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エゾスズラン・1~高尾山1号路1

 ラン科カキラン属の「エゾスズラン(蝦夷鈴蘭)」。北海道~九州の落葉広葉樹林や針葉樹林の林床、海岸のクロマツ林などにも生育している。花色に変化が多く山地で見られ花が緑色のものをエゾスズランと呼び、海岸で見られる花が黄色を帯び唇弁の内側が赤褐色のものをハマカキラン(浜柿蘭)と呼んで分けていたが、DNA情報では区別が見られずAPGⅢ分類では同一種とされている。また「アオスズラン(青鈴蘭)」の別名がある。写真は高尾山“1号路”のもので開花前の様子。
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ヒメカナワラビ

 オシダ科イノデ属の「ヒメカナワラビ(姫鉄蕨)」。福島県以南の山地の岩場や斜面に生育している。葉身は40~70センチになる常緑性シダだが、写真のものは長さ10センチにも満たないミニサイズ。それも虫に喰われて風前の灯だ。また元気な時に出会いたい。ヒメカナワラビの小羽片には葉柄があり良く似たオオキヨズミシダと区別できる。これは別所地区のもので地元の愛好家の方が見つけられたとのことだが、栽培種の逸出や造成土に混入していた可能性が大きいようだ。
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スズサイコ・3~開花

 “梅雨の中休み”が終わりこの日は朝からどんよりとした梅雨空。明け方に少し降ったようで庭のカクレミノの葉が濡れている。こんな時は『そうだ。花が開いているはずだ。』ということで雨の合い間に、先日奥高尾で会った方に教えて頂いた多摩川土手に出掛けた。
 写真はキョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属の「スズサイコ(鈴柴胡)」。夜に咲き陽が当たると閉じてしまうので日中ではなかなか開花が見られないが、この時は予想通り花がしっかり開いていた。スズサイコは山地や草地に生育する多年草で草丈は50~80センチ。同属のコイケマジョウシュウカモメヅルなど多くはつる性になるが、本種は地表から真っ直ぐに立ち上がり6~7月に茎の上部の葉腋から花柄が出てその先に集散花序を付ける。花は直径1センチほどで花冠は5裂している。
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ツチアケビ・6~花

 池の沢谷戸の林内に生育している「ツチアケビ(土木通)」。ラン科ツチアケビ属の多年性菌従属栄養植物で自身には葉緑素が無くナラタケ属に共生し養分を得ている。初夏に花茎を伸ばし直径3センチほどの花を多数付ける。他のラン科植物の花は向きは違っていても上下はどれも同じだが、ツチアケビの花は上下左右自由奔放の向きに咲いている。背萼片と側萼片は褐色になり側花弁は黄褐色。唇弁は舟形になり白い蕊柱を包んでいる。
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オカトラノオ・4~開花

 長池公園外周で見事に咲き揃った「オカトラノオ(岡虎の尾)」。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で長い総状花序を虎の尾に見立てている。草丈は60~80センチで花序の長さは15~20センチ。オカトラノオは地下茎で拡がりしばしば群落を作る。ここでは同じ時期に開花し全て同じ方向を向いているので地下で繋がっていると思われる。
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オオバノトンボソウ・2~開花

 長池公園“つくいけの道”で開花した「オオバノトンボソウ(大葉蜻蛉草)」。ラン科ツレサギソウ属の多年草で同属のトンボソウの開花期の草丈は15~30センチ程度なのに対して、本種は30~50センチになる。花の形をトンボに見立てて名付けられているが、正面から見ると“クリオネ”にも見える。
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キバナノショウキラン・3~高尾山6号路2

 高尾山“6号路”で見られる「キバナノショウキラン(黄花の鐘馗蘭)」。ラン科ショウキラン属の多年性菌従属栄養植物で日本固有種。自身では葉緑素を持たず根に共生する菌根菌から養分を吸収している。草丈は15~20センチで花序当たり6~15個の花を付ける。花は長さ2センチほどで上向きに咲く。その形を疫病神を追い払う神様の“鐘馗”に見立てている。
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チョウセンアザミ・2~筒状花

 イソギンチャクのようにも見える「チョウセンアザミ(朝鮮薊)」。キク科チョウセンアザミ属の多年草で花は筒状花だけから出来ている。ひとつの小花の花冠は長さ3~4センチでそれぞれに雄蕊、雌蕊、萼片が備わった“完全花”になる。これは秋葉台公園のもの。
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キヨスミウツボ・4~高尾山6号路

 高尾山“6号路”の登山道脇に生えている「キヨスミウツボ(清澄靫)」。千葉県鴨川市の清澄山で最初に発見され筒状の花を矢を入れる靫に見立てて名付けられている。ハマウツボ科キヨスミウツボ属の多年草で自身では葉緑素を持たずカシ類やアジサイ類などに寄生して養分を得ている。初夏に地面から5~10本の花が束になって出てくる。花後の果実は液果になる
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ジュンサイ・4~蕾

 長池公園”自然館”で見られる「ジュンサイ(蓴菜)」。ハゴロモモ科(←スイレン科)ジュンサイ属の多年草で、先日、雌花雄花の開花ショーを楽しむことができた。写真は蕾の様子でそれまで水中に沈んでいたものが水面まで上がってきた。この蕾は翌朝に開花するようだ。左上には咲き終わった花でこの後水中に沈んでいく。
 ジュンサイの葉の裏面にはヌルヌルとした粘液物質がありまだ丸まっている若芽を摘んで吸い物や酢の物の食材にする。私はジュンサイが大好物で4年前に長池の“かいぼり”で埋土種子からジュンサイが芽生えた時に、園長さんに『食べられるくらいに増えると良いですね。』と言うと、『新聞記者にも同じようなことを言われた。』と笑顔で仰っていた。
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