エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

初雪

2017年12月31日 | ポエム
大晦日、である。
朝から曇天だけれど、おかげで初雪が舞った。

午後の三時、陽があたり始めた。
明日の初日の出は、きっと鮮やかであろうと思った。



視線の位置に、枇杷の花があった。
鼻を近づけて匂いを嗅いでみた。
甘やかな、それでいて大気を突き破るかのような華やかさがあった。
人に食べられる為に咲く花、である。
生命力が横溢して、然るべきであるのだ。



初雪は、降りて忽ち水滴になってしまう。
その儚さが、初雪の宿命であるのか・・・。



山茶花が赤々と大気を破っている。
そのインパクトこそが、冬の厳しさである。







「初雪や小櫨の目立つ君の足」







明日は、元旦。
今夜は、テレビで観るべきものとて無い。

紅白が国民的な番組であった時代は、とうに終っている。
番組としての質の変遷が、陳腐であるからである。

いっそ、格闘技でも観て年を越そうかと思っているのである。


     荒 野人