小百合さんは実在?(PART 1 OF 3)
ボヴァリー夫人
(Madame Bovary)
この小説はフランスの作家フローベル(1821-1880年)の作品。
はじめ「パリ評論」誌に連載され、風俗紊乱の罪に問われるが、1857年無罪判決を得る。
裁判のとき、「ボヴァリー夫人は私だ」"Madame Bovary, c'est moi"と言ったことは文学史上、有名。
同年に単行本を出版。この一作でフローベルの文名は大いに上がった。
田舎の医者シャルル・ボヴァリーの妻、エンマ・ボヴァリーがヒロインとなり、平凡な生活から抜け出そうと無謀な恋に走り、破綻に陥るまでを描いた。
自由間接話法や非主観的視点など、現在の小説の技法のほとんどが使われているといわれる。
実際にあった事件をモデルに、写実主義的な手法で描かれた傑作。
事実、ウラジーミル・ナボコフやバルガス・リョサ、ヌーヴォー・ロマンの作家たちも高く評価している。
中でもシャルル・ボードレールが発表した書評には、フローベルがいたく気に入り、よくぞ理解してくれたと喜びと感謝で満ち溢れた手紙を送っている。
フローベルは執筆前に、物語の重要な舞台であり故郷でもあるフランスのルーアンを歩き回り、非常に詳細に記録した取材ノートを残している。
「ボヴァリー夫人」を読みながらルーアンを歩くと、風景描写がかなり正確であるのに驚く。
エンマが逢瀬を重ねていた大聖堂や彼女を破滅に追いやった薬剤師のモデルとなった家は、今日も世界中から大勢の観光客が訪れている。
主人公エンマのように理想と現実のギャップに苦しむ状態は、ボヴァリスムと言われるようになった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ボヴァリー夫人と漢字馬鹿』に掲載
(2009年2月21日)
デンマンさん。。。質問があるのですけれど。。。
小百合さんは、まだ納得がゆかないのですか?
だいたい分かりました。。。でも、イマイチ分からないところがありますわ。
僕は次の記事の中で小百合さんにも良~く分かるように説明したはずですよう。
■『小百合さんとボヴァリー夫人』
(2010年2月1日)
でも、どうしても納得がゆかないところがあるのですわ。
いったい、どこが納得がゆかないのですか?
上の説明にも書いてありますけれど、実際にあった事件をモデルににしてフローベルが『ボヴァリー夫人』を書いたのですよね?
その通りですよう。フローベルは小説を書く前に念入りに下調べをした。物語の重要な舞台であり故郷でもあるフランスのルーアンを歩き回り、綿密に取材ノートを書いた。だから、『ボヴァリー夫人』を読みながらルーアンを歩くと、風景描写がかなり正確であるのにビックリするのですよう。
それでも、ノンフィクションではなくて小説なのですか?
その通りですよう。世界的に認められている不倫小説ですよう。
デンマンさんもマジで小説だと思うのですか?
だってぇ、フローベル自身が「ボヴァリー夫人は私だ」と言っているのですよう。これが何よりの証拠じゃないですか!
でも。。。
あのねぇ~、たとえフローベルが実際に起こった事件をモデルにして、しかも取材ノートまで作って書いた小説も、結局は、フローベルのオツムの中で創作した物語だと、彼は主張したのですよう。
現実をありのままに書いたのではなくて、フローベルのオツムの中で加工したと。。。?
そうですよう。フローベルのオツムの中で創作しなおした物語を“事実”として裁判する事ほど滑稽な事はない!だから、フローベルは言ったのですよう。「ボヴァリー夫人は私だ」と。。。つまり、小説の中のボヴァリー夫人は、フローベルが創り出した女なのですよう。要するに、極端に言えば、それはファンタジーに過ぎない。
『小百合物語』の中の“小百合”も、結局、デンマンさんのオツムの中で創作された女性だと。。。デンマンさんは、おっしゃるのですか?
その通りですよう。。。もし、“不倫罪”があったとして、誰かが裁判にかけたとする。結果は、フローベルの時と同じことになるでしょうね。なぜなら、僕は言いますよう。『小百合物語』の中の小百合さんは僕のオツムの中で創作した女性だと。。。『小百合物語』を証拠として裁判を行う事は、『源氏物語』を持ち出してきて裁判するのと変わりがないとね。。。
でも、めれんげさんは『小百合物語』を読んでマジでムカついてデンマンさんに絶交を言い渡したのですわ。
愛知らぬひとに告ぐ
愛を説く
ひとは愛など
知りはせぬ
まとわりつかれ
迷惑千万
【追記】
虚構に対して
わがことと思うなかれ
愛あらば
他の女性と関わるなかれ
そのひとと睦まじきを見て
われはきみより去る
by めれんげ
2009.03.14 Saturday 10:59
『即興の詩 愛知らぬひとに告ぐ』より
『愛のうしろ姿』に掲載。
(2009年3月27日)
うん、うん、うん。。。確かにその通りですよう。。。でもねぇ~、めれんげさんも後で気づくのですよう。
どのように気づいたのですか?
あのねぇ~、めれんげさんは、次のように宣言した。
愛あらば
他の女性と関わるなかれ
そのひとと睦まじきを見て
われはきみより去る
でも、それからまもなく、新しい恋人を見つけてルンルン気分で喜びに萌えているような短歌をめれんげさんが書いた。
。。。で、この短歌がどうだと言うのですか?
めれんげさんのファンで、これまでのやり取りを見てきた一人のファンが次のよなコメントを書いたのですよう。
それで、めれんげさんは、どのように説明したのですか?
めれんげさんは次のように答えたのです。
ひでさん。コメントありがとうございます!
このブログは、フィクションですので、
怒ったり、恋したり、
いろいろと忙しいのです
その中で読むかたが、何かを感じてもらえれば
とてもうれしいです!
これからも、よろしくお願いしますね♪
by めれんげ
2009/03/19 10:33 AM
『即興の詩 春に恋して』のコメント欄より
『愛の虚構 (2009年3月23日』に掲載
。。。で、めれんげさんは何を言おうとなさったのですか?
虚構の中で。。。、あるいは、小説の中では、真理を表現する事はできるけれど、事実を捏造(ねつぞう)する事はできない!。。。だから、事実と見えても、虚構の中では、あくまでもフィクションでしかない。それで、めれんげさんは、「私の心を読み取ってください」、と言っているのですよう。
それで、デンマンさんとめれんげさんは仲直りしたのですか?
そうですよう。。。『小百合物語』は、不倫を描いてあるように見えるけれど、あくまでも虚構なのですよう。。。めれんげさんは、『小百合物語』をじっくりと読んで、僕が書き表そうとした真理に触れ、ようやく僕の心を読み取ってくれたのですよう。うししししし。。。
でも、めれんげさんは『小百合物語』を読んで、私が実在の人物だとマジで信じたのですわ。
そうですよう。。。それだけ物語が真に迫っていたのですよう。(満足な微笑)
だから、そのように考えて私の不倫を追求しようとする人が出てくることだって十分に考えられますわ。
つまり、小百合さんの旦那が私立探偵を雇って、小百合さんの身辺を調査させるかもしれない。。。小百合さんは、その事が気になっているのですか?
そのような事だって、めれんげさんの事を考えれば充分に可能性があるでしょう?
あのねぇ~、めれんげさんは特別です。
何が特別なのですか?
めれんげさんは文学的に。。。、芸術的に。。。、極めて知的で鋭敏な女性なのですよう。
平均的な日本人とは違うと、デンマンさんはおっしゃるのですか?
その通りです。めれんげさんは、1000人の女性の中で一人か二人しか存在しないような極めて知的な女性です。でもねぇ~、それだけ知的でありながら卑弥子さんのモデルの存在をまったく無視しているのですよう。
どう言う事ですか?
かつて卑弥子さんと僕で話し合った対話を読んでみてください。
(すぐ下のページへ続く)