思ってもいない頑ななアドバイスをもらいました。
実家に帰り親戚の集まりがありました。名古屋に昔、住んでいたおばになんとなく話してみようかと思っていました。恋の話、僕の付き合いの話、おばはよく話を聞きたがったり、自分の話を教えてくれたりもこれまでしていました。しばらくそんな話をしていませんでした。
おばとは話する合間がありませんでした。
半年ほど前、母と父に、名古屋に気にいった人がいて、その人には子供がいることをはなしたことがあります。付き合っているわけではないけど、あまり会ってくれないことも話したような気がします。特に何も言いませんでした。「子供がいるから付き合うわけにはいかない」と僕が思っていると、親は思ったのでしょうか。それとも、いったん決めると動かないと思い、あえて何も言わなかったのでしょうか。あるいは、まだつきあっているわけではないので、聞き流したのでしょうか。
おじと少し話をする時間がありました。お酒好きな人はとまらない、僕はそんなにお酒飲めないので、二次会、三次会となるとつきあうのがたいへんな話をしました。おじも同じだと。ビール一杯と焼酎2杯くらいでもう満足だと。笑いながら、お酒好きな人は病気だから治らない、そんな話をお互いしていました。
そこで、でっちゃんは今、彼女はどうなんだい?とさりげなく尋ねられました。
会社と、名古屋に気になる人がいるよ。
いくつくらい?
30代半ば、後半くらい。
どんな人?
ご飯を食べに行く人が会社に。その人がお酒すごく強いんだ。ワインの種類と詳しくって。
あらら。ほんとに女の人も底なしの人がいるからなあ。
どのくらいお金使うの?
一回、2万円くらい。いや2万円から3万円くらい。お酒好きだから飲まない人の倍かかっちゃう。
そうか。
どのくらいの頻度で会うわけ?
月一回くらいかな。月1回ならいいよ。だけど、それよりも頻度が縮まるとたいへん。
そりゃ、困るな。
もう一人は?
名古屋に。その人、子供がいるんだ。
高校生。
30代後半で高校生の子供がいるというと20歳そこそこで産んだのか?
20歳で産んだって言ってた。
よく会うのかい?
いや。メールでやりとりする感じ。
そうか。まあ、その子はやめといたほうがいいな。でっちゃん、そのうちいい人が見つかるよ。お金かからない人が。うまく。お金はきりないから。
----------------------------------
夜、おじにメールをしてみました。名古屋の彼女と撮ったレストランでの写真を添付して。遠慮がちで、ほかの人を優先するタイプの人ですと。
そして叔父から今日、電話がありました。
でっちゃんはその子のこと本気なのか? 冷たいことを言うけど、辞めておくように。子供がいるのは誰からも祝福してもらえない。経験者は語る、だよ。
おっちゃんも実は彼女ができたんだ。だけど子供がいるから別れた。情ができる前に。でっちゃんも情ができる前に止めておくように。情ができたら別れられないから。
子供がいるのは、いろいろ、難しい。お金がかかるだけじゃない。お金かけても何も自分にはならない、というか、それだけじゃなくて、いろいろ血縁もかかわってくるしいいことはない。
冷たいことを言うようだけど、辞めるようにな。約束してな。ほんとにだよ。よっしゃ。
意外でした。おじがこんなに反対するなんて。実はおじも恋を終わらしたところだったので、なんとなく甥の恋や結婚のことを聞いてみたかったのかもしれません。そこに、思いもよらない甥の恋路を聞いて、まじめに心配をして電話をくれたようです。
それでも意外でした。思いもよりませんでした。風来坊のおじが。コンサバなアドバイスをくれるなんて。おそらく、よ~く考えて、最後はでっちゃんの気持ちを大切にすればいい、そんなふうにでも言ってくれるものと思っていたからです。
かなりしっかりと反対されました。口調は優しいけれど、絶対ダメだよと僕を諭すのでした。友達でいるように。最後には二度と会わないように、と。きっといい人が現れるから。人間そうなってるんだって。会社の人にすればいい。もっと自分が気に入った人に、自分からそぶりを見せないといけない。とか。
僕も切り返しました。それなりに埃もたつよ、と。おじには特にさからいませんでした。真剣に僕のことを思って助言してくれていたからです。おじはそういう人と結婚をして別れています。
叔母も風来坊なので、そっと話してみたいと思っていました。いまは落ち着いている叔母なので、姉である僕の母のことを考えてお母さんを心配させたらダメだよ、きっといい人がいるよとは言われるのではないかと思ってはいます。
覚悟をしておしきるつもりでしたが、もしかすると、予想をはるかに超える、とんでもなく、大きな反対を押し切らないと進まない恋なのかもしれないです。
実家に帰り親戚の集まりがありました。名古屋に昔、住んでいたおばになんとなく話してみようかと思っていました。恋の話、僕の付き合いの話、おばはよく話を聞きたがったり、自分の話を教えてくれたりもこれまでしていました。しばらくそんな話をしていませんでした。
おばとは話する合間がありませんでした。
半年ほど前、母と父に、名古屋に気にいった人がいて、その人には子供がいることをはなしたことがあります。付き合っているわけではないけど、あまり会ってくれないことも話したような気がします。特に何も言いませんでした。「子供がいるから付き合うわけにはいかない」と僕が思っていると、親は思ったのでしょうか。それとも、いったん決めると動かないと思い、あえて何も言わなかったのでしょうか。あるいは、まだつきあっているわけではないので、聞き流したのでしょうか。
おじと少し話をする時間がありました。お酒好きな人はとまらない、僕はそんなにお酒飲めないので、二次会、三次会となるとつきあうのがたいへんな話をしました。おじも同じだと。ビール一杯と焼酎2杯くらいでもう満足だと。笑いながら、お酒好きな人は病気だから治らない、そんな話をお互いしていました。
そこで、でっちゃんは今、彼女はどうなんだい?とさりげなく尋ねられました。
会社と、名古屋に気になる人がいるよ。
いくつくらい?
30代半ば、後半くらい。
どんな人?
ご飯を食べに行く人が会社に。その人がお酒すごく強いんだ。ワインの種類と詳しくって。
あらら。ほんとに女の人も底なしの人がいるからなあ。
どのくらいお金使うの?
一回、2万円くらい。いや2万円から3万円くらい。お酒好きだから飲まない人の倍かかっちゃう。
そうか。
どのくらいの頻度で会うわけ?
月一回くらいかな。月1回ならいいよ。だけど、それよりも頻度が縮まるとたいへん。
そりゃ、困るな。
もう一人は?
名古屋に。その人、子供がいるんだ。
高校生。
30代後半で高校生の子供がいるというと20歳そこそこで産んだのか?
20歳で産んだって言ってた。
よく会うのかい?
いや。メールでやりとりする感じ。
そうか。まあ、その子はやめといたほうがいいな。でっちゃん、そのうちいい人が見つかるよ。お金かからない人が。うまく。お金はきりないから。
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夜、おじにメールをしてみました。名古屋の彼女と撮ったレストランでの写真を添付して。遠慮がちで、ほかの人を優先するタイプの人ですと。
そして叔父から今日、電話がありました。
でっちゃんはその子のこと本気なのか? 冷たいことを言うけど、辞めておくように。子供がいるのは誰からも祝福してもらえない。経験者は語る、だよ。
おっちゃんも実は彼女ができたんだ。だけど子供がいるから別れた。情ができる前に。でっちゃんも情ができる前に止めておくように。情ができたら別れられないから。
子供がいるのは、いろいろ、難しい。お金がかかるだけじゃない。お金かけても何も自分にはならない、というか、それだけじゃなくて、いろいろ血縁もかかわってくるしいいことはない。
冷たいことを言うようだけど、辞めるようにな。約束してな。ほんとにだよ。よっしゃ。
意外でした。おじがこんなに反対するなんて。実はおじも恋を終わらしたところだったので、なんとなく甥の恋や結婚のことを聞いてみたかったのかもしれません。そこに、思いもよらない甥の恋路を聞いて、まじめに心配をして電話をくれたようです。
それでも意外でした。思いもよりませんでした。風来坊のおじが。コンサバなアドバイスをくれるなんて。おそらく、よ~く考えて、最後はでっちゃんの気持ちを大切にすればいい、そんなふうにでも言ってくれるものと思っていたからです。
かなりしっかりと反対されました。口調は優しいけれど、絶対ダメだよと僕を諭すのでした。友達でいるように。最後には二度と会わないように、と。きっといい人が現れるから。人間そうなってるんだって。会社の人にすればいい。もっと自分が気に入った人に、自分からそぶりを見せないといけない。とか。
僕も切り返しました。それなりに埃もたつよ、と。おじには特にさからいませんでした。真剣に僕のことを思って助言してくれていたからです。おじはそういう人と結婚をして別れています。
叔母も風来坊なので、そっと話してみたいと思っていました。いまは落ち着いている叔母なので、姉である僕の母のことを考えてお母さんを心配させたらダメだよ、きっといい人がいるよとは言われるのではないかと思ってはいます。
覚悟をしておしきるつもりでしたが、もしかすると、予想をはるかに超える、とんでもなく、大きな反対を押し切らないと進まない恋なのかもしれないです。