野の仏は、我が家の近く・・・。
とある辻に、鎮座して居られる。

そこへゆく道すがら、カラタチの木が一本ある。
もう、刺刺だけになっている。

刺刺の中に、一つ実が黒くなって残っている。
決して獲る事は出来ない。
刺刺に護られている。
その獲る事が出来ないと云う「憾み」を抱きつつ歩いてゆく。

「左頬の欠けし野仏紅葉置く」

野仏は、朽ちかけているけれど誰かが供え物を忘れない。
ぼくも、ときどき缶珈琲などを供える事がある。
近在の方の優しさを、痛いほど感じるのである。
ついこの間も、こうした視座でブログをアップした。
優しさに弱く、涙もろくなってきた年寄りである。
荒 野人
とある辻に、鎮座して居られる。

そこへゆく道すがら、カラタチの木が一本ある。
もう、刺刺だけになっている。

刺刺の中に、一つ実が黒くなって残っている。
決して獲る事は出来ない。
刺刺に護られている。
その獲る事が出来ないと云う「憾み」を抱きつつ歩いてゆく。

「左頬の欠けし野仏紅葉置く」

野仏は、朽ちかけているけれど誰かが供え物を忘れない。
ぼくも、ときどき缶珈琲などを供える事がある。
近在の方の優しさを、痛いほど感じるのである。
ついこの間も、こうした視座でブログをアップした。
優しさに弱く、涙もろくなってきた年寄りである。
荒 野人