風と友達

山の中が私の故郷。風の良く通り抜けていく場所に生家がある。

父の道具

2006-05-07 | 花日記
歳を取ってあまり力仕事をしなくなってからも、作業着に地下足袋をはいて、椎茸の見回り等に行くときにでも腰にこれを付けていた。  

この間伸びて来たカノコユリが、倒れそうになっていたので、手を(支えのことを手をすると言う)してやろうと、このナタを持っていこうとしたら、ノコギリとセットにして頑丈にくくりつけてあった。山では、ノコギリとナタが有れば大概のことには対処できたのかも知れない。

簡単にほどけそうもないので、私もこれを腰に付けて裏山に笹竹を伐りに登った。この笹竹と思うのを見つけナタを振り下ろすと、すぱっと切れた。余りの切れ味に涙がこぼれそうになった。

普段から父はよく手入れをして刃物を研いでいた。私も時々包丁を持って行っては研いで貰っていたが、もう研いで貰うことは出来ない。

赤いビニールテープを巻いてあるのは、山の中で置き忘れたとき目立つようにと言うことらしい。


モチツツジ、登る道の所に刈り取られて少ししかない木に、一輪だけ咲いていた。子どもの頃この花胸にくっつけて遊んだ。別名 ネバツツジ イワツツジとも言うらしく、平安時代からイワツツジで和歌にも登場していると書かれている。
このネバネバは全体に長く柔らかい腺毛が有って触れると粘る事に由来。アリなどによる盗蜜を防ぐ効果があると書かれている。
ツツジ科ツツジ属
分布 本州(東海地方以西)・四国

4月28日撮影

忙しくて特別歩いていないが、それでも普段の家事だけの時よりはよりは多く歩いている。
昨日の歩数『5,723歩』

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ひまりん)
2006-05-08 05:47:32
よく研がれた刃のところと、きちっと巻かれた赤いテープにお父様の人柄が出ていますね。いい物を残してくださいましたね。
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Unknown (キヅカレ)
2006-05-08 06:11:32
おはようございます。

山仕事をされる方はナタを研ぎ、ノコギリをやすりで目立てをしていました。

手入れをしたものの切れ味にビックリしたのを学生の頃体験しました。

カノコユリに、手をしてやったのですか、優しい心遣いですね。

モチツツジ、一輪だけとのことに、ちょっと哀愁を感じました。
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形見 (arfa)
2006-05-08 07:33:12
身につけていた物には 体温を感じてしまいませんか?

大事になさっていたものなら なおさらでしょう。



ねばねばのツツジ 子供の頃ふれて気持ち悪かったです。いかにも蜜が多そうな感じですよね。名前がそのまんまなのが納得です。(笑)
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おはようございます。 ()
2006-05-08 07:57:54
>ひまりんさん、機械のない時代に工夫して使っていた古い道具もよく手入れして使っていました。昔の人の知恵のつまったような道具好きです。



>キヅカレさん、ノコギリの目立て大きな切り株の上に、ノコギリを固定できるように工夫して、ヤスリみたいなもので目立てをしていました。その金属クズを貰って火に入れると、花火のようだとたわいもないことで喜んでいた子ども時代でした(笑)

カノコユリも子供の頃からずっと同じ場所に咲き続けています。
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arfaさん ()
2006-05-08 08:13:15
あまり急だったので、上手く言えませんが道具に生々しさを感じました。何かあると道具小屋から取り出してきては、上手に使っていました。

ネバツツジ、子どもの頃のように、あまりネバネバしないように感じたのですが錯覚でしょうか(笑)
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Unknown (金星)
2006-05-08 09:46:09
風さんは、本を読む習慣がありますか?

実は最近、ふと昔気になった本がありまして。それが、四国の山奥のきこりの方か、

そんな方が書いた日常の話で。

四方山話か、御伽噺かそんな感じの話です。

どのように検索してもなかなか見つかりません。もう20年は立っているような気がします。高知に本の博物館みたいなものか、調べられそうなところありましたっけ?
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Unknown (金星)
2006-05-08 09:55:52
探していると、「高知市境の名人」

というところがあっておじいさんが語ってくれます。http://www.vill.kagami.kochi.jp/meijin.htm これ、おもしろいです。

お父さんはこんな感じの人でしたか?
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遺品大切にね (cosumosu)
2006-05-08 09:59:06
お父さんの大事にされていた道具、何時までも大切にしてくださいね。私は母が父の形見の珊瑚のネクタイピンと、母のルビーの指輪を、母が生きていた時にセットして(2つを一つの指輪に)遺書と共に私に残してくれていたのですが、戦中戦後のどさくさで、無くしてしまいました。もっとも私が幼かった事もありますが。遺書は母の妹(山田にいる)が写しを持っていましたので、娘の時頂きましたので、今も大切に保管していますのよ。
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辛いね~ (まーにゃ)
2006-05-08 10:41:38
汗の染みた道具!!泣いても居られないけれど、其処は堪えて日にちが癒してくれると思うよ。一緒に我慢するからね。



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お父さんは (scops)
2006-05-08 13:08:47
道具を大切にされていたんですね。

使い慣れたものは愛着がありますから、この道具にもお父さんの思いが詰まってますよね。

「余りの切れ味に涙がこぼれそうになった。

」とおっしゃる風さんのお気持ちがすごくよくわかります。

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