What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

石田衣良 1ポンドの悲しみ

2006年08月14日 13時11分44秒 | 
 お話の、どれ一つとしてはずれが無かったのが、この手の恋愛小説を苦手とする私の中では、まったくもって珍しい出来事です(笑)強いて言えば「十一月のつぼみ」「デートは本屋で」「秋の終わりの二週間」が特に心に迫りました。

 S・キングの小説の「ローズマダー」「ジェラルドのゲーム」を読んだ方なら、この「男性なのに女性の心理をここまで細かくリアルに書くか~!」と唸る私の気持ちを判って頂けるのではと思います。上記の二作は、私の超お気に入りなのですが、この「1ポンドの悲しみ」も、まったく同じ感想を持ちました。

 上手い、上手いです、石田衣良さ~ん(爆)作品数の多い方ですが、ちょっとづつ制覇して行こうと決意しましたよ(笑)
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石田衣良 LAST(ラスト)

2006年08月14日 12時58分37秒 | 
 七つのお話(同一の主人公が体験するお話)なので、短編集と言うのでしょうか?形態の区分は書かれていませんが、とにかく七つのお話それぞれが、重厚な重みとお話のその後を考えずにはいられないものばかりでした。

 LAST RIDE
LAST JOB
LAST CALL
LAST HOME
LAST DRAW
LAST SHOOT
LAST BATTLE(書き下ろし)

 毎日の生活が、まるで変わってしまう事を想像する時ってないですか?
私は、時々考えます。家を出て何を持って行くか、貯金はどうするか、駅を使うかバスに乗るか、どこまで行って住む所はどうするか、仕事は名前は・・・などと、どんどん考えて行きます。そんな事になるかもしれない、そうなっても生きて行けるんだと、今の生活を壊しても大丈夫という事を確認する事で、自分を励ましているんだと思います。一種のストレス解消ですね。

 このお話の主人公は、多額の借金をして、妻子と別れ住む場所も変わり、借金返済の為に「駒」や「道具」となって、あらゆる仕事に使われる。そんな毎日の中、自分と同じ境遇の仲間や、息抜きの為に訪れた場所で出会う女の子や、助けられた老女や、まさに地獄を生きる幼児と、さまざまな人との出会いと体験をして、最後の言葉に主人公はたどり着くのです。

 私は、幸いにも、この主人公が陥った境遇にも、出会う人たちの境遇にもなったことはありませんが、この一節は本当の事だと強く思うくらいの時間は生きてきました。たぶん、多くの人がそう思われるのではないでしょうか?どうぞ、最初のお話から主人公がたどり着く思いまで、一緒に時間を過ごしてみて下さい。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 最後のエンドマークのあとも続いていく人生について、ゆっくりと考え始めた。(LAST BATTLE より)
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石田衣良 ブルータワー

2006年08月14日 09時22分22秒 | 
 どうも「池袋ウエストゲートパーク」の一連のシリーズや、ドラマ化された作品に対する印象が良くなかったせいで、読むのを避けていたんです。ですが、このお話を読んでびっくりしました、面白いかったです。

 先日、家人も図書館で本を借りたんですが(私と合わせて総冊数30冊近くも・汗)私は自分が借りた本の何冊かに、早くも挫折してしまったので(笑)借りて読んでみたら、面白かったんですね~。

 「ブルータワー」はSF小説です。主人公の意識が未来と現在を行き来しつつ、人類の未曾有の危機を救うというお話です。主人公の脳腫瘍の悪化という、かなり切迫した現在でのタイムリミットあり、凶悪なウイルスによって人類が滅びつつあるという未来でのタイムリミットありで、テンポ良くお話が進みます。

 主人公が三十代男性で、仕事を抱え、妻もあり(冷たい関係)好意を持つ年下の女性ありと、無垢な少年少女じゃないところがポイント高し(笑)何も持っていない無力な存在ではなくて、様々なしんどい毎日を抱えて生きている存在なところが、どちらの世界でも、行動や言葉に説得力を持たせていると思います。

 最終的にウイルスを滅ぼす為に必要な知識を覚える手段も、なるほど覚えられそうと思ったりするもので(笑)血と肉を持って、生きようとあがく主人公の魅力が一番なお話でした。
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お盆に思う事

2006年08月14日 09時04分57秒 | 日常
 いつも行く美容院のお姉さんが、何かの話の中で、

「私、死んだら旦那の家のお墓に入りたくない」

というのを聞いて、へぇこだわりあるんだなぁと思った、お気楽な私です。

 だって、死んで骨になった時の事なんて、どうでも良いと思いませんか?
勿論、知人の中でそう思わない人が良くいるんですけどね(笑)私はどうでも良い方なんです。

 なので、献体しても良いし(ただし、祖父の何番目かの弟が実際に献体したんですが、遺体が帰って来るのが遅くて、葬式やなんかが面倒だったらしいです)脳死状態になったら、とっとと使える内臓は何でも使って欲しいです(お財布に臓器提供カードを入れてます)

 私は霊感も無いし、霊体験も無いですが、精神体(?心?)のエネルギーは、何らかの影響を及ぼせると思っています。でも、死んだらそのエネルギーが、地球の大気に解けるのか、閻魔様の裁きを受けるのかは判りません、死んだ事ないから!
(笑)

 だから「お墓に入りたくない」と思うくらいの、旦那さんとの軋轢は、生きているうちになんとかしたら良いんじゃない?と思うんです。どうにも出来ないから、死んだ後くらい自由にさせてって言うのは、マイナス思考すぎますよね?死んだ後の事なんか、結局誰も判らないでしょう?考えている人は死んだ事ないから!(笑)どうにも「死んで幸せになる」という発想が好かないです。死んだほうがラクっていう状況になったら、死んだつもりで違う生き方をすれば良いと思う方です「死んで花実が咲くものか」という気持ちでおります(笑)

・・・という事をお仏壇を掃除したり、お墓を掃除したり、親戚まわりをしながらつらつら考えてました(笑)

 たぶん、お仏壇のご位牌は、その方のお名前や生前の記憶のある人たちが居なくなったら、お墓のあるお寺に収めるのが良いのではないかな、と私は思っています(決定権はないけど)その人を弔う気持ちのある人が居なくなってしまったら、ご供養が出来ないと思うので。
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