【平成24年10月某日 調査・登録】
こちらの店「神保町 傳(でん)」は、ミシュランの星に輝く創作日本料理の名店です。2011には一つ星★、2012には二つ星★★と順調に星を伸ばしています。まもなく発表される2013が楽しみです(平成24年12月1日追記:本日発売された2013でも二つ星★★に輝きました)。また、現在「食べログ東京」でも1位(5点満点中4.57点)の人気を誇ります。とても人気がある店で今は1か月先まで予約で一杯だそうです。
店主の長谷川在佑さんは昭和53年生まれで18歳の時「神楽坂うを徳」で修行を始められた若手の新進気鋭の料理人です。店主曰く、「家庭の味はそれぞれ違いますが、みんなに喜んで欲しいという作り手の気持ちは同じです。 だから優しく、どこか懐かしく、毎日食べたくなるのだと思います。相手が喜ぶ姿を想って作る料理、それが家庭料理。僕は毎日、来て頂ける全ての人を想い、毎日届く食材達と一緒に、料理に仕上げていきます。 笑顔がこぼれるような家庭料理を目指して・・・・」とのことです。
玄関横の植え込みには「苔育ててます」の表示が・・・これが後ほど大変なサプライズに繋がる訳ですがこの時はまったく分かりませんでした。
こちらの店「神保町 傳」の料理は「おまかせコース」しかなく、9,500円と12,000円の2種のみです。今日は奮発して12,000円のコースにしてみました。
まずは食前酒「ロゼのスパークリングワイン」です。これから供される料理を楽しみに美酒を愛でます。
一品目は「傳 最中」です。んっ?一品目って普通はオードブルとかじゃないの?最初からスイーツ?
などと思いながら、包装を破り、中を開くと、なんとフォワグラ・いぶりがっこ・干し柿等が西京味噌等で和えられた秀逸な前菜が現れました。実に美味です。凝った演出が爽やかです。
さて、二品目は「穴子と茄子のあんかけ」です。大根と葱の温かいあんかけが秋にピッタリで、トッピングされたあられの食感がさらに味わいを増します。
三品目は「インカのめざめ」です。インカのめざめ(じゃがいも)を饅頭にして、揚げています。調味料の塩のきめ細かさが芋の美味しさを増しています。
美味しい肴でお酒も進みます。こちらは新潟は東蒲原にある麒麟山酒造の超辛口「麟辛」です。日本酒度+12のとても爽やかで軽快なお酒です。
こちは麒麟山の仕込み水です。お冷としていただきます。
さて、四品目は「さんまと肝の酢飯」です。肝が和えられているため濃厚な味わいです。
五品目は「生麩・胡麻豆腐等のグラタン風」です。生麩・胡麻豆腐・とうもろこし・いちじく・赤こんにゃく・梨・鴨・豆乳・白味噌等が和えられて、グラタン風に仕上げられています。米粉のパンが添えられ、グラタン風を漬けていただきます。
あっ!人面の銀杏です。女将曰く「心の綺麗な人にしか見えない銀杏」だそうです。料理の色々なところに演出が施されています。
美味しい肴でお酒がさらに進みます。こちらは広島は呉の宝剣酒造の「純米 限定 超辛口」です。フルーティーな風味を持った爽やかな日本酒です。
さて、六品目は「畑の様子」です。上の載った大きな緑は焼いた「黒キャベツ」です。パブリカやルッコラ、人参、牛蒡などの野菜が満載です。店主のお姉さんが丹精込めて育てた野菜だそうです。映像では確認できませんが、人参には土が着いたままの演出が施されていますが、実はその土はほうじ茶を煎ったものが使われています。
七品目は「松茸と名残の鱧」です。お吸い物に見えますが煮物です。塩分が控え目でヘルシーです。
八品目は「オーストラリアのエアーズロック風 牛ごはん」です。
エアーズロック風の仕上がりを見せていただいたら、一端戻り、取り分けて持ってきてくれます。生姜ごはんに載っている牛肉は肩ロース(ザブトン)で蕩けるような味わいが美味です。お新香も味噌汁もとても美味です。
さてさて、いよいよ仕上げです。んっ?店員さんが「新聞でもお読みになってお待ちください」と・・・。何やらサインペンで囲まれた文字を読んでいくと「あ・り・が・と・う ま・た・き・て・ね」と書かれています。またまた、凝った演出です。
そして、この新聞がランチョンマットとして使われるようです。
ぎょえっ~ 最後の九品目は「デザート」の筈ですが、シャベルに載った何やら怪しい黒光りした物体が・・・。店員さん曰く「玄関で育てている苔の取り立てです。」・・・絶句していると、店員さんが種明かしをしてくれました。「お茶のティラミスです。麦茶・ほうじ茶・抹茶が使われています。中にはクリームチーズが入っています。色合いには竹炭が使われています。」とのことです。見た目はグロテスクですが、結構サッパリしていて美味です。
これらの凝った演出は一流老舗料亭では絶対に見ることができません。基本ができた上での遊び心満載の楽しい演出の数々がこちらの店の人気の秘密なのでしょう。
最後、店を出るとき、店主と女将ご夫妻が路上にまで出て、私たちが視界から消えるまで見送ってくださいました。このホスピタリティもまた凄い!
さて、おまけですが、帰り際に女将から渡されたのがコチラです。「エアーズロック風」のボリュームを控え目にしてほしいとお願いしたら、残りをお土産(おにぎり)にしてくれていたのです。何から何まで至れり尽くせりです。
ご馳走さまでした。そして有り難うございました。
★神保町 傳
所在:千代田区神田神保町2-2-32
電話:03-3222-3978
品代:おまかせコース12,000円、麟辛900円、宝剣純米限定超辛口900円
こちらの店「神保町 傳(でん)」は、ミシュランの星に輝く創作日本料理の名店です。2011には一つ星★、2012には二つ星★★と順調に星を伸ばしています。まもなく発表される2013が楽しみです(平成24年12月1日追記:本日発売された2013でも二つ星★★に輝きました)。また、現在「食べログ東京」でも1位(5点満点中4.57点)の人気を誇ります。とても人気がある店で今は1か月先まで予約で一杯だそうです。
店主の長谷川在佑さんは昭和53年生まれで18歳の時「神楽坂うを徳」で修行を始められた若手の新進気鋭の料理人です。店主曰く、「家庭の味はそれぞれ違いますが、みんなに喜んで欲しいという作り手の気持ちは同じです。 だから優しく、どこか懐かしく、毎日食べたくなるのだと思います。相手が喜ぶ姿を想って作る料理、それが家庭料理。僕は毎日、来て頂ける全ての人を想い、毎日届く食材達と一緒に、料理に仕上げていきます。 笑顔がこぼれるような家庭料理を目指して・・・・」とのことです。
玄関横の植え込みには「苔育ててます」の表示が・・・これが後ほど大変なサプライズに繋がる訳ですがこの時はまったく分かりませんでした。
こちらの店「神保町 傳」の料理は「おまかせコース」しかなく、9,500円と12,000円の2種のみです。今日は奮発して12,000円のコースにしてみました。
まずは食前酒「ロゼのスパークリングワイン」です。これから供される料理を楽しみに美酒を愛でます。
一品目は「傳 最中」です。んっ?一品目って普通はオードブルとかじゃないの?最初からスイーツ?
などと思いながら、包装を破り、中を開くと、なんとフォワグラ・いぶりがっこ・干し柿等が西京味噌等で和えられた秀逸な前菜が現れました。実に美味です。凝った演出が爽やかです。
さて、二品目は「穴子と茄子のあんかけ」です。大根と葱の温かいあんかけが秋にピッタリで、トッピングされたあられの食感がさらに味わいを増します。
三品目は「インカのめざめ」です。インカのめざめ(じゃがいも)を饅頭にして、揚げています。調味料の塩のきめ細かさが芋の美味しさを増しています。
美味しい肴でお酒も進みます。こちらは新潟は東蒲原にある麒麟山酒造の超辛口「麟辛」です。日本酒度+12のとても爽やかで軽快なお酒です。
こちは麒麟山の仕込み水です。お冷としていただきます。
さて、四品目は「さんまと肝の酢飯」です。肝が和えられているため濃厚な味わいです。
五品目は「生麩・胡麻豆腐等のグラタン風」です。生麩・胡麻豆腐・とうもろこし・いちじく・赤こんにゃく・梨・鴨・豆乳・白味噌等が和えられて、グラタン風に仕上げられています。米粉のパンが添えられ、グラタン風を漬けていただきます。
あっ!人面の銀杏です。女将曰く「心の綺麗な人にしか見えない銀杏」だそうです。料理の色々なところに演出が施されています。
美味しい肴でお酒がさらに進みます。こちらは広島は呉の宝剣酒造の「純米 限定 超辛口」です。フルーティーな風味を持った爽やかな日本酒です。
さて、六品目は「畑の様子」です。上の載った大きな緑は焼いた「黒キャベツ」です。パブリカやルッコラ、人参、牛蒡などの野菜が満載です。店主のお姉さんが丹精込めて育てた野菜だそうです。映像では確認できませんが、人参には土が着いたままの演出が施されていますが、実はその土はほうじ茶を煎ったものが使われています。
七品目は「松茸と名残の鱧」です。お吸い物に見えますが煮物です。塩分が控え目でヘルシーです。
八品目は「オーストラリアのエアーズロック風 牛ごはん」です。
エアーズロック風の仕上がりを見せていただいたら、一端戻り、取り分けて持ってきてくれます。生姜ごはんに載っている牛肉は肩ロース(ザブトン)で蕩けるような味わいが美味です。お新香も味噌汁もとても美味です。
さてさて、いよいよ仕上げです。んっ?店員さんが「新聞でもお読みになってお待ちください」と・・・。何やらサインペンで囲まれた文字を読んでいくと「あ・り・が・と・う ま・た・き・て・ね」と書かれています。またまた、凝った演出です。
そして、この新聞がランチョンマットとして使われるようです。
ぎょえっ~ 最後の九品目は「デザート」の筈ですが、シャベルに載った何やら怪しい黒光りした物体が・・・。店員さん曰く「玄関で育てている苔の取り立てです。」・・・絶句していると、店員さんが種明かしをしてくれました。「お茶のティラミスです。麦茶・ほうじ茶・抹茶が使われています。中にはクリームチーズが入っています。色合いには竹炭が使われています。」とのことです。見た目はグロテスクですが、結構サッパリしていて美味です。
これらの凝った演出は一流老舗料亭では絶対に見ることができません。基本ができた上での遊び心満載の楽しい演出の数々がこちらの店の人気の秘密なのでしょう。
最後、店を出るとき、店主と女将ご夫妻が路上にまで出て、私たちが視界から消えるまで見送ってくださいました。このホスピタリティもまた凄い!
さて、おまけですが、帰り際に女将から渡されたのがコチラです。「エアーズロック風」のボリュームを控え目にしてほしいとお願いしたら、残りをお土産(おにぎり)にしてくれていたのです。何から何まで至れり尽くせりです。
ご馳走さまでした。そして有り難うございました。
★神保町 傳
所在:千代田区神田神保町2-2-32
電話:03-3222-3978
品代:おまかせコース12,000円、麟辛900円、宝剣純米限定超辛口900円