今日の昼間,午後3時を過ぎた頃だったか,家の中で床に寝ころんでストレッチングなんぞをウンショ・ウンショとおこなっていたときにそれは突然起こった。家の外で,それもウチからさほど遠くないと思われるところで,大きな銃声音が鳴り響いたのだ。連続して5,6発の大音声だ。 すわ,何事か?!とビックリした。 弾丸の種類は定かではないが,長尺のライフル銃により発せられた音であることはほぼ間違いないと思われた。ひょっとすると重大な事件なのか? とすれば,敵はかなり近いぞ!!
いやいや,少し落ち着きたまえワトソン君,じゃなかった,御老体。こんなところでムダに慌てたってしょうがない。とりあえず まず為すべきは,周囲の音や風や空気にじっと耳を澄ませることだ。外を往来する人々,クルマの走行音,あるいはイヌの鳴き声,鳥たちの囀り,それらの様子に何か異変はないか。そして,遠くから緊急サイレン,警戒警報,はたまた有線放送などが聞こえてはこないだろうか? 。。。数分間ほどじっと耳目をこらして様子見していたが,別段何の変化も起こらない。周囲はいたって平穏な,普段どおりのままだ。
となれば,次におこなうべきは,警察・消防ないし市役所に電話で直接問い合わせてみることか。いや,それは既に恐らく何人もの暇人がやっているだろうから,また,そういった軽はずみなアクションによって当該組織の通常業務に支障をきたすことも十分に考えられようから,私としては,次善の策として,インターネットで市のホームページを閲覧することを選んだ。この事案にかんして何らかの新着情報,あるいは事前告知などが記載されていないだろうか。 。。。。見たけれど,何にもなかった。いたって平和で呑気なホームページでありました(しかし相変わらず閲覧性の悪いHPだ。ったく,どこの業者に制作委託してるんだか)。
しょうがない。あとは自ら推測するしかないか。改めて想像するに,先ほどの銃声音は,恐らく有害鳥獣駆除に伴う発砲なのではなかろうか,と。 うん,それが最も妥当な線だと思う。むろん相手は鳥ではないだろう。 サルか? シカか? それともイノシシか? まさかクマじゃないよね!? いずれにしても,静かな住宅地に大山鳴動して鼠一匹,といったところで,まことに人騒がせな話だ。
その後,もいちどインターネットに戻って,ネット掲示板の『まちBBS/秦野情報』などを覗いてみたら,おや,さっそく話題に取りあげられているゾ。さすがに現代の電脳井戸端会議,閑人の巣窟,戯言・虚言・放言・箴言のルツボ,そこでは玉石混淆の情報がまこと速やかに伝播交換されている。数人がアーダコーダと言い合っていたが,どうやら猟友会によるシカの家族?の駆除だったらしい(ただし,実際に事実確認はされていないようだったが)。
拙宅のすぐ近くを流れる葛葉川渓谷には,これまでにも,ときどきサルが,ごくまれにはシカが遠征して(迷い込んで)きたことがあって,そのたびに近所でちょっとしたドキドキ・ワクワク騒ぎになっていた。けれど,猟銃による駆除をおこなったという事例は,私が仄聞するかぎりではなかったと思う。
ところで,猟友会の出動というのは,最終的に誰がゴーサインを出すのだろう。市長か,警察署長か,あるいはアノ県知事か? ま,そりゃ誰だっていいけれど,そもそも有害鳥獣駆除=猟友会という図式は何やらきわめて安直な判断だと感じるのは私だけだろうか知らん。今回の事案はそれだけ切羽詰まっていたのかな? あるいは実際に人身事故でも発生したのかな? しかし,それにしたってねぇ。ちっとは他の方策を検討するという選択肢はなかったのだろうか。アンジェリカ(Perfect Angelica)じゃないんだから,やたら荒唐無稽に銃をブッ放すってのは考えものだよ,とトップは判断しなかったのだろうか。ダロウカ? そして,もしそのようなリアクションが,ひとびとの暮らしの「安全・安心」を担保するための「まっとうな正義」なるものであるというのなら,たとえば住宅街の生活道路を日々暴走しているバカ・グルマに対してライフル銃をブッ放すといった行為もまた,時として「正義」の名のもとに許されるのではなかろうか。あ奴らはシカよりもサルよりも,さらにはイノシシよりもクマよりも格段に危険な存在なのだから! (あれまぁ,また例によってタワゴトが。。。)
いずれにしても,今回いちばん災難だったのは,タマタマ渓谷に迷い込んだにすぎないシカの親子?なわけでしょう。 シカだってニンゲンだぃ! 御免なさいね。