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ムヨウラン・5~高尾山1号路

 今年も高尾山系の登山道で咲き始めた「ムヨウラン(無葉蘭)」。ラン科ムヨウラン属の多年草でベニタケ属やチチタケ属に寄生する菌従属栄養植物。名前の通り葉は無く5~6月に15~20センチの茎の上部に総状に花を数個咲かせる。花は淡黄褐色で花径は2~3センチ。これは高尾山“1号路”のもの。
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ギンリョウソウ・4~高尾山3号路

 将棋の話で恐縮だが新聞の号外が出たほど話題沸騰になっているのでその快挙に触れておこう。弱冠20歳10ヶ月の藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖)が先日渡辺明名人から名人位を獲得し史上最年少での名人となった。谷川浩司永世名人の持つ最年少獲得記録“21歳2ヶ月”を40年振りに更新し、羽生義治九段(永世7冠)以来、2人目の7冠達成になる。私は小学生の頃に将棋を覚えたが時々兄や友人と勝負するくらいでその後も新聞掲載の棋譜を眺めたり簡単な詰将棋を考えたりする程度だった。しかし大山康晴永世名人(永世十段他)、中原誠永世王位(永世棋聖他)、米長邦雄永世棋聖、加藤一二三元名人、内藤國雄元王位らのタイトル戦を観るのはとても好きで今で言ういわゆる“観る将”ではあった。
 2016年に中学3年生の藤井さんがプロ入りしてからその活躍に注目してきたが、まさかこんなに早く名人になるとは思ってもいなかった。
 今回の対局場所は長野県高山村山田温泉の“藤井荘”で森鴎外、与謝野鉄幹・晶子、菊池寛などの文人が愛した宿。その女将が高山村と力を合わせて名人戦を誘致し第5局の開催が決まった。とは言えタイトル戦が決着するのは最短では第4局、最長では第7局になるので、必ずしも“藤井荘”で決着がつくとは誰もわからなかった。やはり藤井新名人は“持っている”し、藤井荘の女将も“持っていた”。メジャーリーガー大谷翔平選手の二刀流が『まるで漫画の世界だ。』と評されるが、藤井さんの進撃もまるで漫画の世界と言える。
 これまで藤井九段はその保持タイトルうち最高峰の“竜王”を使い“藤井竜王”とか“藤井6冠”と呼ばれてきたが、今回の“名人位”は江戸時代から続くもので“竜王”とはまた別の意味での最高峰と言える。そこで今後の呼び方は“藤井竜王名人”となり、マスコミなど一般的には“藤井7冠”と呼ぶようだ。残されたタイトルは“王座”のみだが、それも今保持している7つのタイトルを防衛し続けなければ“8冠(全冠)達成”とはならない。益々の活躍を期待したい。
 写真は高尾山“3号路”で咲き始めた「ギンリョウソウ(銀竜草)」。ツツジ科(←ギンリョウソウ科・イチヤクソウ科)ギンリョウソウ属の多年性菌従属栄養植物で山地の薄暗いやや湿った場所に生育している。白く光り真っ直ぐ立ち上がる姿を“銀の竜”に見立てている。
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カカオ・2~花

 アオイ科(←アオギリ科)カカオノキ属の「カカオ(可可樹・加加阿)」。原産地は中央アメリカ~南アメリカの熱帯地域で日本では沖縄県や小笠原諸島で栽培されている。カカオは“幹生花”で幹から直接花を付け果実も直接幹に稔る。花の中心には紅色の仮雄蕊に囲まれて雌蕊がある。雄蕊は湾曲した花弁に覆われている。これは自家受粉を防ぎ他家受粉をさせる戦略と考えられる。これは東京都薬用植物園の温室のもの。
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