ここのお寺は、今まで行ったお寺の中でも、特に印象深いお寺となりました。
ご本尊は千手観世音菩薩さま。
まずは、とにかくここまでたどり着くのが大変。
八高線の明覚なんて駅知ってる。オールモスト高崎よ。
その明覚からバスに乗って、降りたら山登り。
ヒエーだったわよ。気持ちよかったけどね。
でもそれが印象深かったわけじゃなくって、実はここにいらっしゃるご住職がすごい。
タメになるお説教でした。
といっても全然説教くさくないの。パンツの話とか多いし(笑)。
でもね、それが後になってありがた~い説教であることに気づくのね。
千手観音=母。何故か分る?
子供がひとり立ちするまでにかかる手は何本あるか?
母は手を何本もかけて育てあげるよね。
それが千手観音の役目なの。つまりニンゲンをそうやって育てているのね。
パンツ履くのに手を何回使うか数えたことある?少なくとも5回だって。
てことは、子供が自分のことが自分でできるようになるまで、母はいったい何本の手を使うことになるのかしらね。
母は偉大だわ。
名物和尚さんの話はこれだけに終わらず、他のヒトが待っていても、てんで気にすることもなく、アテクシたち相手にお話をしてくださいましたあ。
これにも理由があるんでしょうね。
さっさとご朱印だけもらって、そんなに急いでどこへ行く?
ニンゲンがいかにせっかちな生き物か?
線香に火をつけて、それを扇いで消すヒトがいるよね。(実はアテクシもそうやったんだけど)
そんなことしなくても、火は自然に消えるのに、なにを急いでるのかねえ。和尚さんに言われて、初めて自分が世間の速度に同調しようとしていたことに気づきました。
あくせくしたって、人生の長さは変わらない。
だったらのんびり生きても、息切れするぐらい急いでも、結局は変わりがないってこと。アテクシはそう感じました。
何度も「それではこれで失礼いたします。今日はありがとうございました」って言ってるのに、何度も引き止められ、そのつどありがたいお話を拝聴しました。
待ってるヒトはさぞ辛かったでしょうね。
なんかうしろでイライラしてる波動が伝わってきたもん。
たぶん、庭に、
梅の花が咲いていたことにも気づかずに、あのヒトたちは帰って行ったんだろうなぁ。
キレイでしょ。
蝋梅(ロウバイ)っていうんだって。
みなさんも、ここに来るときはゆっくりするつもりで来てくださいね。
駆けっこじゃないんだから、次の予定なんていれないで、ここに来るときは今日は慈光寺オンリーって気構えでおいでやす。
慈光寺
埼玉県比企郡都幾川村西平386
0493-67-0040