エミリーさんとマイケル君
僕がエドモントンに居た頃に付き合っていたシングルマザーのことを書きますけれどね、この女性はエミリーさん(仮名)といって3人の子持ちでした。長男が5つぐらいでしたよ。
そのエミリーさんは30歳ぐらいの女性ですか?
そうです。
きれいな方だと言いたいのでしょう?
いや、ブスだとか美人だとかは、この場合関係ないんですよ。
でも、デンマンさんが付き合っていた方ですから気になりますわァ。
上の写真のような感じの人でしたよ。
きれいな方ですわ。デンマンさんがお付き合いする人って、どうしてこのようにきれいな方ばかりなんですの?
これは実物の写真ではありませんよ。プライバシーを守らなければなりませんからねぇ。
あたし、デンマンさんに苦情があるんですの。
苦情? 一体どんな苦情ですかァ?
あたしの写真は、あたしにほとんど似ていませんわ。
もちろんですよ!あなたのプライバシーを守らなければなりませんからね。
でも、デンマンさんがこれまでに載せた写真の中で、あたし自身が一番見劣りがしますよ。
あのねぇ、レンゲさん、僕は外見を問題にしているわけじゃないんですよ。あなたはすばらしい内面を持っている。だから、僕にとってあなたは美しい女性なんですよ。
。。。と言うことわアアア。。。あたしの外見はブスだという事ですかあああ? そうですわねえ~?
僕を睨(にら)み殺すような眼つきをしないでくださいよ!僕はこの記事で、あなたがブスだとか美人だとかを論じるために書き始めたわけじゃないんですよ。ちょっと、わき道にそれているとは思いませんか?だから、僕の記事は長いと苦情を言われるんですよ。
デンマンさんは、なんですかあああ。。。その責任をあたしに擦(なす)り付けるのですかあああ?
いや、そういうわけじゃないですよ。僕は文字だけの長い記事は読んでいて面白くないと思うから、アクセントをつけ読み易くするために、こうしてあなたの写真も貼り付けるわけですよ。
でも、あたしには似ていませんてばあああ!
もちろんですよ。あなたのプライバシーを守るためですよ。
でも、この写真を見るたびに、デンマンさんがあたしのことをブスだと当てつけにしているようで。。。
そういうわけじゃないんですよ。ブスじゃないですよ!あなたは僕にとって美しい人なんですよ。だからねぇ、この辺で本題に戻りませんか?読んでいる人だって、こんな会話をきりもなく読まされるのはあまり面白くないと思いますからね。 ねっ? レンゲさん、機嫌を直してくださいねぇ。
分かりましたわ。デンマンさんがそうおっしゃるなら。。。それで、そのエミリーさんはどんな躾をしていたのですか?
それが驚いたのなんのって。。。
だから、どのような。。。
そう、せかせないでくださいよ。今から言いますからねぇ。その5歳のマイケル君が食事のあとに皿洗いをするんですよ。5歳ですよ。日本では考えられない事でしょう?僕は危ないのじゃないか?と思いましたよ。ナイフなんかがシンクの中に混ざっていますからね。
しかし、5歳の坊やでは流し台にとどかないでしょう?
そうなんですよ。欧米の台所の流しはかなり高いですからね。そのままではとてもマイケル君には皿洗いができないんですよ。
それでどのようにして?
ビール瓶が1ダース入ったプラスチック製のケースがスーパーマーケットなんかにあるでしょう?あれが台所の隅に置いてあってね、それをマイケル君が流しの所に引きずって行き、ケースをひっくり返してその上に乗るんですよ。
そんなことまでして5歳のマイケル君に皿洗いをさせるのですか?ちょっと可哀想ですわ。
そうなんですよ。見かねて“危ないから僕がやりましょう”と申し出たのだけれどね、“それは躾のひとつだからマイケルにやらせているの”と言って僕の申し出を断固として拒絶しましたよ。
エミリーさんの家が特別なのではありませんか?
いや、そういうわけじゃないんですよ。欧米で僕は他の家でも同様な躾を何度か見ています。僕自身の小さい頃や、その当時友達の家に遊びに行った時などに目にした家庭の様子などを振り返ってみて、日本人の家庭では子供が甘やかされていると、僕はしみじみと感じましたよ。
しかし、躾と家庭崩壊とどのような関係があると言うのですか?
つまり、躾を通して社会的な規則や家族の絆を学んでゆくという姿勢ができてゆくと思いますね。マイケル君のような5歳の男の子に日本で皿洗いをさせたら、児童虐待と言われかねないかもしれません。でもね、もし、上の7人を殺害したカップルが幼い頃しっかりした家庭教育を受けていたら、社会的常識や規則、家族の絆を身に着けていたでしょう。だから、あのような無残な殺人をやってのけるような事にはならなかったと僕には思えるんですよ。
そうでしょうか?
じゃあ、もう一つエピソードを。。。僕はエミリーさんと子供たちと一緒に近くのショッピングセンターへ買い物に付きあった事があるんですよ。その時マイケル君がおもちゃの棚のところでプラモデルの飛行機が欲しいと言って駄々をこねたんです。エミリーさんは“前にも同じようなプラモデルを買ったじゃないの?あのプラモデルを途中で投げ出してしまったでしょう?だからこれは駄目よ!まだ、あのプラモデルがあるのだから、これは元の所に返してきなさい” このように言ってエミリーさんは断固として譲らなかったんですよ。
それで。。。?
マイケル君は泣きだしてしまいましたよ。“泣く子と地頭には勝てぬ”という諺が日本にはありますが、エミリーさんは断固としてマイケル君の言う事を無視し続けました。日本人の母親なら、子供が泣いてまで欲しがるのだから、おもちゃを買い与えてしまうかも知れませんよね。しかもショッピングセンターで子供が泣き出して駄々をこねる様子は日本人なら“みっともない”と考えて、そう高くはないおもちゃを買い与えてしまうかも知れません。
それで、どうしたのですか?
エミリーさんは全く取り合わなかったですよ。僕は、マイケル君にかなり同情していました。皿洗いまでしていましたからね。ご褒美に、もう一つぐらいプラモデルを買い与えてもいいのじゃないか?僕は、そう思いましたよ。
デンマンさんはどうなさったのですか?
僕が買ってあげると言い出したところで、エミリーさんが拒絶するのが分かっていましたからね。僕は何も言いませんでしたよ。あとでマイケル君にエミリーさんには内緒で買ってあげるつもりでした。そのことよりも、このあとマイケル君がどのような態度を取るのか?そのことの方に興味がありましたね。
マイケル君はどうしたのですか?
マイケル君もお母さんの性格が全く分からないわけじゃない。ひとしきり泣いていたけれど、お母さんが買ってくれないと分かると、泣き止みましたよ。そうなると、お母さんの機嫌を損ねた事が気になるのですね。マイケル君が駄々をこねたのでエミリーさんは無視し続けましたからね。マイケル君はエミリーさんと少し離れながら、買い物のあとに付いて行きましたよ。エミリーさんも気にならないわけじゃない。時々マイケル君の様子を見ていました。レジに着く頃にはマイケル君は駄々をこねた事を少し反省したらしくて、エミリーさんの手をそっと取って、じっと見上げるんですよ。
エミリーさんは何と言ったのですか?
何も言いませんでした。でも、マイケル君が握った手を離さずに、見上げるマイケル君にちょっぴり笑みを浮かべました。“Mommy, I'm sorry.” マイケル君は小さな声でそう言いました。エミリーさんはそんなマイケル君を見て前よりもやさしい笑みを浮かべたものですよ。僕がハッと思ったのはその次にマイケル君が言った言葉です。“Mommy, I love you.” 日本では、絶対にこのような会話は聞く事ができないですよね。
『不倫と家族の絆 (2005年10月2日)』より
分かるでしょう、レンゲさん。。。?マイケル君がお母さんに向かって“ボク、ママを愛しているよ”と言った。この愛情表現ですよ。日本では、このような状況では子供が母親に向かって、まずこのような事は言わないものですよ。せいぜい“ごめんなさい”とか“ボクが悪かった”とか。。。その程度ですよ。このような時に愛情表現などするようには躾けられていない。
北米では違うのですか?
だから、愛情表現が日常的に行われている。
デンマンさんがあたしに対して“愛している”とおっしゃるのは、その日常的な愛情表現だと。。。?
そうですよ。僕がレンゲさんを心の恋人として愛している気持ちは、生臭い男と女の愛と言うよりもマイケル君がお母さんに感じるような愛、エミリーさんがマイケル君に感じるような愛。。。それに近いモノですよ。もちろん、男と女の感情が全く無い訳じゃない。僕はレンゲさんに女としての魅力を感じています。もちろん女として愛している。でも、その愛の核心は感覚的な愛でもなければ、官能的な愛でもない。僕の言おうとしている事が分かりますか?
やっぱり。。。やっぱり。。。いつものように長い引用を持ち出してきてあたしをイジメるのですわね?。。。
やだなあああぁ~。。。また、そうやって被害妄想に落ち込むのですか?
だって。。。、だって。。。、そうじゃありませんか?そういう日常的な愛を持ち出してきて、あたしが坂田さんに抱かれて快楽をむさぼっていると。。。それを官能的な愛だと決め付けているのですわ。そうやって、あたしをヤ~らしい女、エロい女にしようとしているのですわぁ~。
僕はヤ~らしいともエロいとも言ってませんよ。レンゲさんが勝手に決め付けているのですよ。考えすぎですよ。
いいえ、デンマンさんは言葉巧(たく)みに、この記事を読む人にそのような印象を与えているのですわぁ。あたしはすっかりヤ~らしい女、エロい女に仕立て上げれれているのですわ。
違いますよゥ。それはレンゲさんの誤解ですよゥ。“夏の思い出”と言うタイトルにしたのは、レンゲさんにも日常的な愛で僕と愛し合う事ができると言う事を言いたかったからそう付けたのですよ。
それは言い訳ですわ。
いや、言い訳ではありませんよ。なぜなら、そのつもりでこの記事を書き始めたのだから。。。
その。。。その夏の思い出って。。。いつの事ですの?
去年の夏ですよ。この写真を見て思い出しませんか?
思い出しましたわ。ヌードビーチへ行った時のことです。デンマンさんは、ジューンさんに夢中だったのですわ。あたしのことなどまるで目に入っていないようでした。
そんなことはありませんよ。僕だって、時々レンゲさんの方を見ましたよ。でも、いつだって楽しそうに砂遊びをしていたでしょう?
子供じゃあるまいし、楽しいだなんて。。。
でもね、レンゲさんには8才の女の子のような天真爛漫でお茶目なところがありますからね。砂遊びに夢中になっていてもおかしくありませんよ。。。
デンマンさんは、それをいいことにジューンさんにイチャツイテいたのですわ。
ん? 僕がジューンさんとイチャツイテいた。。。? そんな事をしていませんよ。
していましたってばあああああ。。。。あたしは見てしまったんですねん。デンマンさんは、ジューンさんのアソコをなぜなぜしていましたわ。
だから、何度も言うように、それはレンゲさんの誤解なんですよ。僕がホクロがあるね、と言ったら、それはホクロじゃなくて、アソコの毛を剃った時に、うっかりカミソリで傷つけてしまったのだとジューンさんが言ったのですよ。それで僕が指先でその箇所を触ってみた。レンゲさんが目にしたのはその時のことですよ。たぶん。。。
いいえ、あたしは騙されませんわ。ジューンさんはデンマンさんに身も心も許しているから、デンマンさんに対してそのような態度が取れるのですわ。普通の神経を持っている女性ならば、あのような事をさせませんわ。でも、ジューンさんはデンマンさんをたしなめるどころか、触り良いように両足を広げるようにしていましたわ。
つまり、僕とジューンさんが不倫をしていると。。。?
不倫をしているのかどうか。。。現場を見ていないから分かりませんけれど、デンマンさんとジューンさんは、あたしとデンマンさん以上に深い関係ですわ。
だから言ったでしょう?ジューンさんとは仕事の上でも、個人的にも長い付き合いだから、気心が知れていると。。。
だったら、アソコをなぜなぜしてもいいのですか?
レンゲさんは、思い込みの激しい人だなあああ~。。。僕はジューンさんのアソコをなぜなぜしていたのではありませんよ。僕はホクロだと思って。。。
もういいですわぁ~、ホクロのことわあああ。。。。とにかく、あたしにはショックでしたわ。
レンゲさん、。。。それはちょっと大げさでしょう?
いいえ、大げさではありしませんわ。デンマンさんは、あたしには厳しいだけです。ジューンさんにするように優しくしてくれた事なんてありしませんわ。
そんな事はないでしょう?怖くて眠れないと言うから毎晩のように僕はレンゲさんに添い寝してあげていたでしょう?ジューンさんに話したらビックリしていましたよ。
そんな。。。そんなことまでジューンさんに話したのですかあああ?んもォ~~。。。
なんですかぁ。。。人に話されては恥ずかしい話だとレンゲさんも思っているのですか?
ゥ~~。。。それは。。。それは。。。あのォ~、ジューンさんにだけは話して欲しくありませんわ。
ライバル意識ですか?。。。僕はレンゲさんとジューンさんを見比べているわけではありませんよ。
でも、あたしには2重のショックでしたわ。
ん? 2重のショック?
そうですねん。あたしは洋ちゃんに“下つき”と言われてメチャ傷ついたんですねん。デンマンさんだって良~く知っているはずですわぁ。それなのに、ヌードビーチではあたしには目もくれずに、ジューンさんにすっかり夢中になっている。デンマンさんにとっても、あたしのモノはつまらないものなんですねん。そうでしょう?
それもレンゲさんの思い込みですよ。たまたまジューンさんはきれいに剃っていた。だから、僕の目に付きやすかった。ただそれだけのことですよ。
いいえ、デンマンさんはあたしよりもジューンさんの方が好きなんですわ。何から何まであたしのモノよりもジューンさんのモノの方が素晴らしいと思っているのですわ。
つまり、なんですかぁ~。。。レックビーチ(Wreck Beach)で僕がジューンさんばかり見ていた。きれいに剃ってあるジューンさんのアソコに僕が夢中になっているようにレンゲさんには見えた。“郷に入れば郷に従え” “When in Rome, do as the Romans do”ということですよね。 “ヌードビーチに行ったら、ヌードビーチにいる人を見習え” つまり、レンゲさんは、そう思ってジューンさんを見習った。レンゲさんはいそいそと無駄毛を1本1本毛抜きで抜き取るようにきれいにして、大切な人に水密桃の詰め合わせを贈るかのように化粧までして、あの晩僕の部屋に生まれたままの姿でやって来たのですね?
デンマンさんがジューンさんばかり見ていたので、あたしもマンションに戻ってからジューンさんのようにアソコをきれいに剃ったんですねん。とにかく、デンマンさんはジューンさんの魅力にすっかり夢中になっていたのですわ。
レンゲさんは少しオーバーですよ。ジューンさんは確かに魅力ある人ですよ。でもね、その事ときれいに剃ったジューンさんのアソコとは直接関係ない事ですよ。
ありますわ。デンマンさんがジューンさんばかり見ていた事が何よりの証拠ですわ。
レンゲさんが、そう思い込んでいるだけですよ。僕は何度も書いていますよ。