参考文献:佐藤 伝著「初対面3秒の魔法」 DaiGO著「なぜかまわりに助けられる人の心理術」
前回の実験からはや4年が経過して、既に3万人以上の人に挨拶実験してきました、そこからわかってきたことを、少しだけ追加でお話したいと思います。
今もそうですが、組織の中で仕事をしていると、よく効かれる不満のひとつに「あの人はこちらが挨拶をしたのに返してくれない、挨拶をしたら返してくれるのが常識でしょ、信じられない、感じ悪い!」といった陰口です。
僕もよく、「石川さんもそう思うでしょ!」と聞かれることがあるので、こんな風に答えています。
「そうですか、それはいやな思いをしましたね、ただもしかしたら、考え事をしていて、聞こえなかったのかもしれませんし、体調が良くなかったのかも知れません、皆さんそれぞれいろいろありますからそんなに気に病むことはないですよ」
実際のところ、僕は挨拶を返さなかった人の大半がこれだと思っていますし、更にいうと3万人以上の人に実験してきた経験から、その人の聞き取りやすい周波数というのがあるのは間違いなさそうです。
体の大きさ、骨格、男女、体調、様々な条件で、同じ人であっても反応していただく声の音質があるのは間違いありません、イメージは身体が共鳴してくれる周波数とも言うべきものですね。
そこから遠い音質の声で挨拶してもあまり聞き取れていないように感じます、逆にピッタリと周波数がはまると、考え事をしていても、ハッとしたように気づいて挨拶を返してくれることが、幾度となくありました。
もちろん、中には僕のことを嫌って挨拶を返さない人もいると思いますが、それは仕方がない事ですし、もしもあなたにも、心当たりがある方がいたとしても、ここは仕方がないですし、わずかな数しかいないので僕はまったく気にしません。
それよりも、多いのはコミュニケーションが得意ではないのか申し訳なさそうに、逃げるように通り過ぎる方たちです。
もしかしたら、過去の経験で、挨拶に対して、トラウマのようなものがあるのかもしれません。
そんな方も、タイミング、声の大きさ、抑揚、リズム、明るい声質、やさしい声質などを、ノンバーバルコミュニケーションを駆使して、
相手の状態を読み取り推測して、試していると、やはり、ハッとした顔をして、急に挨拶を返してくれるようになります。
もちろん挨拶の目的は、僕の場合は勇気付け、元気付け、寄り添い、だと思っていますので、結果として挨拶を返してもらっているだけで、
それが目的ではありませんし返していただかなくてもまったくかまいません。
挨拶を交わす場の空気をよりよいものにするため、返してもらえなくて、いやな思いをしている人の問題解決に役立つのではという視点で、
実験を続けてきたというだけです。
挨拶はなぜするのですか?②1000人に対して挨拶の実験を実施しました!(^_-)-☆』
『挨拶はなぜするのですか?』と聞かれてあなたは何と答えますか?
「コミュニケーションのきっかけづくり」
「上司に嫌われないため」「職場が明るくなる」
「お客様によい印象を与える」といった回答が返ってきます。
僕は、これでも良いと思いますが・・・
社会の中には、
「上っ面だけの理解のもと、いくら研修で挨拶の仕方を教えて訓練したとしても、
挨拶が身につくことはないと断言します!」
などと厳しいことをおっしゃる方も一定数います。
では、こう言った一定数の厳しい方は、
挨拶をなぜするのか?についてどう考えられているかというと
「挨拶とは、他者のためにするのではなく、自分のためにするものであり、
いわば、今の自分と未来の自分の人生を輝かしいものにするため」の基礎行動です。
うーんむずかしい!
簡単に言い換えると、あいさつで第一印象が変わるので、
その後の人間関係に良い影響を与え、
好循環がうまれ、様々なものが、うまくいく!という事らしいです。
メラビアンの法則ですね!
第一印象がすべてみたいに、案外間違えて伝わっているケース多いようですが。
それでも、やはり第一印象は大切ですね、悪いよりいい方が良いに決まっています。
一度悪い印象を与えると、挽回するのに時間がかかりますし。
見た目はかなり作りこむことが出来ます、無論プロにまかせれば尚更差が出ます。
『押し出し』と言ったりもします。
相対する人は、見かけだけでなく、
持ち物や、肩書、資格、権威などの影響を受けます。
しかし、あいさつをした瞬間に、見かけでも、言葉でもない、
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの部分が、
漏れ出し、相手に伝わり、取り繕ったものが、剥がれ落ち、
実態のかなりの部分が相手に解ってしまいます。
マナー研修の中では、あいさつの仕方はこんな風に説明されたりします。
【挨拶の3原則】
(1)自分からする
相手に左右されず(たとえ相手と目が会わなくても)、人と会ったら率先して自分から挨拶する。
(2)立ち止まってする
動いている動作のなかで挨拶をすると「~ながら」感が強く発信され、
相手にこちらの心が届きません。必ず止まり、相手にこちらのヒザをむけ挨拶する。
(3)はっきり発音する
何を言っているのかわからない言葉で「モゴモゴ」と挨拶されても、
相手は聞きとれず返答に困ります。挨拶はハッキリと聞きとれるようにします。
基本的な挨拶の仕方です、日本的な考え方で、
形から入るというのも、有効な考え方、手法の一つですね、
そこから、習慣や、人格形成にもつながったりします。
【言葉が自分自身に与える影響とは?】
『いらっしゃいませ』 『ありがとうございます』 『おはようございます』
『感謝します』 『恐れ入ります』 『承知しました』 『すみませんでした』
いつも使っている言葉が、その人の人格を創るというほど、言葉の影響力は、大きいです。
挨拶も同じで、相手に対しても、気持ちの良い印象を与えることが出来ますが、
あいさつしている本人にも、強い影響が出ます。
とくに、『ありがとうございます』 『感謝します』は、
癒しや、鎮静のホルモン、セロトニンや、
愛情のホルモン、オキシトシンの分泌が促され、
体の免疫力上がったり、脳が覚醒して、働きが活発になったりします。
そのため、集中力が高まり、計算能力は高まり、記憶力、決断力も良くなります。
結果として、生産性が高くなり、当然周りからの評価も信頼も高まります。
【挨拶は返してもらわなくて良い!】
「あの人は挨拶を返してくれない!」こんな言葉を現場ではよく聞きます。
もちろん、挨拶を返してくれれば嬉しいですし、すがすがしい気分になります。
しかし、前記でも書いたように、挨拶は、自分のためにしているのです。
返してくれなくても、いいじゃないですか、
自分のためになるのなら、やり続ければいいのです。
自分自身が前向きになれて、能力が上がり、信頼され、相手にもいい印象を与えられる、
『挨拶』をやらない手はありません。
【考えられるコミュニケーションスキルを駆使して挨拶をすると何が起きるのか?】
そこで、一日数百人が通過する、施設の受け付けで、『実験』を試みました。
すべての、通行人に対して、個別に観察、一瞬で個別の状況を推察し、
仮説を立て、仮説に従って挨拶をするという試みです。
なんだか難しく書いてしまいましたが、
実際は、対面した一瞬で感じた相手の状態を考慮して
挨拶をするというだけのものになるのですが、
どんなことを、念頭に置いて挨拶をしたのかというと。
事前に準備しておく心構えや考え方としては次の3つ。
1、相手に興味関心を持つ。
2、心の中では、目の前の人は、その人の人生にとっては、今までいろいろな苦難を乗り越えてきた主人公で100%頑張ってきたことを認める。
3、自分でなく、目の前の方にスッポトライトを当てる。
【どんな事に着目、何に注意して挨拶をするのか?】
どこに着目をして観察するか?ですが、
1、 歩くスピード
2、 歩幅
3、 足を送るピッチの速さ
4、 リズム、体の上下動の幅
5、 顔の表情
6、 一人なのか、複数人数で話しながらなのか?
7、 顔、頭の角度、伏し目がちなのか、上を向いているのか、前を向いているのか
8、 目の状態、きっちり見開いているのか、力なく焦点が合っていないようなまなざしか
9、 笑顔があるのか、真顔なのか、
などに着目し観察しています。
そして、今度は、そこで得た情報をもとに、挨拶をするわけですが、
今回は朝の時間帯だったため、『おはようございます』と挨拶することになります。
声掛けするのに、どんなことに注意して声掛けしたのか、いくつかまとめてみると。
1、 歩くスピード、ピッチの速さ、リズムなどにペースを合わせて、
発音する。基本的には、笑顔で元気よく明るく声掛けする。笑顔で発声すると、明るく元気を送れる音質になる。
2、 元気よく大股で、早い速度で歩いている方には、大きめの音量で、元気よく笑顔で挨拶。
3、笑顔で複数人数で話しながら歩かれている方には、より笑顔で、元気よく挨拶。
4、歩くスピードが遅く、歩幅も小さくなりがちな方には、少し低めの声で、ゆっくりと挨拶。
5、今回の実験をした施設が、かなり大きめの、医療機関だったため、患者さんが通過することも多かったのですが、きつそうに歩いてくる患者さんには、元気に声掛けなどできません。
そこで、少し低めのウィスパーボイス(息を吐きながら発音する発声法)を使って、癒しの音声で声掛けします。
6、名前を知っている人には○○さんおはようございますと声をかける、また、挨拶の跡に、「今日は暑いですね」「雨ですねぬれませんでしたか?」などの言葉を添える。
この実験で何がわかったのかというと、様々な工夫をすることで、挨拶への反応が大きく変化するという事です。
事前に棒読みのように、ただ、「おはようございますと」挨拶をしただけの場合では、
反応、挨拶を返してくれた人は、わずか30%程度だったのに対して
90%の人が挨拶を返してくれて、
笑顔でコミュニケーションが出来た割合も、40%以上でした。
わずかに一施設、わずか1000人程度実験でしかありませんから、
何ら科学的根拠にはなりえませんが、
ほぼ同じメンバーに対する挨拶への反応として、
大きく変化したことだけは、否定できません。
『なぜ挨拶をしなければならないの?めんどくさいのに』
とおしゃる方一定の割合でいらっしゃいます。
そんな方は、挨拶して何になるの?と思われるかもしれません。
そうです、形だけの挨拶をしても、
挨拶をすることによる、個人的な恩恵も、
組織にもたらすことのできる変化も、
施設に安心安全な雰囲気と空間を提供できる場を創る事もできません、
しかし、挨拶という手段を使って、相手に対する、
気遣い、励まし、勇気付けを全力で行う事により、
それらすべてを実現することが可能になってきます。
この大きな恩恵は、わずか『挨拶をする』だけという小さな一歩から生まれるのです。
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参考書籍:アール・ナイチンゲール著「人間は自分が考えているような人間になる」
【僕がビジネスの現場とリーダー研修の仕組みづくりの中で 信頼作りに向けて効果のあったポイントを紹介します】
1、今の自分の、いいところも、悪いところもすべて自分だと受け入れる(自己受容、規則正しい生活からまず自分を整える)
2、相手の興味関心に、自分ごととして興味を持つ(人間スポットライト、あなたの行動の目的、言葉の真意は何なんだろう、一緒に体験する)
3、相手も、自分の興味関心に向かってやりたいことや信じていることに向かって生きている人であることを信頼する
(人は皆自分の人生の主人公を生きている、受け入れ、まずこちらから信頼する)
4、物事を、正解、間違いの2つで判断しない、自分の常識、当たり前を疑う(常識、当たり前、みんなやってる、などの言葉を使わない)
5、相手の出来ていない所ばかりに視点がフォーカスしている自分に気付く(視点をノートに書き出す、出来ているところを認め、変化しているところを長いスパンで見る)
6、相手の言葉でなく、行動や、非言語コミュニケーションに注意を向けて対峙する(表情、目の動き、視点の変化、体の向き、手の位置、声のトーンの変化etc)
7、自分を信じ、自分の興味関心に向かって生きるていることや、自分の価値観を大切に生きている姿を見せつづける(言行一致、積極的傾聴、笑顔、挨拶、親切、ごまかすことなく謝罪するetc)
関連サービス:メンタルフロー人材育成プログラム 元気でいきいきと生きることと、ハイパフォーマンスの両立を目的とした、 応用スポーツ心理学(フロー理論)を基本に脳科学、行動科学、コーチング理論などから導き出した、気づきを習慣化することまでを1パッケージにした、メンタルトレーニングプログラムです。
『企業文化の醸成や、変革は、リーダの心の言葉を言語化することから始まる』リーダーの言葉に影響力を持たせるには、リーダーが自己受容していることが前提となる。
自分の、出来ているところ、良い所も、出来ていない不足しているところも、「すべて自分」と受け入れることを、自己受容といい、理想の自分と比べない、自分を否定しないことが、自己受容するための重要なポイントとなってくる。このことが出来ていると人間は、本能で自然と前に進んでいくエネルギーに満ち溢れるようになる。
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ブログ 【チョー楽しいメンタルフローな組織創り】
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