赤塚不二夫ではありません。字がちがいます。
外観からは想像しにくいと思いますが、この店秋葉原の中心地にあります。
秋葉原の電気街で、ちょいと一杯というときは、この店か、同じ通り沿いの“鳥万”しか知りません。
でも、どちらも古いです。
では、久しぶりに和彦兄貴に出てきてもらい、紹介していただくことにしましょう。
アニキ、どうぞ。
※秋葉原駅を万世橋方向へ出た高架ガードのすぐ近く、ビルに埋もれるようにある古い総2階の料理屋風の店。通りに面した側の2階白壁に古風な鏝(こて)細工の浮き出し文字で「酒泉 赤津加」。その下、見上げる位置に飾りの小庇をつけた横長の浅い箱というか、ガラス入りのショーウィンドウがある。料理名を書いた黒い短冊板が20枚ほど並び、明かりがともされている。それを見て脇へ入ると、窓から店内が少しのぞき見え、のれんのかかった玄関となる。
一歩店内に入り、私は心から感嘆した。正面のコの字形カウンター右角という絶好の場所に席を得て、まずは店内を見わたした。店は卵大の天然黒石を敷きつめて固めた洗い出しの三和土。カウンター左に4人掛け卓が5席。それぞれ衝立で仕切られている。大木の輪切りというか、天板の輪郭が自然のままの卓もある。私が座ったすぐ後ろにも別席のような一卓があり、向かい合わせでなく四方に椅子が置かれている。
右には品書きが大きめの筆字で貼り出されている。中とろ、まぐろぶつ、たこぶつ、あじたたき、ぬた、まるぼし、小いわし、柳かれい、にこみ、玉子やき…。正しい東京風の肴ばかりだ。客は近所の人らしき白シャツの中年の男たち。酒は「菊正宗」。この酒をうまいと思ったことはないが、この場合やはり往年のブランド品「菊正宗」でなくては決まらない。店内は洗練されながらもいささかも超俗でなく枯れてもいない。東京の居酒屋探訪をはじめて、ついにめぐりあった奇跡のような一軒である。
『参考文献↓』
新 精選東京の居酒屋(2001/12)太田 和彦商品詳細を見る |
窓の外に電気街があるっていうのが面白いよね。
昔、この辺りはよく遊びにきました。
斜向かいの、現在ラーメン屋さんは、以前は牛丼屋さんでした。
お金がない時は、そこで食べ、二階の喫茶店でコーヒーを飲みながら、インベーダーゲームやギャラクシンなどで時間を潰したものです。(古ずぎ?)
“赤津加”は昼間も営業しているので、お金があるときなんかは食べにきました。(といっても高いわけではなく、当時のぼくの金銭状況ではそうせざるしかなかったわけで)
なんせ、買いたいレコード(CDではない)とか、いろいろあったので、お金は出来るだけ節約しなければならなかったんです。
断っておくけど、当時はメイドカフェとかありませんからね。
兄はキクマサが好みではないらしいけど、この看板見てください。
これでキクマサ注文しないと、このデカイ看板が頭上に落ちてきそうで怖いです。(だから、先ほども“岸田屋”さんでキクマサにしておいたという説もある)
突出しは、な、なんと笑いグリ。あ、ちがった、ハマグリ。
これは上品で旨かった。
はたのかぶら蒸し。
でも、ここ来たらこれを忘れてはいけません。
塩辛。マイウー!
そして、“岸田屋”で名物の煮込みをたのまなかったのにはわけがありました。
今夜は、こっちのが食べたかったから。
濃厚な白味噌仕立てで、超おデブな鶏のモツ。
マイウー!
あ、でも……
これ↑に載ってた写真とちがうなぁ。
こっちは合わせ味噌に見えるんだけど。
ま、いっか。美味しかったから。
この店のお供には、
I Will Say Goodbye(1996/02/12)Bill Evans Trio商品詳細を見る |
の、「Opener」は如何でしょうか?
曲は、旅チャンネルの『太田和彦の全国百名居酒屋』(#5「さきと・寺田屋」 ~博多の名居酒屋と言えば~)を観れば聴けるよ。
【赤津加(クリス的全国名酒場紀行)】←営業時間その他地図などはこちらから。