What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

震災は、いまなお人を苦しめる。

2011年09月09日 20時06分00秒 | 日常
 もうすぐ、震災があってから半年になります。地震と津波の被害は、その日ばかりでなく、ずっと続くんだという事を、いまさらのように体感しています。


 うちのおじいさん(85歳)なんですが、日に三回飲む薬を一週間飲んでいなかったんです。もっと早く気づけば良かったんですが、これまで薬の飲み忘れだけはした事がなかったので、まさかまさかでした(最近こんなんばっかりだ)

ニ・三日まえから変な顔をする時があって、おかしいなとは思っていたんです。その薬は、血圧を安定させるものとか通風の治療とか血の流れを良くする等の錠剤が、一つの袋にまとめて入っているものだったんで、それを一週間も飲んでいなかったから、朦朧としていたんですね。

一ヶ月分の薬の入った大きな袋そのものが無いので、もしかすると貰い忘れたのかと思い、領収書はあったんですが、病院や薬局に確かめに行ったらやはりそんなことは無く。本人は「日に三回飲んでいたか?」と、すっかり薬の存在を忘れているし、もう一度薬を貰いなおすしかないと思い、その日は寝ました。でも、寝ながら考えて、もしかしたら家のどこかに薬をしまったんじゃないかと、次の日の朝起きて、すぐに家のあちこちを探したら・・・ありましたよ、おじいさんの洋服の入った戸棚に。(脱力)

すぐにそれを飲ませようとおじいさんに渡したら、「これ飲んでいなかったのか?」と、一週間薬を飲んでいなかった事を、その場で忘れました。

  

その忘れる速さというか、人間の脳みその働きの不思議さに驚かされました。


 その後、薬が効き始めるまでの三日くらいは、何かあるだろうなぁと思っていました。

おじいさんは、「夜、眠れない」ことを凄く気にしていて、安定剤を何十年も服用しているんですが、晩酌も欠かさずしていたんです。処方箋には「アルコールと併用しないで」と書いてあるのをずっと知っていたので、様子が落ち着くまでどちらかを止めたら?と勧めて、おじいさんは晩酌をとりました。三日後に、やっぱり眠れないから、今度はお酒を止めて安定剤を飲むことにしたと言うので、飲みかけのウィスキーをおじいさんの了解を得てしまいました。

それから5分後くらいに、突然怒り出して机を足で蹴ったり、窓を叩き出して怒鳴ったり始めました。さっきのやりとりを忘れて、お酒がいつもの場所に無い事だけが頭に入って、私が取り上げた事になったんですね。

「別居する」「もう死ぬ」「なにもかにもとりあげて」などなど、怒鳴る怒鳴る。私は、受けながしていたんですが、居合わせた主人は、おじいさんと一緒になって怒鳴ってました~。お酒をつかんで怒鳴りあう二人の様子を見ていて、あぁ、親がこうやって怒鳴るのを見て育ったから、自分も腹が立つと壁を叩いたりするんだなぁ~と、私は落ち着いて見ていたんですが、同じく居合わせた次男は、ショックだったようです。

またしても、その後すぐに(嘘でなくて3分ぐらいで)おじいさんが「お母さん、ごめんな~。お酒はしまっておいて」と謝ってきたんですが、その切り替えしの速さも二度目なんで、もう感動はしませんでした(苦笑)同じくその様子を見ていた次男も、今度は呆れるばかりでショックではなかったみたい・・・こうやって人は打たれ強くなっていくんだなぁ。

 もしも3月の震災が無かったら、こんなに急速に物忘れが激しくなる事はなかったかもしれません。「なにもかもとりあげて」というおじいさんの言葉に、震災と津波のせいで変わってしまった毎日の暮らしに、心も脳の働きも傷ついてしまった事を、痛感させられました。

私は、決して善人じゃないです。何よりも二人の子どもたちの幸せが一等大事です。でも、できれば、おじいさんが自然に命が尽きる日まで、見届けれれば良いなと願ってます。



★「大震災半年:高齢者の家族も疲弊 被災心労で症状悪化」(
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110907ddm003040007000c.html )より引用

 東日本大震災から半年を迎える被災地で、新たに要介護認定を申請する高齢者が急増している実態が浮かんだ。津波で自宅を奪われたり、避難生活を強いられたりするなどの環境変化は、高齢者の体をむしばむ。

「津波が来っと!」。8月19日、震度5弱の余震におびえた宮城県石巻市渡波(わたのは)の阿部良策さん(71)は、寝ていたベッド脇のふすまを不自由な足でけり破った。妻のマサコさん(65)は「津波で生死の境をさまよったので、黒い波が目に浮かぶのだと思う」と話す。

「この状態なら死んだ方がましだ」と口にするなど、精神的な落ち込みも激しい。

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「たばこのお話」で思う事。

2011年09月09日 10時26分09秒 | 日常
 酔漢様のお宅で、たばこのお話についたコメントを読んでちょっと思ったこと。(これで煙上なんてしたらご迷惑をおかけするので、拙宅で話します。)

★「酔漢のくだまき / たばこ遍歴」( http://blog.goo.ne.jp/tsukutaku8384/e/74ba75ba9e9f4836c7fb94d0163c3188 )のコメントより引用

>校庭の外で吸えとか、建物の出入口から10m離れろだなんて、気が狂ってるとしか言いようがありませんね。

 まず、私はたばこは吸いません。たばこの臭いも煙も抵抗はありますが、吸われる方が配慮して下さるんなら、「嗜好品」ですから全面禁止とまでは思いません。

ただ、小・中学校や高校の職員室や休憩室で、「たばこは二十歳を過ぎてから」と指導なさる先生がたが喫煙されていると、嫌な気持ちになります。健康に関してもですが、興味の対象になっているんです。

残念ながら、自己コントロールの未熟な未成年の子どもたちが、隠れて喫煙している証拠は、いまでもちらほら見かけます。親御さんのたばこに、こっそり手を出すという話も、変わらずあります。

毎日顔を会わせる先生がたを、子どもたちはよく観察しています。家族以外の大人で、接する機会の多いのは学校や習い事などの先生でしょう?その先生がなさる事に興味を持つのは当然です。

だいぶ前ですが、構内禁煙になる前から給湯室の換気扇の下で、中学校の校長先生が一服なさっておいでだったのは微笑ましたかったですよ。それと怪我の功名でしょうね、構内で喫煙できなくなった先生方が、一服するために学校をぐるっと一周する際に、側溝や茂みにたばこの吸殻があるのをチェックして、指導にあたっているそうです。

今は、子どもの健康に関しては、更に注意しなければならない状況になっています。「気が狂ってる」と仰られても、ちょっとでもましな状況にできるんなら、親はやりますよ。

まぁ、親だからと言ってもいろいろで、喘息を持っている自分の娘さんの前で、部屋の換気扇をつけてまでたばこを吸っているお母さんを見て、好い人なんだけどこれはないなぁと思いましたけどね。息子(×学生)の部屋の、たばこの吸殻を片付けるのが面倒でとこぼすお母さんも居たし。


酔漢様も記事内の思い出話で書かれてますが、私も仕事をしていた頃に、職場のある部屋が(本当に)たばこの煙で真っ白になるくらいこもっていて酸欠になった事があります。気づいた人が、すぐに窓と入り口のドアを開けて換気して下さいましたけど、その部屋に居た喫煙者の皆さんが、全員なんで?という顔をしていたのを覚えています。そこに居るうちで、たばこを吸わないのは私だけだったんです。

ぶっちゃけ、吸わない者への配慮がまったくされなかった10年・20年前には戻りたくないです。分煙や禁煙の飲食店があるとほっとするし、建物の入り口さえ我慢すれば、あとは綺麗な空気が吸える。”選べる&断れる”好い時代になったもんだ!と私は思います。

高級車であればあるほど、環境への配慮を組み込んだハイブリッド車が、ステータスになっています。決して「気が狂ってる」とは思いません。
コメント (2)
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