エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

竹林

2017年12月05日 | ポエム
竹林は、どこか魔性の物の怪の気配がする。
怪しいのである。



まして、竹林へと誘う木戸口は潜るに戸惑う。
この竹林は、木戸口から少し下ると木のベンチがある。



湧水の源の、脇を固める竹林である。



今ごろの竹林は、季語となっていない。
「竹の春(仲春)」「竹の秋(晩秋)」が季語である。



けれど、今ごろの竹林は深さを増している。
あをあをとした葉のさやぎは、重厚である。







「竹林の音消し去って冬鶯」







竹林の深さと、重さと、怪しさと、そして魅せられる魔性。
例えようも無き、女性のようである。



竹を割ったような句を・・・詠みたいものである。


     荒 野人