●つかみどころのない彼女

合格通知の連絡をくれたのち、すぐに会ってくださいと返信するのはためらいました。

待ってましたとばかりにアプローチするのも気がとがめました。けれども、会いに行きますと連絡しないと、僕の気持ちが薄いと思われるとも思い連絡しないといけないとも思ったのでした。

ただ実際は、学校と会社が両方忙しかった２月、３月を過ごし、物理的・肉体的だけではなく、仕事で案件を獲得しなければならないという精神的な疲れで、くたくたになっていたのでゆっくり休みたいというのが本音でした。週末とくに予定のない日々を過ごしたい。

そのうち疲れもとれてくるだろうから、会ってもらえるなら先に予定を入れてもらえばいいやとは積極的には思えませんでした。けれども恐らく週末の予定を空けてはもらえないだろうという予測のもと先週末も会えるなら会ってほしいと連絡をいれてみました。

遅ればせの彼女の誕生日パーティーを友達が開いてくれる予定があるとのことで、やはり会えませんでした。少しやわらかいタッチで長めのメールを打っていたのですが。

メールでやりとりを続けていけばもっと彼女のことがわかってきて気持ちも確かなものになるだとうと思っていました。３～７日に１回くらい。とにかく忙しく疲れた時間を過ごしていたこともあり、キャッチボールがあまりなければ好きでも情熱的にはなれません。そっとした好きっていう感じの気持ちです。

なんだか閉塞感のなかで、ずっと考えていた娘さんへの電子辞書のプレゼント。彼女自身が何が欲しいかわからなかったので、高校生入学であってもいいのではないかと。どのくらい勉強が好きな娘さんなのかわからないけれど。電子辞書もいろいろあって高いものは結構します。カラーのもので高校生用のものを探しました。女の子なのでかわいらしいホワイトにピンク色がついているものが目につきそれを買いました。そして電子辞書カバー。無難なホワイト。ネットで購入したというとなんだか、手を抜いたように思われるでしょうか。

購入し彼女に送りました。会社は午後社長が出社するまでは彼女一人とのことで午前に到着するように送りました。僕の自宅に到着した商品を別の箱にパックして、一言言葉を便箋に書いて添えました。

「ご入学おめでとうございます。　＊＊＊＊　にも機会に巡り合えたら贈り物させてもらいます。」


ぼくは男です。女性がいないとだめです。彼女がだめなら別のひとのほうに行きます。まだ彼女と付き合っているわけではないし、キャッチボールしてくれる人がいればもたれかかりたくなります。

高校生の娘さんがいるというのが彼女が大人っぽく感じられてかえって女性としての魅力を感じます。