アレグロ・モレラート

アマチュアチェロ弾き/時々ピアノ

自尊を弦の響きにのせて

2012-10-05 22:55:25 | 音楽(チェロ)


昨年の夏、「チェリスト、青木十郎」という本に出合いました。



現在97歳、現役チェリストとしては最年長ではないでしょうか。

88歳の時にバッハ無伴奏チェロ組曲6番、91歳で5番、95歳で4番のCD録音をされた方です。

今上天皇のチェロの先生としても有名です。


今週、1日に1回、1週間だけ青木十良のドキュメンタリー映画が上映されたので

観てきました。

始終、穏やかで優しく語りかけてこられ、その言葉に深く感銘を受けました。

特に印象に残った言葉は、
「50・60歳は一生懸命勉強しなくちゃならない。
70歳で花を咲かせたらいい」

「西洋音楽は品格を競い合うもの。品格のないものは邪魔だ」



これから何年も練習すれば、もう少し上手くなるかも・・・。でもずっと練習し続けなければ
いけないのか・・・と複雑な気持ちにもなりましたが、少し肩を押してもらえた
気もします。



自分が何を求めているんだろうと、
それが「エレガンス」なんだと
最近になってやっと発見しました。
「エレガンス」という言葉の根底にあるのは、「自尊」です。
そう、日本語の「品格」「気品」に通じるものだと思います。
自分を信じ、他の人を尊ぶ。
それが全身にみなぎって表現できたときには、
100パーセント良い音楽をやったと思いますね
(「チェリスト、青木十良」本文より)




コメント (2)
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