エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

2016年07月07日 | ポエム
今日も、爽やかである。
梅雨の晴間とはいえ、昨日はすこし寒かった。
梅雨寒、であった。

今日は気温が高い。
けれども、家の中では涼しさがあるのだ。
レースのカーテンが微風に揺れている。

そう云えば・・・と思い出す。
八ヶ岳の麓で感じた風、である。



俳句を詠むとき、措辞に困ったら「風」というのがあった。
風で逃げる。
適当に誤摩化す、の類いの事である。

けれど、ぼくは風が大好きだ。
四季折々、風は様々な顔を見せてくれる。
とりわけ麦畑の青々とした穂波を翔る風が、好きだ。







「早苗田の風駆け抜ける裳裾かな」







今頃は、早苗の青い海を駆け抜ける風の足跡だ。
さざ波のように、時には荒々しく。



畦道の筋をくっきりと見せてくれる。
その様が、言い換えれば意匠が限りなく美しい。



     荒 野人