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オール人力狙撃システム試作機

日本をダメにする方法~”原子力村”という実証

2011年04月08日 21時54分24秒 | 社会全般
ここに来て、色々と噴出してきたようである。
隠されてきた情報というのが、多くの国民の前に明らかにされてきたということだ。


緊急会議 飯田哲也×小林武史 (2) 「なぜ原子力を選んだのか?」 - FEATURE - エコレゾ ウェブ


これは、原子力行政に限った話ではないのだ、恐らく。
優秀な連中が寄って集ってムラを守ろうとする、ということだろう。そのムラには、クズが集結するということになるわけである。クズに権力や権限が与えられるのだ。

これも先日書いた通りなのだな。

検察の闇と福島第一原発のプルサーマル計画

高速増殖炉「もんじゅ」と最高裁判決


検察しかり、裁判所しかり、一体誰を信じることができるのか?
クズに権力中枢を押えられている限り、そういうのを打破できない、ということになるわけである。唯一あるとすれば、「天罰」というものだけ、ということになってしまったわけか。

こちらも原子力村の紹介ですわ>「福島原発」対論 手嶋龍一×阿部重夫(中) (月刊FACTA) - Yahoo!ニュース



優秀で頭のよい人たちというのは、もっと立派できちんとやっているのかと思って、普通に信じてきた。だが、そういうのは、悉く裏切られた。自分の抱いてきたのは、単なる幻想だったのだな、ということだ。自分の知らない分野なんて、山ほどあるから、そういうのは、きちんと専門家たちが正しく行っているものと思ってきたんだよ。だが、そういうのは、ほとんどが嘘っぱちだった。


以前に抱いた印象というのが、マジで実証されているようだと思うようになった。

05年9月>知識階層は弱体化が進んだのか

(再掲)

『ここに至る過程の中で、軌道修正するチャンスは幾度となくあったはずだし、政治や政策を変更させることも出来たかもしれないのである。行政にしても、有識者会議や専門家を招いて行う審議会等を何百とやってきて、そういう中で政策決定を行い、専門家の出した諮問や建議というものは、行政や政治に反映させるチャンスが何度もあったはずなのである。そういう諮問をするのは、大衆であるはずがない。ごく普通の、どこの馬の骨とも知れぬ国民など呼ばれて意見を聞かれたりはしないのである。つまりは、行政と一体となってやってきた「有識者」や「専門家」たちそのものが、誤った方向へと導いたとしか思われない。


日本には、ポピュリズムもヘチマもあるもんか。
ろくでもない、クズどもが過ちを繰り返してきただけに過ぎない、ということだ。
その中枢には、クズともが巣食っている、ということが、ようやく世間一般にも知られるようになりつつある、というだけだろう。


クズに逆らう人間は、排除される。
クズの言うことを聞き入れる人間だけが、クズの村のメンバーになれる、というわけだ。そうして、ありとあらゆる部門に、クズのネットワークシステムが構築されてきたというわけだ。

リーマン・ショックで金融関係のクズの一部が消えた。
或いは、広告業界などにも及んだかもしれない。
よく判らんが、以前に比べてクズ軍団の勢力が弱められたかもしれない。

そして今、クズどもが推進し守り抜いてきた「日本の選択」結果が、崩れ落ちようとしているということである。


大衆を欺いてきたのは、ごく一部しか存在してこなかった「クズの村メンバー」だろう。彼らに権力があり、ありとあらゆる部分に浸透しているのだ。司法は勿論、政治家、官僚、財界、マスコミ、学界、等々、クズのメンバーになれば成功が約束されるということなのだから。






汚染水の処理についてだが

2011年04月05日 18時46分36秒 | 社会全般
放射性物質を含む水を濾過できるなら、それをやって、濾過物を処理する方がいいように思うのだが、そうすると放射性物質の濃縮が起こって、それはそれでマズイ、ということになるのだろうか?

寺岡精工、自社の逆浸透膜ろ過システムによる放射性物質の除去効果を確認 | エンタープライズ | マイコミジャーナル

あの、メガフロートに水を入れるということらしいのだが、この濾過装置を何台も並べて、全力で濾過するとどうなんだろうな、と。


ただ、濾過した後の放射性物質がどうなるのか、という問題があるんだろうけど。
それを誰がどのように処理するか(できるのか)、ということかと。


うーん、どうなんだろう。



全てを台無しにした東電

2011年04月04日 21時50分09秒 | おかしいぞ
東電の経営陣は事の重大さについて、まるで判ってないな。
彼らの失敗がもたらすことについて認識がないのか、自覚に欠けるのか、思考力がないのか、何だかよく判らないが、どうしようもない連中が揃っている、ということは判る。


TEPCO経営陣というのは「災害だったから、仕方がなかったんだ」というような甘い考えなのかもしれない。
そんなの、言い訳に過ぎないというのにね。

もしも女川原発や福島第二原発と同様に、福島第一もきちんと管理された状態で停止できていたのなら、日本の名声を高めたであろうことは想像に難くない。
「さすが、日本の技術力だ」ということで、日本メーカーの原発には高い信頼が寄せられたのではないかと思う。
日本以外の、例えば米国やドイツでの「反原発」という風潮は呼びこまなかったであろう。


TEPCO(東電)がこれらを全てダメにした、ってわけだ。

それでいて、東電の経営陣は日本全部に、そうした迷惑をかけているんだという認識を全く有していないのである。彼らは主に「被害者面」なわけだ。東電こそが、最も悲しい被害を受け、最悪の事態の中でも頑張っているんだ、というような、悲劇のヒロイン然とした態度と思考なのだろうということだ。彼らに、その資格はない。

言ってみれば、サーカス団の所有していた猛獣―そうだな、例えばトラとライオンとヒグマ―を、うっかり檻のカギを掛け忘れて、次々と逃がしてしまったようなものだ。最初にライオンが逃げた時に、他のトラやヒグマの鍵をきちんとしておけばまだ良かったのに、ライオンが逃げたことにパニクってしまって、ライオン捕獲に気を取られているうちに、トラもヒグマも逃がしてしまったということだ。最初のミスが拡大してしまったんだということ。逃がさなくても済んでいたはずの、他の猛獣たちさえもミスミス逃してしまった、ということだ。逃がしたのは誰かと言えば、東電なのだ。
自らライオンだけじゃなく、トラもヒグマも逃がしておきながら、「こっちは命懸けでライオンやトラやヒグマの捕獲大作戦をやっているんだ、だから文句言うな、必死で頑張ってるから責任追及すんな」みたいに言うようなものである。

はっきり言って、きちんと対応が出来ていたなら、逃げたライオンだってうまく追い込めて捕獲できたかもしれないし、少なくともトラやヒグマなんかは逃げなかったであろうことは容易に想像がつくのである。逃がしたのは、誰か、誰の責任か、と言う話だ。菅総理ではないことは確かだな、と言っているのだよ。政府の対応が云々ではなかったということだ。

最大の責任は東電上層部にある。そして、土壇場になっても、そうした東電経営陣の言い分を完璧に抑え込んで、最適な対処法を実施させられなかった原子力行政の担当部門にも、やはり責任はあるのだ。


この記事でも指摘した。
福島第一原発事故の衝撃~繰り返される東京電力の慢心と馴れ合い原子力行政

(再掲)
『予想されるのは、東電の内部的な評価として、初期には「あまりおおごとにはするな、無闇に騒ぎ立てるな、穏便に処理せよ」みたいな発想があったのではないか、ということだ。重大な結果を招くかもしれない、ということを真剣に考えていたのか。放射線が今ほど漏れていたわけではなかったから、作業の容易さなどは比べものにならないのではないか。

原子炉を後から使えるように、といった色気を出してはいなかったのか。安全を最優先にして判断したのか。そういった疑問はあるわけである。最初から全力で取り掛かっていたなら、ここまでの悪化となっていなかったかもしれないのである。もっと取り得る手段はいくつか残されていたかもしれない、ということだ。事態が進展してしまい、悪化してゆけば残された選択肢は狭まる、ということは、日常でもよくあることだ。』


恐らく、ある処置について、「そんなことをしたら、後から使えなくなるだろ、それだけは絶対ダメだ」といったような、考えや意見に支配されていたんじゃないのか。

仮に、1号機(か2、3号機も?)が廃炉になってしまったとしても、安全を最優先にしておいたなら、他の原発は使えていたかもしれない。7号機や8号機のプランだって、可能だったかもしれない。或いは、日本の原発は、もっと評価が高まっていたかもしれない。だが、目先の欲に目が眩み、全てを台無しにしてしまったんだ、ということさ。


このFukushima問題のせいで、日本がどうなったか?
日本製の輸出品には、核汚染という疑いの目を向けられるようになってしまった。買い控えられるようになっているのだ。
日本の原発メーカーにとっても、大打撃だ。何も、GEや東芝勢のWHだけの話じゃない。
福島県の人々に直接補償だけでも、膨大だろう?
それ以上に、農産物や水などの風評被害は広範囲に渡る。
日本からは、海外からの居住者たちが撤退してしまったろ。日本が閉鎖的だの何だのの、御託どころの話じゃないだろ。過去何年か何十年かの努力が、水泡に帰したんだぞ。
一時居留の外国人だって、大幅に減った。観光客は激減。

”超自己中”球団のジャイアンツがいい例だろ(笑)。助っ人外国人が、勝手にいなくなって、もう二度と日本には来たくない、とかで、トンズラしてしまったそうじゃないか。そういうような被害は、随所に出ているんだろ。東電のマヌケ上層部の連中が、何十年もかけて積み上げてきた「日本というブランド」を、大幅に毀損したんだぞ。日本車だって、他の輸出品だって、何でもそういう風評被害を受けることになるんだぞ。

東電の経営陣は、そういうのを弁償できるのか?
数兆円では済まない額なんだぞ?
日本全体が受けた風評被害の回復を、東電ができるのか?
東電幹部の愚かな選択が、現状のような結果を招いたんだぞ?
そのことの重大さを、本当に判っているのか。


「直ちに健康被害はありません、何でもっと冷静になれないのかな、科学的データを知らないのかな」というような態度も、本物のアホかなと思うぞ。オメーらがどう思おうが関係ねーんだよ。買ってくれるお客さんがどう思うか、感じるか、だ。お客さんは、世界中にいる人々なんだぞ。そんなの、細かく正確に「核とは…、放射能のレベルが…健康に影響するのは文献的には…」みたいに、いちいち口上みたいに説明して歩けるのか?
商売は、信用第一なんだろ。
例えば「毒ギョーザ」みたいにイメージができてしまうと、それを払拭するのは困難なことくらい、判るだろう?


そういうことをまるで考えない、殿様商売の独占的企業であるTEPCOさんが、日本全部のブランドに「核汚染」という枕詞を付け足してくれたんだってことだぞ。そういうド阿呆企業に2兆円もつぎ込む愚か者がいるという噂らしいが、まあ、おつむの程度がよく判りますね。クズがクズを呼ぶ、というのは、やっぱり当ってるのかもね(笑)。
金をつぎ込んだ後で、企業がどうなるのか、考えているのかね、銀行さんも。
それで、債権放棄とか言われたら、どうやって銀行幹部は責任を取るの?


いずれにせよ、東電の罪は、極めて重い。
「日本」そのものを毀損せしめたことだけでも、償いきれないほどの罪であり、責任を負うのが当然だ。
影響範囲は、ありとあらゆる部門に及んでいる。
日本の安全性と技術力に疑問符が付けられたということだけでも、日本企業にとっては大ダメージなんだぞ。


そういうヤツラが、何故か偉そうに「災害だったから俺たちゃ悪くないぜ」的な姿勢を崩さないのだ。東電には、当事者としての意識が決定的に欠けているのだ。いざとなれば、NISAの陰に隠れようとしたり、政府や行政の後ろに逃げ込めば済むと思っているようなふしがある。
或いは「彼らを守る特殊なインナーサークル」でもあるのかもしれない。銀行がやけに動きが早かったのと、何か関係があるのかな?(笑)



続・福島第一原発の人的被害を隠蔽するのは何故なのか?

2011年04月03日 14時27分26秒 | おかしいぞ
これが東電の体質ということなんだろう。

東電社員2人の遺体発見…震災発生後に行方不明 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

(一部引用)

東電によると、発見されたのは、いずれも同原発第一運転管理部の小久保和彦さん(24)と寺島祥希さん(21)。3月30日、4号機タービン建屋の地下1階で2人が見つかった。1人は水面に浮かんだ状態だったという。翌31日に回収して除染した後、死亡が確認された。死因は多発性外傷による出血性ショック死だった。

東電関連の死亡確認は、協力会社社員5人を合わせ、これで計7人となった。


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既に7人だと?
当初は、2Fのクレーンに閉じ込められた人だけだったろ。今回の2人と合わせても3人にしかならない。
他に4人も亡くなっているんだぞ!

それも、下請け、孫請けの派遣とかの人ってことなんだろう?
どこで、どういうふうに亡くなられたのか、隠しているんじゃないのか?


拙ブログで書いたのは、24日だぞ?

3月24日>福島第一原発の人的被害を隠蔽するのは何故なのか?

(再掲)

『死亡したのは国勇(こくゆう)工業(同県相馬市)の男性作業員(54)。東電によるとハヤカワオサムさんで、詳細を確認している。クレーンを使って第二原発の排気筒の耐震工事をしており、地震後にクレーンの操縦室に閉じこめられていたという。別の作業員が、頭部から血を流しているのを発見した。脈や呼吸は確認できなかったという。

 行方不明の2人は、いずれも第一原発第一運転管理部の社員で小久保和彦さん(24)と寺島祥希さん(21)。第一原発4号機から蒸気を受けて電気をおこすタービン(羽根車)の建屋にいたらしい。』


行方不明になった2人は、その後どうなったの?
見つかったんですか?
無事が確認されたんですか?

あと、1号機の水素爆発の後の被害状況だけれども、あれで確か2名が「脳梗塞」と、「左胸部痛」で立てない、とかいう人がいたらしいのだが、本当にそうした疾患が原因だったのか?

他の病院に搬送された方々の被爆状況とかも、一切不明のままでは?

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水素爆発の時とか、その後の作業とかで、本当は死亡した人がいたんじゃないのか?
ウソっぽいんだよ。
東電も、NISAも、政府も、どいつもこいつも、信用ならない。

特に、東電は絶対に信用ならない。嘘つき体質が滲み込んでいるからだ。
本当に、放射能の急性障害ではなかったのか?


今回の2名の死因は、外傷による「出血性ショック死」って、本当なのか?
信じるのは、かなり困難だ。

まず、おかしいと思われる部分を書いておく。

タービン建屋は、各号機にあるはずだが、建物内が損壊が著しいということがあったのか?
それだと、地震の揺れに無力で、簡単に破壊されてしまった、ということになるのではないのか?
水素爆発前の建物の外観などからすると、壊れていたようには見えなかった。外部にあまり傷がなくても、内部の構造物は崩壊していたということはあり得るかもしれないが、だとすると、やけに地震には弱いですね、ということになるだろう。

そうすると、後年に建てられたであろう4号機の建屋でそれほど崩壊していたのに、それより前に建てられた1~3号機のタービン建屋が大丈夫だったというのが理解困難だ。同じように、か、或いは4号機よりももっと壊れていてもおかしくないのでは。だが、そういった発表はなかった。もしも内部でそれほど崩壊が酷かったなら、運転中の1~3号機でもっと被害が出ていたであろうはずだからだ。かなりの人数が死んでいたのではないか?
だが、そうじゃなかったわけだろう?


タービン建屋は地震の揺れに対して、ある程度耐えられたのであれば、内部(の作業していた人間)で多発外傷というのは「考え難い」ということである。まさか2人が殴り合いの大喧嘩でもしたとでも言うか?

地震の揺れで死亡に至るような大きな怪我を負わなかったのなら、どうして死んだと思うか?
例えば、津波が来て、水死する可能性はあるだろう。作業していたのが地下だったそうなので。
でも、そうすると死因は水死ということになり、大量出血を来すような外傷はなくてもいいはずなのである。嘘の発表をしてまで、水死を隠そうとするだろうか?津波だったのだから、水死であっても誰も疑いなど持たなかったのではないのか?

それなのに、水死ではなかった、ということだ。少なくとも、津波が来て死んだわけではない、ということなのである。或いは、地下の作業現場に注水されて、それで死んだということでもなかった、ということだ。逃げ遅れて、水没地点にいたので水死した、ということでもない、ということなのである。大体、津波が来たからといって、建屋内が水浸しになるほど気密性が甘いというのは、あまり考えにくいのではないかなと思うくらいだけど。ほとんど建屋内に水の浸入がなかったとしても、不思議はないよね、という話である。
いずれにせよ、最も考えられ得るだろう、水死ではなかった、ということだ。


それとも、地震の揺れではなく、水素爆発の影響だった、とか?
それなら、爆発の威力の方が地震の揺れを上回っていたということになり、それはそれでどうなのよ、と。
4号機は定期点検中で動いてなかったわけだし、水素爆発の影響はタービン建屋の方に被害をもたらしていたようには見えない。



結局のところ、発表された死因の「多発性外傷による出血性ショック」というのは、嘘くさいな、ということが推測されるわけである。本当は、放射線の急性障害だったんじゃないの?
それか、1号機の水素爆発前での作業で、逃げ遅れて隔壁なんかが閉じてしまって取り残されたとか、何とか。
そういうのを隠そうと思って、嘘をつこうとしてハマったということなら、合点がいくわけですわ。


何かを隠しているだろう、ということは、窺えるわけです。それとも、意図的に嘘をついているんじゃないのかな、ということだ。



まさか冗談を真に受けたのではあるまいね?(笑)

2011年04月03日 13時24分50秒 | 俺のそれ
偶然なのかもしれんけど。

今日の放射線


「お天気お姉さん」の類似として、「放射線お姉さん」とか書いたんだけど、そうしたら、お天気関係の偉い人たち(?)がマジで焦っちゃって、気象学会の方からお達しがあったらしい。


コレ>はてなブックマーク - asahi.com(朝日新聞社):放射性物質予測、公表自粛を 気象学会要請に戸惑う会員 - 社会


ま、元記事によると、3月18日付の文書らしいので、向こうが先みたいなんですが(笑)。
公表は、いつだったのかな?
別に、いいんですけど。

要するに、気象学会の方では、「お前ら、万が一にも”放射線お姉さん”に情報を与えるような真似はすんな」ということらしいです。
あ~あ、これで実現の目はなくなりましたね、”放射線お姉さん”。
ちょっと残念。

(冗談ですからね!本気にしないでね!)



「軽水炉の脅威」という教訓

2011年04月02日 13時43分43秒 | 防衛問題
以前に取り上げたことがあるが、原子炉の存在というのが脅威となり得る、ということを、今回のFukushima問題は教えてくれるのではないか。

05年9月>北朝鮮の求めるもの

一部を再掲しよう。

北朝鮮の立場に立つとすれば、核ミサイル放棄ということの代わりになる、いわば「人質」が必要なだけです。核兵器を失ったとしても、北朝鮮国内に原子炉が存在するならば、その破壊やメルトダウンは十分な脅迫になり得るからだろうと思います。韓国や中国はえらい迷惑な話でしょうけれども、もしも核ミサイルを放棄して軽水炉を手に入れれば、「どこら辺に建設・設置するか」によって、脅威の程度が変わろうというものです。韓国国境寄りに設置され、万が一原子炉が破壊され放射能の広範な汚染地域ができてしまえば、立入禁止区域が朝鮮半島に誕生するだけです。その時に韓国がどの程度の被害を被るのか、ということだろうと思います。これが中国国境寄りに設置されれば、それはそれで中国が被害を被る立場ということになるかもしれません。つまりは、北朝鮮国内に常時置いてある「人質」みたいなものなのです。北朝鮮の狙いは、多分そういう意味なのではないか、と考えます。

(中略)

従って、北朝鮮が軽水炉を欲しがるという目的は、ただ一つ、「原子炉」という人質を国内にとっておく、ということ以外に有り得ないだろう、というのが結論です。米国はその目的を知っているでしょうから、先にそれに応じることは有り得ません。また、仮に北朝鮮が核ミサイル放棄に応じたとしても、原子炉提供は六カ国協議の中で「reject」とされる可能性が高いでしょう。よって、米国は北朝鮮の対応には無関係に、「軽水炉提供」という案を採用することは有り得ない、ということです。



当時には、まさか日本で福島原発のような事故が起こるとは予想だにできなかったが、意味合いとしての実証になってしまったかもしれない、ということである。


また、こういうことを書くと、「原発は必要だ、何故なら究極防御兵器の代替として使えるからだ」とか言い出すウヨ系(最近”ヨウ素”という語を目にする機会が多いが、時々”ウヨ”がどうかしたのかと勘違いすることがある、笑)の連中とか、いそうで怖い。
万が一、日本が外敵からの侵略を受けた場合、本土決戦としての原発破壊が決定的ダメージを与えることになるだろう、と。そんな決戦はやめてくれ、と思うわけだが。踏み切った場合、自国民の被害も相当考えられるのだから。
が、言い方によっては、極めてディフェンシブな核の脅威ということかな、と。




Fukushimaの2010年6月の事故は、NISAの検査期間中だった件

2011年04月01日 18時45分34秒 | おかしいぞ
幾度も取り上げて申し訳ないが、昨年6月のFukushima第一原発2号機停止は、原子力安全・保安院の検査があった時だったようなのである。

福島第一原発(1F)の事故原因は本当に「Tsunami」だったのか?


で、経産省の文書を見つけた。

>http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2010/files/220729-5-4.pdf

この検査報告書によると、保安検査実施期間から、6月17日は除外されているのだ。
それは、都合の悪い事象が発生していたからであり、東電とNISAが一体となって隠蔽工作を行ったようにしか見えないのである。

日程表では、6月7日から始まっており(p9)、1号機は3月と6月初旬に検査が行われた。第24回定期検査報告書では、3号機の「原子炉停止時の保安検査」が6月17日から21日となっていた(燃料取り換え時の保安検査は22日~29日)。
別添の日程表でも6月17日は検査日に入っていた(p4)。
この3号機に係る検査報告書は7月2日付だった(1号機のものは6月11日付)。


ところが、p10にある日程表では、6月15日だけが出ているのである。何故か16日~18日の部分がすっぽりと抜け落ちているのである。この3日間だけ何もしなかったのか?3号機の検査はやっていたはずなのに?
疑問に思うのも当然なのではないか?
最初の第一回保安検査報告書には6月17日部分がないのは、何か理由があるのではないのか?


因みに、5号機の安全保護系の作動確認、という試験が行われたようなのである。
これは、以下のように記述されている。

検査の結果、定期検査中の安全保護系の作動確認は原子炉保護系インタロック機能検査及び原子炉保護系設定値確認検査としてマニュアル及び検査要領書によって適切に管理され、実施されている。運転中の安全保護系の機能健全性はマニュアル、試験手順書等に従い、定例試験及び日常点検によって適切に管理され、実施されていることを確認した。
なお、定例試験は5 号機のスクラムテストスイッチによるサブチャンネルトリップ試験について、中央制御室で手順書に従い試験が実施されていること、定例試験手順書の不備が認められなかったことを確認した。


それと、抜き打ち検査として、「非常用電源ディーゼル発電機6A」の手動起動試験が行われたようである。


2号機は6月17日にスクラムから外部電源切替失敗となって、非常用ディーゼル発電を起動したがポンプ作動せず、隔離時冷却系で水位回復、というのが東電の発表であったはずだ。

3/12>福島第一原発事故~昨年の事故教訓を無視した東電の責任は重大

この記事中で紹介したように、2号機の全電源喪失というのは考え難いわけである。外部電源が失われたのはどうして?
ましてや、NISAの検査期間中であって、3号機は検査中だったわけだろう?
外部電源が全て失われていたとは、到底考えられない。非常用ディーゼル発電機を動かす必然性が判らないもの。
2号機のスクラムでも、電源は確保できる上、ディーゼル発電が行えたのなら、隔離時冷却系ではなく、高圧注水系を用いればいいはずだからである。


さて、ここで考えられるストーリーとは何か?
チェルノブイリ事故は、実験中に起こったという教訓が思い出されるわけである。つまり、いつもとは違った運転とか操作を求められると、ミスを犯したり、思わぬトラブルを招いたりする、ということである。


まず考えられるのが、NISAの試験が2号機で行われたのではないのか、というものである。で、試験実施によって、操作のミスか何かが発生し、実際の原子炉が停止に至ってしまい、その後のリカバリーも危うくしくじる一歩手前だった、と。
そうすると、NISAとしては、「検査を合格」とはできず、後々のプルサーマル計画の段取りに大きく影響してしまう、と。
そうなると、このミスはなかったことにしょう、といったことが起こり得るのかもしれない、という推論である。東電のNISAの一体となった関係というのがあるなら、ないとは言い切れないかもしれない。


他には、元々3号機のスクラム時の対応をNISAから通告されていたので、運転員たちが予行演習と思って、こっそり2号機で試そうとしてしまった、とか。
そうすると、うっかりミスをしてしまい、本当に緊急停止となってしまった上に、非常用電源のディーゼル発電をすべきではないところ、テストされる項目に入れられていたことから、これをやってしまった、と。
そうすると、外部電源が生きているので、ポンプ電源はそちらを優先するような機構とかになっているなら、非常用ディーゼル発電でポンプを起動しようとしてもできない、ということになってしまい、そうして、高圧注水系が動かせないという事態となり、みるみる水位が下がっていき、遂には隔離時冷却系で水位回復という事態に陥ってしまった、とか。


要するに、東電もNISAも検査期間中であったことを隠し、その時に発生した「非常にマズイ事態」を隠そうとしてしまったのではないだろうか、ということである。それは、年後半に予定されていた、プルサーマル計画をどうしても推進したかったから、というものではなかったか。
この時の、スクラム時の対応について、もう一度厳しく点検しトレーニングを積ませていたなら、1Fは果たして今のようなことになっていただろうか?

困った事象が発生して、これの責任所在をなくし、誰も見ない・知らないという、そういう腐った根性の組織だからこそ、今回のような事態を招いたのではないのか。悪かった部分にきちんと対処しよう、ということができないからだ。ミスを自ら認めることができない組織だからだ。


昨年のこの事件について説明がない限り、NISAや東電は信じることはできない。

もしも、真実を明らかにしてしまうと、当時の東電やNISAの人たちの責任論に発展する、ということがあるとしても、これを隠し続けることの方が問題だろうと思う。他の原発に深刻な影響を与えることになる。現在稼働している原子炉に、悲惨なバッシングを招くことになるだろう。