わくらば、である。
本来なら、青々として夏の日ざしを謳歌しなければならぬ!
だがしかし、不幸にして蟲に取りつかれたり、病を得た葉のことである。
枝から離れてしまう。
拠り所を失った葉のことである。

何故か、悲しみが溢れて来るではないか。
無常とか、非情とか抗えない悲しみを思うのだ。

「病葉の残されしとき散々に」

ずっと以前、病葉を流れる川に浮かべてしんみりとする歌があった。
その女は、毎日のように病葉を浮かべて悲しみに耽っている。
確か、オキナワ出身の「ナカソネミキ」が唄った。
すこし大柄な歌手であった。

ぼくは、病葉を押し頂くように写真に撮った。
自分の健康だとか、生涯だとか、あるいはまた死生観を思った。
荒 野人
本来なら、青々として夏の日ざしを謳歌しなければならぬ!
だがしかし、不幸にして蟲に取りつかれたり、病を得た葉のことである。
枝から離れてしまう。
拠り所を失った葉のことである。

何故か、悲しみが溢れて来るではないか。
無常とか、非情とか抗えない悲しみを思うのだ。

「病葉の残されしとき散々に」

ずっと以前、病葉を流れる川に浮かべてしんみりとする歌があった。
その女は、毎日のように病葉を浮かべて悲しみに耽っている。
確か、オキナワ出身の「ナカソネミキ」が唄った。
すこし大柄な歌手であった。

ぼくは、病葉を押し頂くように写真に撮った。
自分の健康だとか、生涯だとか、あるいはまた死生観を思った。
荒 野人