昨年の春にお茶会で訪れましたが入山はせず、一度ゆっくり訪ねてみたかった。
宇治の社寺、観光地といえば圧倒的に平等院。此処は第2位、3位は三室戸寺です。
もともと『黄檗山 萬福寺』オオバクサン マンプクジは観光寺じゃなく禅修業の場?
あまり観光客で賑わうことは無いようです。ただこのくらいの規模の
寺院となると一度や二度訪ねたくらいでは、なかなか見尽くせない。
今回も中途半端ですが、まずは塔頭(たっちゅう)からスタートです・・・

〈天真院〉
荒行で知られている了翁禅師が晩年を過ごされたお寺だそうです。
入口は竜宮城のようですが、萬福寺は全てが中国風。異国感覚です。
みみづく地蔵?

ゆるキャラできそう・・・(^_^ゞ

〈聖林院〉
別名、難を転じる南天寺。みみづく地蔵尊発祥の寺だそうで、合格祈願の
幟が立っていました。受験生をお持ちの方は『バーチャル祈願』でも。

〈法林院〉
ブログがあります『法林院の午後』

〈瑞光院〉
蓮の実入りの銘菓「荷葉露(かようろ)」は此処でしか手に入らないようです。


〈黄檗文化研究所〉 右の門を入れば〈獅子林院〉に行けるのかな?
万福寺の開基である隠元隆(いんげんりゅうき)禅師、中国明朝時代の
臨済宗を代表する僧でしたが、日本の度重なる招請に応じ、63歳の時に来日。
仏教のみならず大陸から多くの文物を伝えられた人物として知られています。
美術、医術、建築、音楽、史学、文学、印刷、煎茶、普茶料理等、広汎にわたり
宗教界だけにとどまらず、広く江戸時代の文化全般に影響を及ぼしました。
この他、隠元豆・西瓜・蓮根・孟宗竹・木魚なども禅師が伝えたものです。
印刷も?・・・これには興味津々。
塔頭のひとつに宝蔵院があり、そこに印刷所があるのを知りました。

〈宝蔵院〉

「本邦近代印刷発祥の地」となっています。この塔頭寺院は鉄眼道光禅師が
開創されたもので、鉄眼禅師は隠元・木庵の両禅師に師仕し、艱難辛苦の末、
一切経版木6万枚を録刻して大蔵経刊行を達成。『黄檗版大蔵経(鉄眼版)』
全6,956巻、現在仏教各宗派で使われているお経は、いずれもこの一切経の
うちに含まれているのだそうです。

お寺の後ろに立っている近代的なビルが「一切経蔵庫」。
サントリーの創業者・鳥居信治郎氏によって建てられたのだそうです。
有料(300円)で見学ができます。私も時間的に余裕ができれば、最後にと
思っていたのですが、結局見れず。また次の機会に必ず行こうかと・・・
版木6万枚が3階にわたり収蔵されているのはもちろんこと、実際に
刷られているところを見ることができるようです。
版木は全て吉野桜でできており、黄檗(きはだ)色の宇和泉貨紙を水刷毛
して湿らせ、一枚一枚版木に墨を載せてバレンで刷っていくようです。
キハダには防虫効果もあるとか。20文字が20列、つまり400文字。
これ、原稿用紙のルーツなんです。
版木の書体は明朝体であり、現在広く使われている書体としての明朝体は
これから発したものなんだそうです。
お隣りに整った庭が見えます。

〈宝善院〉
廣化庭は、陰陽の二元を配し干支の守り本尊を迎え、人心の安寧を願う
翠松が老いて去るが、松樹千年翠の教えのもと名を廣化庭としたとか。


〈龍興院 リョウコウイン〉
入口の窟門は黄檗宗特有で中国っぽい。横には出世地蔵尊が置かれています。
これは昭和35年に寿塔修理の際に出土した千年以上前の石佛だそうです。
その後ろには酒樽のような造りの庵?がありました。


〈萬松閣/京楽膳 萬〉漆喰壁の中身は煉瓦やったんや・・・(^_^ゞ

〈萬松院 バンショウイン〉
奥には天光塔(開山堂)があります。ここの窟門は紅く塗られていますね。
さて、お腹が空いたので『萬松閣』に入ってみましょう。
お昼はこの駐車場に面した土産物屋さんを兼ねたような入口から・・・

贅沢蕎麦「萬松茶そば」(温)をたのみました。

しこしこの茶そばに胡麻豆腐や温泉玉子も入って具だくさん。
ただ、汁はぶっかけ風。
ちょいと気になったのが・・・

アーケード商店街、京阪電車黄檗駅に通じているのでしょうが、廃虚?(^_^ゞ
駅側には何軒か営業されているお店がありますが・・・
さて、ぼちぼち萬福寺に入りますか。お腹も満腹時になったし・・・

〈総門〉
萬福寺はお寺全体が龍を表しているのだとか、この総門は龍の頭?
特徴的な菱形の敷石が並べられた姿は、龍の背のウロコだそうです。

屋根のシャチホコみたいなのは、魔除けの水神・聖獣のマカラ(摩加羅)、
聖域結界の象徴とされるインド神話に登場する怪魚。ガンジス川のワニに
起源するとも言われています。
鬼瓦は火神のカーラ。このような個性的な鬼瓦が境内の各伽藍で見られます♪

〈紫雲院〉
隠元禅寺の跡を継ぎ萬福寺2世となった木庵禅師が創建。

〈萬寿院〉
木庵禅師の塔所。昨年、お茶会によばれたのは此処でした。
萬福寺塔頭、現在でも19あります。塔頭巡りも面白いですが、全てを1日で
巡るのはムリかな、ともかく駆け足で表だけ見て回りました。
ああ、しんど・・・(^_^ゞ
いよいよ三門をくぐって伽藍を見て回ります。

2015.1/25、黄檗山萬福寺。冬枯れの放生池から見る三門。
宇治の社寺、観光地といえば圧倒的に平等院。此処は第2位、3位は三室戸寺です。
もともと『黄檗山 萬福寺』オオバクサン マンプクジは観光寺じゃなく禅修業の場?
あまり観光客で賑わうことは無いようです。ただこのくらいの規模の
寺院となると一度や二度訪ねたくらいでは、なかなか見尽くせない。
今回も中途半端ですが、まずは塔頭(たっちゅう)からスタートです・・・

〈天真院〉
荒行で知られている了翁禅師が晩年を過ごされたお寺だそうです。
入口は竜宮城のようですが、萬福寺は全てが中国風。異国感覚です。
みみづく地蔵?

ゆるキャラできそう・・・(^_^ゞ

〈聖林院〉
別名、難を転じる南天寺。みみづく地蔵尊発祥の寺だそうで、合格祈願の
幟が立っていました。受験生をお持ちの方は『バーチャル祈願』でも。

〈法林院〉
ブログがあります『法林院の午後』

〈瑞光院〉
蓮の実入りの銘菓「荷葉露(かようろ)」は此処でしか手に入らないようです。


〈黄檗文化研究所〉 右の門を入れば〈獅子林院〉に行けるのかな?
万福寺の開基である隠元隆(いんげんりゅうき)禅師、中国明朝時代の
臨済宗を代表する僧でしたが、日本の度重なる招請に応じ、63歳の時に来日。
仏教のみならず大陸から多くの文物を伝えられた人物として知られています。
美術、医術、建築、音楽、史学、文学、印刷、煎茶、普茶料理等、広汎にわたり
宗教界だけにとどまらず、広く江戸時代の文化全般に影響を及ぼしました。
この他、隠元豆・西瓜・蓮根・孟宗竹・木魚なども禅師が伝えたものです。
印刷も?・・・これには興味津々。
塔頭のひとつに宝蔵院があり、そこに印刷所があるのを知りました。

〈宝蔵院〉

「本邦近代印刷発祥の地」となっています。この塔頭寺院は鉄眼道光禅師が
開創されたもので、鉄眼禅師は隠元・木庵の両禅師に師仕し、艱難辛苦の末、
一切経版木6万枚を録刻して大蔵経刊行を達成。『黄檗版大蔵経(鉄眼版)』
全6,956巻、現在仏教各宗派で使われているお経は、いずれもこの一切経の
うちに含まれているのだそうです。

お寺の後ろに立っている近代的なビルが「一切経蔵庫」。
サントリーの創業者・鳥居信治郎氏によって建てられたのだそうです。
有料(300円)で見学ができます。私も時間的に余裕ができれば、最後にと
思っていたのですが、結局見れず。また次の機会に必ず行こうかと・・・
版木6万枚が3階にわたり収蔵されているのはもちろんこと、実際に
刷られているところを見ることができるようです。
版木は全て吉野桜でできており、黄檗(きはだ)色の宇和泉貨紙を水刷毛
して湿らせ、一枚一枚版木に墨を載せてバレンで刷っていくようです。
キハダには防虫効果もあるとか。20文字が20列、つまり400文字。
これ、原稿用紙のルーツなんです。
版木の書体は明朝体であり、現在広く使われている書体としての明朝体は
これから発したものなんだそうです。
お隣りに整った庭が見えます。

〈宝善院〉
廣化庭は、陰陽の二元を配し干支の守り本尊を迎え、人心の安寧を願う
翠松が老いて去るが、松樹千年翠の教えのもと名を廣化庭としたとか。


〈龍興院 リョウコウイン〉
入口の窟門は黄檗宗特有で中国っぽい。横には出世地蔵尊が置かれています。
これは昭和35年に寿塔修理の際に出土した千年以上前の石佛だそうです。
その後ろには酒樽のような造りの庵?がありました。


〈萬松閣/京楽膳 萬〉漆喰壁の中身は煉瓦やったんや・・・(^_^ゞ

〈萬松院 バンショウイン〉
奥には天光塔(開山堂)があります。ここの窟門は紅く塗られていますね。
さて、お腹が空いたので『萬松閣』に入ってみましょう。
お昼はこの駐車場に面した土産物屋さんを兼ねたような入口から・・・

贅沢蕎麦「萬松茶そば」(温)をたのみました。

しこしこの茶そばに胡麻豆腐や温泉玉子も入って具だくさん。
ただ、汁はぶっかけ風。
ちょいと気になったのが・・・

アーケード商店街、京阪電車黄檗駅に通じているのでしょうが、廃虚?(^_^ゞ
駅側には何軒か営業されているお店がありますが・・・
さて、ぼちぼち萬福寺に入りますか。お腹も満腹時になったし・・・

〈総門〉
萬福寺はお寺全体が龍を表しているのだとか、この総門は龍の頭?
特徴的な菱形の敷石が並べられた姿は、龍の背のウロコだそうです。

屋根のシャチホコみたいなのは、魔除けの水神・聖獣のマカラ(摩加羅)、
聖域結界の象徴とされるインド神話に登場する怪魚。ガンジス川のワニに
起源するとも言われています。
鬼瓦は火神のカーラ。このような個性的な鬼瓦が境内の各伽藍で見られます♪

〈紫雲院〉
隠元禅寺の跡を継ぎ萬福寺2世となった木庵禅師が創建。

〈萬寿院〉
木庵禅師の塔所。昨年、お茶会によばれたのは此処でした。
萬福寺塔頭、現在でも19あります。塔頭巡りも面白いですが、全てを1日で
巡るのはムリかな、ともかく駆け足で表だけ見て回りました。
ああ、しんど・・・(^_^ゞ
いよいよ三門をくぐって伽藍を見て回ります。

2015.1/25、黄檗山萬福寺。冬枯れの放生池から見る三門。