愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

不安と覚悟とあきらめと

2012-01-13 22:51:10 | がんばれ、シェラ!

☆朝が弱くなってしまったね
 朝のご飯(エサ)をシェラが食べてくれたというので、今朝のわが家には歓声が上がった。三日ぶりの朝ご飯である。夕方のご飯は食べてくれるものの、昨日も一昨日も朝の食欲が減退しいていた。
 一昨日は家人が手でむりやり食べさせようとした。昨日も朝のご飯を食べようとしないので、耳の遠くなったシェラに向かって家人が大声でなんとか興味を引かせようとするが、においを嗅いだだけで横を向いてしまったままだった。

 家人がエサを手に取る前に、ぼくが食器を持ってシェラの前に差し出し、「ほら、食べよう」と促した。少しの間鼻をクンクンやったシェラが、ボスのぼくへの義理立てなのか、ゆっくりと食べはじめる。ルイのおかげで散歩時間がいつもの二倍以上かかってしまったのでシェラの食事に最後までつきあっている余裕がなかった。食器を床に置いてその場を離れると、まもなくシェラは食べるのをやめてしまったようである。

 「ダメね。半分しか食べてくれないわ。こうやってだんだん食が細くなっていくのかしら……」
 家人が嘆息した。元気だったころの半分くらいしか与えていないというのに、さらにその半分となるとかつての四分の一しか食べていないことになる。それでも口にしてくれただけでもましである。

 「しょうがないよ。朝はまだ身体が目覚めていないから食欲もないんだろう」というぼくの言葉は気休めに過ぎないが、家人を慰めてやるにはそんな見え透いたセリフしか思い浮かばない。それでも、錠剤三錠の薬を家人が口に入れると、シェラは素直に飲んでくれたらしい。





☆ルイの成長に圧倒されて
 食べてくれない日が二日続いたので、もう最終段階に入ってしまったのかと気持ちが沈んでいただけに、今朝の食欲はうれしさもひとしおだった。
 とはいえ、シェラの動きが緩慢になり、表情もいっそう生彩を欠いているのは否めない。癌のせいなのか、腎不全の影響が主たる原因なのか、老衰が足早に進行してしまったゆえのプロセスなのかは判然としない。

 一方で日々目をみはるほどの成長を見せるルイにますますふりまわされている。その元気さでぼくたちの沈む気持ちを明るくしてくれるものの、何が問題かといえば、シェラに跳びついての遊ぼうよ攻撃がどんどんパワフルになっていることだ。もう、シェラはルイに対応しきれず、ヘタをするとケガさせられてしまいかねない。

 とはいえ、ルイの存在がシェラにとっていい意味での刺激となってくれているのはたしかである。シェラはとっくにルイを仲間として受け容れ、ルイを隔離しているケージのすぐ脇でまったりしていることも珍しくない。すぐ横にいなくても目の先にルイを見守っているのをぼくたちはほほえましい思いで眺めてきた。

 外へ出れば、ほかの犬がルイに近づき、遊びとはいえ、ルイがピンチになるように見えると吠えて助けようとする。昔、むぎがほかの犬にやられそうになると、弱いくせに間に割って入り、身体を張って助けるていたが、もちろん、そんな俊敏な動きができるほどの余力はすでにない。 

 昨日はぼくが飲み会だったので帰りが遅かった。シェラはぐっすり寝ていたので起こさなかった。その分、今日は早く帰り、すでに夜の散歩もすませた。
 明日、明後日の休みを、可能なかぎり充実して過ごしたい。もう、遠くへはいかれないが、一緒に過ごす楽しい時間を満喫しようと思う。まもなく寂しさに耐えていかなくてはならないぼくたち自身のために……。


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2 コメント

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がんばりましょう! (Unknown)
2012-01-14 11:45:56
シェラちゃん、朝ごはん食べないんですね。

我が家も同じです。

治療をやめる前後から食べなくなりました。

主人からは、こうして一段ずつ階段を下りていくの

だから、僕たちは普段どおりでいようよと

言われました。

僕たちの動揺なんて、とっくに気づいているし

何年一緒に生活しているんだよと。。

悲しいけれどいつもどおりのママでいようと 

思いました。

そしてそっと以前役に立った携帯用酸素や補助ベルト

カロリー缶など用意しています。

ドッグデプトカフェのお写真見まして、本当に

よかったなあと私まで嬉しくなりました。

ガーデンアイランドは車で五分くらいの距離でして、

以前わんこが元気なころはよくあのカフェに行き、

我が家もたくさん写真を撮りました。

今では爆弾をかかえているような毎日ですので、

もう連れて行けることはないと思います。

でもおうちのなかでは、もうなんでもあり状態で、

好きなものをあげてはよかったね。。と更にまた

あげてはいけないおやつやお肉をあげています。

主人も、もう好きなもの食べさせてやれ!と言って

います。

毎日とても寒い日が続きますが、この空の下で

我が家だけでなく病気と闘っているわんこと

飼い主さんたちがたくさんいるのだろうな。。と

私もめげずにがんばろうと思っています。

シェラちゃんとルイちゃんが一緒に過ごせる日が

一日でも長く続きますように応援しています!









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動揺に耐えながら (Hiro)
2012-01-16 23:08:43
コメントをありがとうございます。
ご主人の「僕たちは普段どおりでいようよ」というお言葉、そのとおりですね。
「僕たちの動揺なんて、とっくに気づいている」
これもたしかに! と気づかせていただきました。
全部知っているんですよね。むしろ、こちらが励まされ、力づけられていると思うときが増えました。
心配かけているのはぼくのほうだろ、と……。

今夜も、帰ってきたら廊下にいたシェラが起きてきてまるでぼくを慰めるように延々と顔を舐めてくれました。ぼくはただただ笑顔でそれを受けていました。

ガーデンアイランドの近くにお住まいなのですね。わが家は、シェラと一緒にはもういかれないようです。

同じように爆弾を抱えて、でも、ご主人のおっしゃるとおり、ふだんどおりでまいりましょう。とても有意義なご助言に感謝しております。
ありがとうございます。
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