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毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

小松左京+谷甲州 日本沈没 第二部

2006年09月26日 13時17分01秒 | 
 昨日、家人が図書館から借りて来て、私も貸してもらって読み終わった頃に、俳優の丹波哲郎さんの訃報がTVに流れました。なんとも言えないタイミングで、家人と顔を見合わせてしまいました。

 丹波さんは、私にとっては、「Gメン75の警視」や「映画・クレヨンしんちゃんの温泉の精」や数々の「時代劇のお殿様」そして「映画・日本沈没の総理大臣」でした。本当に存在感のある、素晴らしい俳優さんでした。心からご冥福をお祈りします。

 

 「日本沈没・第二部」ですが、「第一部」の関係者の息子や娘、それに「彼」の無事な姿が見れてまず嬉しかった事と、日本の沈没は地球規模の災害の前触れでしかなかったと言う事が、予想は出来ていましたが読めて満足でした。物語の最後は、いよいよ宇宙への日本人の移民という「第三部」へ続く場面で終わっています。

 「第一部」を初めて読まれる方は、現在の地球の地殻移動の仕組みの一般認識や国際情勢を鑑みて、不満を持たれる方がおいでかもしれませんが、公開当時の科学技術の一般人の認識を考えたら、とても衝撃的な作品だったのです。ましてやSFファンにとっては、日本を舞台とした超ど級のリアルな災害描写や、日本人救出の手段が海外への移民などの発想に、感動しまくりました(笑)映画版も、特撮技術が現在と比べ物にならなくても、それはもう現実に起こったかの様に、地震や津波の場面は怖かったんです。

 そして、実際にその後に日本で起きた宮城県沖地震や阪神大震災、北海道沖地震や新潟中部地震などが、「まさか・・でも・・もしかして」と言う気持を強くさせます。それが、この物語が心に強く迫る理由なのかもしれません。

 それにしても、まさかほぼ三十年近くかかって、物語の続きを読むことが出来るとは、正直思ってもいませんでした。やはり小松左京さんの情熱に、感謝ですね。
コメント (2)
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