現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

板垣巴留「BEASTARS12」

2019-07-01 18:38:50 | コミックス
 この巻では、ついに主役のハイイロオオカミのレゴシ(17歳)は学校を退学し、社会に飛び出します。
 そして、壮獣ビースター(社会の頂点)のヤフヤ(黒馬)やレゴシの祖父のゴーシャ(コモドオオトカゲでかつてメスのハイイロオオカミ(レゴシの祖母)と結ばれた)、レゴシが住むことになったぼろアパートの隣の住人である29歳のメリノ種の雌ヒツジのセブン(勤め先の肉食獣中心のスポーツ用品メーカーで、セクハラならぬ草食動物ハラスメントをうけている)など、さらに個性的な登場人物が次々と現れて、食肉前科獣や毒を持つ生物への差別や異種族婚の困難さなど、作品世界の複雑度を加速化させています。
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