松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

弓の素材としての櫨 その7

2007-08-08 21:08:43 | 和弓と櫨
今どきの弓道具の事情を知るために
近くの弓道具店にお邪魔しました。

久留米市にある「しらみず弓道具店」。
昭和12年創業の弓道具の老舗店です。
ずらりと並んだ弓は壮観です。

矢羽のバリエーションも豊かで、目を見張りました。
もちろん弓矢ばかりでなく、矢筒や「ゆがけ」など
弓道具一式を揃えることができます。

今回は櫨の弓について調べに来たので
弓に目を向けてみると
店内にある弓は、8割以上がカーボン弓(グラス弓)でした。

カーボン弓とは、グラスファイバーで作られた弓です。
3~5万円で購入できるので
高校生の部活動などは間違いなくカーボン弓が
使われているそうです。

店内の片隅には竹弓がありましたが
こちらは相場が10万円程度。
やはり値段が違います。


オーナーの白水さんと竹弓です。

カーボン弓と竹弓、
一体、どちらが優れているのかを聞くと
飛距離に関してのみいえば、カーボン弓とのことでした。
しかし弓の場合は、飛んだからといって
それで終わりではありません。
的に当てる力が必要です。
そういった事を総合的に判断すると、
結局どちらともいえないとのことでした。

むしろ能力というより、
竹弓の場合は使い心地の良さが魅力のようです。
はっきりと数値にはでませんが
しなやかで、手によく馴染む竹弓は、
射手の精神の安定に大きく作用するのではないでしょうか。

頑丈なカーボン弓は、壊れることはあまりないし
変形しにくいので初心者向きです。
一方、竹弓は激しく使ったり雑に扱うと
1年でも寿命が来てしまうそうですが、
逆に手入れをして丁寧に使えば使う程、
使い心地がよくなり、10年くらい持つそうです。

硬質なカーボン弓に比べると
しなやかな竹弓は生き物に近いような気がします。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
恥ずかしい・・・ (ほのぼのです。)
2007-08-09 20:52:40
 こんばんは。本当恥ずかしいです。弓と矢をかなり勘違いしていました・・・。弓が人に刺さることは・・99.9999%ないですね。勉強になりました。
返信する
こちらこそ (elster)
2007-08-10 00:04:30
ほのぼのさん、こんばんは。
勘違いなら、こちらこそしょっちゅうしていますので、
お気になさらないでくださいね。
最近は弓に注目して聞き回っていますが
弓を扱ったこともない素人ですから四苦八苦なんです。
いつも貴重なコメントをいただいて、とても励みになっています。
返信する

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