エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

侘助

2017年12月11日 | ポエム
茶花としては、上花に位置すると云って良い。
名前からして、誠に床しい。



おちょぼ口であって、開ききれない事への花としての思いが深い。
その思いを、茶を点てる思いと同化させる。



同化するとは、一体化すると云う意味合いと同じである。
洗練されてこその感性、でもある。

形式美と感情移入とが、渾然一体となってお茶を美味しくさせるのかもしれない。







「侘助の余白に記す秘密かな」







今夜は、お抹茶を頂こう。



心を白く・・・して。



燃え上がるパトスを・・・もって。
咽喉を過ぎる心地良さを感じて、そして布団に入るのだ。


        荒 野人