新宿 花園神社の鳥居付近です。
すぐ近くに歌舞伎町があるのに、ここは結界が張られてあるのか、静まりかえっています。
まあ、こンときは、
酉の市の前だったからね。
祭りが始まったら、ここもヒトヒトヒトで埋め尽くされるのでしょう。
今夜は、その嵐の前の静けさに、
ポツンとある、
“川太郎”におじゃますることにしました。
※花園神社の脇に佇む、昭和が詰まったマッチ箱
かつて唐十郎がテントを張った花園神社の境内からほど近く、大きなコブロックをひとつ置き忘れたかのように川太郎は鳥居の脇にある。SFXの昭和風情ではなく、時をそのまま染み込ませ、残っていてくれた昭和である。
蕎麦焼酎のそば茶割りは、マイルドさが程よくて、喉を温め腹に落ちていく。他に客がいない日は、耳が痛いほどしんと静まっている。「今日は下でやってないから」と女将は言う。店の――(つづきは買って読んでね)
古典酒場 Vol.6 (SAN-EI MOOK)(2009/02/27)不明商品詳細を見る |
しゃきしゃきしたフキをアテに、まずはビール。
いや~、しかし驚きの異空間ですよね。
鳥居の横に、こんなちっちゃな建物があるなんて。言葉がわるいけど、公衆トイレと間違えて来るヒトってけっこういるかも。
詰めて5、6人も座れればいっぱいのカウンター席のみ。
そしてこの日も客はぼくひとりきりで、耳が痛くなるほどの静けさ。
ここはどこ?わたしはクマ?――そう言葉に出していってしまいそうになります。
どこにいるのか分からなくなるのもそうだけど、店内に居ると、どの時代にいるのかも分からなくなってきます。
この日の東京都内は、えらく寒く、ぼくの座った席の前には囲炉裏(写真にちょびっと写ってるでしょ)があり、その温もりが凍えた身体を温めてくれました。
あの、
新宿駅東口の喧騒が、さっきのことなのに、まるではるか昔のことのように感じられます。あるいは夢だったのか……。
誠と夢の間を行きつ戻りつしていると、女将さんに「辛子レンコンあるよ」と声をかけていただきました。
実をいうとこの店、肴のメニューは4つしかなく、当然聞きなれない単語です。
ちなみに川太郎のメニューは、「焼きなす」「のっぺ」「焼魚」「馬刺」の4つのみ。
辛子レンコンは熊本の郷土料理で、何百年も前からあるんだよ。
そういえば女将さんのご出身が熊本県なんだよね。
クマの身分として、どこか嬉しくなります。
ということで辛子レンコンをアテに、蕎麦焼酎のそば茶割りをいただきました。
レンコンの穴の中に入っているのが辛子です。
蕎麦焼酎は宮崎県産。
コップに焼酎。急須にそば茶。
もうひとつコップが出され、自分で調合できるのがうれしい。
辛子がツンと鼻に抜け、やわらかい蕎麦焼酎が洗い流す。絶妙な組み合わせ。
ここの名物「馬刺」は塾長さまのようなプリンスじゃないとたのめないので、本日はパス。ていうか、“馬ん馬んいくどん”で、散々馬食べ散らかしたしね。
ということで、
「のっぺ」をいっていみました。
塾長さまが食べた新潟の「のっぺ」とは違い、青海苔がたくさんのっかっています。
小さく刻んだ根野菜や豆腐がいっぱい。
青森で食べた「けの汁」を思い出したけど、向こうのは味噌。こっちは、そうは見えないけど醤油がベースとのこと。
【じょんがら亭@みちのくラーメン大冒険の旅(居酒屋編その3)@Chris's monologue】←青森の郷土料理食べまくり
身体がホカホカ温まり、なんか寒風のなか、現実に戻るのがヤんなっちゃうなぁ。
新宿の喧騒のなか帰るのヤだから、このまま歩いて帰ろうかなぁ。あるいは都電の駅まで歩くか。
新宿にはもう都電は走ってませんよ。相当混乱してますね。
熊本~大分まで、
徒歩1分。
やっぱ新宿って、すごいところだなぁ。
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