What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

乙一 銃とチョコレート

2006年09月27日 16時16分39秒 | 
 大雨の中、貸し出し期間を二日過ぎた事に耐えられず(小心者)図書館へ行って来ました。閑散としているかな~と思ったら、常連さん(笑)が数人おられました。自分もよっぽどな活字中毒者なので、うんと歳を取ってする事が無くなったら、こんな常連さんになりたいです。

 さて、何かあるかな~と見ていたら、乙一さんの「銃とチョコレート」がありました!新刊で入ったばっかりだったようで、幸運でした♪

 この本、何が素晴らしいかって(内容は未読ですからおいといて)挿絵が「劇場版パトレイバー」などの美術、「イノセンス」では美術監督をされた平田秀一さんなんですよ。怪しくて暗くて、何かありそうな雰囲気が、子どもの頃に読んだ、古い外国の絵本を思い出させます。装丁もどっしりした背表紙で、ケースも凝っていて、本好きには堪らんデティールです。

 「かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド」と銘打って講談社から全巻書き下ろしで、発刊されているこのシリーズは、実に執筆陣が豪華と言うか、美味しいというか(笑)

既刊を挙げてみると、

綾辻行人さん 「びっくり館の殺人」 珠能将巳さん 「子どもの王様」
有栖川有栖さん 「虹果て村の秘密」 高田崇史さん 「鬼神伝」
歌野晶午さん 「魔王城殺人事件」 竹本健治さん 「闇のなかの赤い馬」
太田忠司さん 「黄金蝶ひとり」 田中芳樹さん 「ラインの虜囚」
小野不由美さん 「くらのかみ」 二階堂黎人さん 「カーの復讐」
倉知淳さん 「ほうかご探偵隊」 西澤保彦さん 「いつか、ふたりは二匹」
篠田真由美さん 「魔女の死んだ家」 法月綸太郎さん 「怪盗グリフィン、絶体絶命」
島田荘司さん 「透明人間の納屋」 はやみねかおるさん 「ぼくと未来屋の夏」
麻耶雄嵩さん 「神様ゲーム」 森博嗣さん 「探偵伯爵と僕」


続刊として、

我孫子武丸さん 井上雅彦さん 井上夢人さん 恩田陸さん 上遠野浩平さん
菊池秀行さん 京極夏彦さん 山口雅也さん

が予定されています。


 本の題名を見て、どんなお話なんだろう?と読みたくなる気持は、いつまで経っても変わりませんよね。そんな気持をかき立てる魅力溢れるシリーズだと思います。

 ・・・でも、定価2100円ですから、買いませんよ(爆)これはね、学校の図書館になんかにあるべきシリーズだと思います。


*9月29日追記

<感想>

 なるほど、「かつて子どもだったあなたと少年少女のための~」の謳い文句に間違いはなかったです。すなわち大人には「郷愁感じる子供向けみすてりー」でした。お父さんが聖書に隠した、自分が家族に隠してきた過去へ繋がる「モノ」、虚言回し的な探偵や怪盗、子ども同士の関係にさえ影を落とす戦争と人種の軋轢などの中で、何よりも主人公の子どもらしいひたむきさが、金貨の様に輝いて見えました。やっぱり少年少女に読んで欲しい!
コメント (2)
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