カッパさんと淡路島に行った。
正確にはカッパさんの父ちゃんと母ちゃんも一緒に行った。
カッパさんがどうしても潮干狩りをしたいと言うからだ。
朝6時に家を出た。
この日のカッパさんのファッションは
トップがユニクロのフリースで
ボトムがスポーツ用のメッシュの短パン。
そしてビーサンことビーチサンダル。
冬と夏がドッキングだ。
淡路島に8時に着いた。
道の駅で朝食をとった。
母ちゃんが爆弾おにぎり(直径8cm)を
一人2ヶノルマでこしらえて来たが
さらにカレーライスやラーメンも食べさせられた。
これ、朝食か・・・?
さてと・・・その後どうするか。
その日の干潮は14時20分。
6時間も時間が余った。
母ちゃんが北淡あたりで玉ねぎを買いたいと希望した。
北淡の産直市場にナビをセットしたが
ナビがカッパさんを欺き
いつのまにやら産直市場は通り過ぎていた。
母ちゃんは玉ねぎが買えなくてがっかりした。
とりあえず洲本に向かう。
メインは潮干狩り。
しかし巷では貝毒の話題で持ちきり。
父ちゃんがどこからの情報なのか知らないが
毒アサリ16個が致死量だとのたまう。
15個では大丈夫なんだ?
アサリを捕る場所は離れ島だ。
渡し舟のおじさんに貝毒のことを聞くと
微妙・・・とのこと。
微妙って何?死ぬかもしれないの?
私たち死ぬの?
とりあえず車を駐車場に停める。
近所のおじさんが
「貝なんて1個も捕れへんよ」と言っている。
母ちゃんの顔色が曇った。
潮干狩りに難色を示している。
「潮干狩りやめよ」とうとう口にした。
ウキー!!とカッパさんが暴れる。
なんとしてもアサリを持って帰りたいようだ。
たとえ毒があろうとも。死のうとも。
すると母ちゃんは
買い物組と潮干狩り組に分かれて行動しよう
と言い出した。
ナイスアイデア
だが・・・私は潮干狩り組に回された。
私とカッパさんは渡し舟に乗って、島に着いた。
家族連れがけっこういる。
みんな内海の方の浜で貝を捕っている。
カッパさんはアスピーなので
人のいない場所を好む。
誰もいない反対の浦に進んだ。
みごとに人がいない。
とりあえず掘る。2時間掘る。
何も出てこない。
私は何度も人のいる内海へ行こうと誘ったが
全く聞き入れない。
もちろん、ここでの別行動もアリだが
カッパさんを一人にすると遭難する可能性が高い。
人が立ち入らないようなジャングルでも
平気で踏み込んでいく。
年を考えずに危険な冒険をしたがる。
どうしても白骨死体になりたいとしか思えない行動をする。
カッパは携帯も車に置いてきやがった。
バカじゃねーか?
仕方なく私はカッパさんを監視するハメになった。
カッパさんはお尻を突き出して
一生懸命に砂をかいでいる。
「早よ飽きんかなーーー」と私は退屈。
時間だけがゆっくりと流れ、ようやく12時になった。
母ちゃんから電話があり、今から乗船所まで戻るとのこと。
1つも貝が捕れなくて、くやしがるカッパさんをなだめ、
なんとか船に乗せた。
それでもカッパさんは海を満喫できたと言うことで
非常に晴れ晴れしている。
帰りも「楽しかった♪」を連発していた。
私からしたら一体何が楽しいのか
ちっとも理解できない。
ま、それでもカッパの機嫌が良けりゃあ
みんな安心だわ。
この日は
カッパさんの素敵な一日だったようだ。