丸亀の駅前なんかを通って、
次のお寺に向かいますが、
時間的にはもう
16時30分頃になっています。
これまで回ってきたかんじで
行きますと大体納経していただけるのは
17時までですから、
本日お寺を回るのはたぶん
ここ77番の道隆寺が最後になるでしょう。
さあしっかりとお参りしていきましょう。
お寺の横でバスを降りると、
さっそくこのお寺の特徴であります
全国各地の観音霊場の本尊など
250体以上の観音像が
我々を迎えてくれます。
縁起では、この地方の豪族、
和気清隆が自分の桑畑の中に
建てたお寺で、
そこに弘法大師が自ら彫った
薬師如来立像を刻んで本尊と定め、
霊場としたとあります。
これまでもよくそうでしたが、
弘法大師はかつてある寺に
彫り物を収めるなどして、
そこを霊場としてきたことが
よくありましたね。
そこに彼のワガママはなかったのか、
なあんてことを
気にかけてしまうのであります。
考えすぎかなあ。
で、今回描く絵の構図はというと
どうもこれらの観音像を
透かして見るお寺の景色かなあ
と最初考えたのです。
でもねえ、今回は最初の根香寺なんかでも
たくさんの肖像を描いているし、
どうもうまくいきません。
で、結局描こうと考えたのが、
この太子堂の前のこの像です。
本堂、太子堂でこの日
最後のお参りをした後で、
ふとこの像を見たのです。
まるで子どもが大使に
すがっているような図ですよねえ。
じつは前に座っているのが
「遍路の始祖」であるといわれる
「衛門三郎」です。
これまで逆回りの巡礼の意味なんかに
よく出てきた人ですね。
彼が大使にすがりついている姿が、
うまく掘られてますよねえ。
このお寺で一番印象に残ったものだから
頑張って描くようにしました。
弘法大師の立像は結構多くのお寺で
見かけました。
知り合いの四国を経験した人の
多くが、この大使像を待ち受けにしたり
ラインの自分の写真に
したりしているようです。
doironもまだこの立像を
描いたことがありません。
ここはひとつこういう姿を
記憶しておくことにしましょう。
あ、お参りはここも
きちんと済ませましたよ。
このあとバスは、
宿泊所である高松空港近くの
アパホテルに向かいます。
初めての四国遍路お泊りです。
宿の近くなんかでお土産なんかあるのかなあ、
と思ったら、
ついたのは田園地帯の真ん中にある
ホテルで、周りにはお店などは
一軒もありません。
このとき、僕の長靴を釣り人みたいと
言ってた女性の顔色がよくありません。
じつはこの人、
「オチャカナ系の食べ物が全くあかんのだ」そうです。
周りにコンビニでもあったら
買い物しようと思っていたそうなんですが、
そんな店などありません。
どうしよーと思ってはったようです。
でもまあ、食事はオチャカナばかりでもなく
いろいろとあったようで、
ほっとしたそうですがね。
とりあえず、我々二人はなんでもいただきますから
いいんですけどね。
でも魚がだめで四国遍路も
ちょっと辛いものがありますねえ。
そんな食事が、これ。
鍋は肉鍋でうどんも後でついていました。
部屋もまずまずの眺めで、
温泉もかなり広いお風呂がついています。
看板を見てみると、
こんな「四国お遍路遥拝の宿」という
看板が上がっていましたね。
まあ、お遍路があるから
こんな不便な場所の宿も
いっぱいになったりするんですねえ。
まあ、四国の人にしてみれば
遠くからやってくるお遍路客は
ありがたいもので、
お遍路さんに喜んで接待する
という四国の人の気持ちが
なんとなくわかるような気がします。
でもまあ、一泊で食事も4食付いて、
こんな眺めのいい部屋に泊まって、
今回の値段くらいだったら
全然そんなに悪くない旅です。
お参りして、それなりの四国の
景色も眺めつつ楽しめる
いい旅だったなあと、今思っています。
さて明日は残り5寺のお参りです。
首Dさんと部屋で酎ハイで宴会しつつ
お休みしましたとさ。
続く