150 (1956-1958)
原動機方式 407 B-0
強制空冷式4サイクル単気筒 OHC
内径/行程(mm) 60.0×61.5
圧縮比 7.4
排気量 174cc
最高出力(PS/rpm) 9.2/5,500
最大トルク(kg.m/rpm) 1.35/4,500
最高速度 86km/h
クラッチ 湿式多(4)板
全長×全幅×全高(m) 2.55×1.37×1.32
軸距(m) 1.76
輪距(m) 1.225
最低地上高(m) 0.125
最小回転円径(m) 8.0
車両重量(kg) 243
積載重量(kg) 475
フレーム 航空機規格の鋼管フレーム
ボデー 薄鋼板
前輪懸架装置 前2輪とも独立懸架 緩衝は油圧ダンパー付コイルスプリング
後輪懸架装置 緩衝は油圧ダンパー付コイルスプリング1本
制動装置 足踏ブレーキは前2輪:油圧式ドラムブレーキ
駐車用ハンドブレーキ:後輪の機械式ドラムブレーキ
タイヤ 3輪とも4.40-10
開閉できる三角窓は、いいお天気で暑くなる車内には、とても有効な快適装置ですが、この扇風機も説得力があります。
リアには、魅力的なGoodsが、、、欲しいなぁ~ (BAKA)
カップルでお乗りのハインケル、、、微笑ましい光景です。
いいですねぇ~