愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

むぎのおデブな身体がなつかしい

2012-08-04 11:58:38 | ルイとの日々

ますますわが物顔のルイ

☆ルイが痩せてしまった? 
 ルイが痩せたと家人が心配してひと月ほどになる。食欲に波があり、一日二回の食事を、ときには、まったく食べないことも珍しくない。朝の分を食べなければ夜は食べているので、ぼくはさほど心配していないが、それでも、その日の夜でさえ完食せずに少々残していることもある。近所の親しい方から、「ルイちゃん、ちょっと痩せたんじゃないの?」といわれてから、家人の不安は一気に高まった。

 ぼくもルイの体形の変化は感じていた。胴がズルリと長くなった実感がある。痩せたのではなく成長しただけだと思っている。たしかにほっそりしているが、病的な痩せ方ではないし、何よりも毎晩、元気そのもので疲れて帰ったぼくに遊ぼう攻勢を容赦なくかけている。いったん遊びはじめたらとどまるところを知らないスタミナである。
 
 息切れしても5分か10分の休憩で復活して挑んでくる。こちらがヘバってしまうと、猛ダッシュがはじまって、もう止まらない。午前1時過ぎているというのに、コードを引っかけて電気スタンドは倒す、床に置いた花瓶は転がすで始末におえない。


なんかいたずらしてやりたいんだけど……

☆暴れ過ぎて太れないのかな 
 先だって、家人が気づいた。「ルイが痩せたのは、毎晩暴れすぎているからだわ」と。
 そうかもしれない。痩せたというより、太らないでいてくれるのは夜ごと暴れているからだろう。運動量がハンパじゃない。ただ、ときおりの食欲不振の説明にはならないが、あれだけ暴れたら消耗も激しいと思う。

 シェラやむぎの食欲が旺盛だっただけに、ルイが食べることに貪欲じゃないのが悩みのタネになる。なんとか食べさせようと、ときにはドライフードを変え、毎回、ペーストのフードをからめ、肉汁で味つけしたり、ご飯を混ぜてやったりと変化をつけているが、それでもまったく口をつけないこともある。

 自分のエサを放置しているのに、ぼくたちの食事にやってきて、テーブルに前足をかけて「ちょうだい!」とねだったりするので家人はますます混乱してしまう。「腹が減りゃ自分のエサを食べるから気にするな」とぼくは静観している。


やっぱりむぎはやさしい子だった

☆あの体形はむぎと同じだ 
 客観的に見れば、ルイの現在の体形は正常だとぼくは思う。シェラもむぎも太っていたし、家人は犬も猫も過保護のあまり太らせてしまった前科がある。それに、コーギーは太りやすい犬種で、たしかに近所のコーギーの多くが太り気味でルイのような正しい体格の犬はあまり見ない。そんなコーギーを見慣れてしまうとルイが痩せて見えてくる。

 昨日の夕方、家に向かう途中、バスの中から散歩途中のコーギーを見かけた。首のうしろの大きな白い毛が目についた。「妖精のサドル」と呼ばれているそうだが、むぎはルイにはほとんどないこの襟毛が大きく、あざやかだった。
「あ、むぎと同じだ」
 大きさもむぎのように小ぶりである。そして、何よりもむぎを彷彿とさせてくれたのは、そのおデブぶりだった。上の写真のむぎの持ち重りする身体の感触がぼくの腕によみがえる。

 その太り気味のコーギーが見えなくなったあともぼくは背後へと流れていく窓外の風景に目を向けたままだった。懐かしさと寂しさが入り混じって目がかすみはじめていたが、嬉しさに口元もゆるんでいた。